〜異世界冒険記2〜海で遊んでみた1
準備が終わったので、ワタルは、みんなを連れて再び海へ向かった。
家に戻ると、3人は縁側に座り涼んでいた。
「ただいま〜。」
と、僕が声をかけると、
「おかえり〜…」
「おかえりなさい。」
「ワタルさん、おかえり〜…」
と、マリとクロはヘバッた感じで答えて、シャルはいつも通りの返事を返してくれた。
(獣人ってやっぱり暑さに弱いのかな?)
と、頭の中で考えた。
マリやクロのように獣人の子達には全身に毛が生えている。 (人間の毛深い人とは違い、全身に薄く毛皮のような感じて生えている。)
なので、純粋な人間とは違い、余計に暑く感じるらしい。
(そのかわり、直射日光を浴びるところが少ないから、日焼けの心配は少ないだろうけどね…)
と、僕は考えながら3人の側まで行き、
「とりあえず、海は完成したよ。」
と、報告すると、
「やった〜!」
「待ってましたよ、ワタルさん!」
と、マリとクロが復活した。
(元気になるの早いな…)
と、僕は少し呆れそうになったが、
「だから、2人には村の子供達を呼んで来てほしい。」
と、マリとクロに頼むと、
「任せといて!」
「了解です!」
と、2人は返事をしてくれたので、
「それじゃあ、よろしくね?」
僕が言うと、
「「行ってきます!!!」」
と、2人で声を揃えながら走って子供達を呼びに行った。
「そんなに急がなくても大丈夫だよ〜。」
と、僕は後ろから声をかけたが、どうやら聞こえていないらしく振り返らなかった。
(そんなに楽しみだったのか〜。)
と、2人の走る様子を眺めながら考えていると、
「2人共、元気ですね〜。」
と、シャルが僕に話しかけてきたので、
「そうだね〜。僕としては、2人には、もう少しシャルの様に落ち着いて行動して欲しいんだけどね…」
そうして、マリ達が帰るのを待った。
「「ただいま〜!!」」
2人の声が聞こえたので、どうやら帰ってきたようだ。
「それじゃあ、行こうか。」
「そうですね、行きましょうか。」
僕達は部屋から出て、マリたちのところへ向かった。
マリたちのところへ向かうと、たくさんの獣人の子供達が待っていて、
「早く行こう?」
「そうだよ〜!」
と、待ちきれない様子だったが、とりあえず
「マリ、クロ、呼んで来てくれてありがとうね。」
と、まずは2人にお礼を言いながら、頭を撫でであげた。
「撫ででもらうのは嬉しいけど、早く海に行こう!」
「そうです、早く行きましょう!」
と、2人も待ちきれない様子なので、
「それじゃあ、行こうか。」
と、僕が言うと、
「「おー!!!!」」
と、子どもたちとマリとクロが元気よく返事をした。
僕は、みんなを案内していき、
「ここから行けるんだ。」
と、先ほど作った家を指差しながら言って、
「それじゃあ、ちゃんと付いてきてね〜。」
と、後ろを見ながら言うと、
「すでに皆さん、走って行ってしまいましたよ。」
と、シャルだけしか残っていなかった。
「まぁ、みんな元気だしね…
それじゃあ、僕たちも行こうか。」
「そうですね。行きましょうか。」
と、シャルと2人で家のドアを開けた。
「これは、凄いですね!」
ドアを開けた先の光景に、普段はあまり声を出さないシャルも思わず、大声を出していた。
(喜んで貰えて何よりだよ。)
と、僕はシャルの様子を見ながら思っていて、
「とりあえず、みんなはどこに行ったかな?」
と、探してみると、
「あ〜、気持ちいい〜!」
「ホントですね〜!」
と、マリとクロは着ていた服のまま海の中へ入っていた。
ちなみに、子どもたちもそのままの服で海に入っていた。
「はぁ…一応水着を用意したんだけどな〜。」
と、更衣室を見ながら言ったが、
「まぁ、気にしてなさそうだから良いか。」
と、僕はすぐに気持ちを切り替えた。
そして、
「マリ〜、クロ〜。少しこっちに来てくれないか〜。」
と、海に居る2人を呼んだ。
「何かあるのですか?」
と、シャルから言われたので、
「3人には、プレゼントがあるからね。
まぁ、予想はつくと思うけど、とりあえずはまだ秘密ね?」
と、シャルの質問に返した。
シャルは、
「分かりました。」
と、にこやかに答えた。
そこで、ちょうど2人が戻ってきて、
「ワタル〜、来たよ〜!」
「何かありましたか〜?」
と、話したので、
「とりあえず、みんなにプレゼントね。
はい、どうぞ。」
と、隠してあった箱を取り出して3人に渡した。
「ありがとう〜!」
「ありがとうございます。」
「ワタルさん、ありがとう!」
と、3人ともお礼を言って受け取ってくれた。
「とりあえず、開けてみて。」
と、言ったのでそれぞれ箱を開けていった。
「わぁ〜、水着だ〜!」
「そうですね。」
「かわいい〜!」
と、それぞれ感想を言いながら嬉しそうにしてくれたので、僕も嬉しくなった。
(用意して良かったな…)
と、ホッとしながら、
「更衣室がそこにあるから、そこで着替えてきてね。」
と、3人に更衣室の場所を指差しながら言った。
「それじゃあ、着てくるよ〜!」
「分かりました。」
「ワタルさん、楽しみにしててね〜!」
と、3人とも楽しそうに話しながら更衣室に入った。
「とりあえず、僕は3人が着替え終わるまで、子どもたちの様子でも見てようかな。」
と、子どもたちを監視していようと海の方を振り返った。
「やぁ、ひさしぶりだね、ワタル。」
と、振り返った先にいた人物から声をかけられたので、
「ひさしぶり、マオウ。」
と、目の前の男にそう言った。
ここで、目の前の人物を説明しておこうと思う。
この男は、マオウ、名前でも分かるように、この世界の魔王の1人である。
とは言っても、魔王(仮)として生まれたので普通の魔王とは違って基本的には人間の味方をしてくれる。
この前の聖都から奴隷を逃がすときにも手伝ってくれた。
ちなみに、クロを助けたのが目の前のマオウである。
と、頭の中でマオウの自己紹介をしていきながら、
「え〜と、一応聞くけどどうやって来たの?」
と、マオウに聞いてみると、
「いや〜、ひさしぶりに村に帰ってきたんだけど、見たことない家が出来てたから、ついは入っちゃったよ〜。」
との事だった。
「どうせ、僕が作ったのは分かったんだよね?」
と、聞いてみると案の定、
「もちろん、分かったよ〜。
ワタルなら変な物は作らないと思ったから入ったんだよ〜。」
と、信頼をしてくれているような口ぶりで答えてくれた。
「マオウって本当に魔王っぽくないよな…
普通なら勇者の僕とは戦っているはずなのにね…」
と、話したので、
「前にも言ったけど、勇者(仮)のワタルが来たことで生まれた、魔王(仮)だからね。
普通の魔王とは考え方が違うんだよね〜。
だから、ワタルとは戦わないよ〜。
というか戦う必要性が感じられないんだよね〜。」
と、返してきた。
「確かに、僕もマオウと話してても、戦う必要性を感じないからね。」
と、僕も素直に感想を言った。
(エルには怒られそうだけど、まぁ良いか。
どうせこの世界にはもう1人勇者と魔王が居るんだし…
その2人に異世界生活のお約束をしてもらおう。)
と、僕が頭の中で考えていて思い出したので、
「頼んでいた、もう1人の魔王の偵察についてだけど…
何か動きはあった?」
と、マオウに頼んでいた事の報告を頼むと、
「魔王城に行ってみたけど、特に何もしてなかったよ〜。
一応、今も使い魔を作って監視をさせてるんだけど何も変わったことはしてないね。」
と、報告してくれた。
「ありがとうね、マオウ。
僕だと魔王城には行けないからね…」
と、マオウに感謝を伝えると、
「それは、気にしないでいいよ?
あの村には僕もお世話になってて、感謝もしてるからね。
いざとなれば僕の村のために戦うからね〜。」
そう答えたので、
「それって魔王の仕事じゃなくて、勇者の役割じゃない?」
と僕が言うと、
「そうだね、勇者の仕事だね〜。
だから、もしもの時は一緒に戦おうね、ワタル。」
と言ったので、
「まぁ、そんな時は来て欲しくは無いけどね…
でも、戦う時が来たらよろしくね。」
と、2人で握手をした。
そうして、固い空気を壊すように、
「でも、今回の偵察でかなり疲れたから何か息抜きでもしたいな〜?チラッ。」
と、声を出しながらそんな事をマオウが言ったので、
「そうだなぁ〜。何が良いかな〜?
海で連想できるものってなると他にはサーフィンかな?」
と、僕が言ったので、
「そうなんだよね〜、海と言えばサーフィンを僕も連想したんだけど、あいにくと今の僕の魔力じゃあサーフボードを作れなくてね〜。」
と、またしても僕の方を見てきたので、
「分かったよ、サーフボードを作るよ。」
と言ってサーフボードを作り、マオウに渡した。
「これで良いかな?」
とマオウに渡しながら言うと、
「うん、問題ないよ〜。
じゃあ、僕はしばらくサーフィンを楽しんでくるからね〜。
また後で〜。」
と言って海に向かって歩いていった。
(魔王がサーフィンね…ちょっと違和感があるけど、まぁ、平和が1番だよね。)
と、頭の中で考えていると、
「お待たせ〜!」
「マリさん、待って〜!」
と、マリとクロの声が聞こえたので更衣室の方を振り返ってみた。
(うん。予想はしていたけどやっぱり2人にはあの色がちょうど良かったな。)
と、2人の水着姿を見て思った。
マリには、赤色のビキニタイプの水着をプレゼントした。
水着にはフリルがついており、マリの可愛さをより目立たせるようにしたので、スタイルが良いマリが着ると、とても可愛かった。
ちなみに、水着を赤にした理由は、マリの元気の良いところから、まるで太陽だなぁ、と連想したので太陽の色っぽく赤色にした。
クロには、黒色のこれまたビキニタイプの水着をプレゼントした。
ビキニタイプの理由はそれしか想像が出来なかったからなのだが結果オーライだった。
クロの水着も、マリと同じようにフリルをつけて見たのだが、どうやら正解だったみたいだ。
クロもマリに負けないくらいスタイルが良いので、2人並んでいると、まるでグラビアアイドルのようだった。
水着の色は、名前から連想して黒色にしたのでこれと言った理由はなかったがとても似合っていたので良かった。
そうして、2人を眺めていると、
「どうかな、ワタル〜?似合ってる?」
「この格好変じゃないですか?」
マリは元気に、クロは少し不安そうに聞いてきたので、
「2人共よく似合っていてかわいいよ。
僕はあまり女性の水着って知らなかったから、ビキニタイプしか作れなかったけど、2人によく合っているようで僕も安心したよ…」
と、ホッとしたように感想を言うと、
「素敵なプレゼントをありがとね、ワタル!
それじゃあ、また海に入ってくるね〜!
行ってきま〜す!」
と、マリが走って海に行ってしまった。
クロも、
「ワタルさん、こんなに素敵な水着をありがとうございます。一生大事にします!
それでは、私も海に行ってきますので!
待ってください、マリさ〜ん!」
とマリを追って海に行ってしまった。
「やれやれ、落ち着かないな…」
と、2人の後ろ姿を眺めながら呟いていると、
「そうですね〜、本当に元気ですね。」
と、着替え終わったシャルが後ろに居た。
シャルは白色のビキニを着ていて、こちらにはフリルを付けず、シンプルな感じの方がシャルに似合うと思って何も付けなかった。
結果からすると、それは大成功だったみたいで、とても似合っていた。
「マリとクロにフリルの水着が似合うと思って付けたんだけど、シャルには何も付けないでシンプルなデザインの方が似合うと思ったからあえて、何もつけなかったんだ。
どうやら成功だったみたいだね。よく似合ってるよ。」
と、水着を見た感想をシャルに伝えた。
シャルは微笑みながら、
「似合っていると言っていただき、ありがとうございます。
そうですね、私にはマリさんやクロさんの水着のようなフリルは似合わないでしょうね。」
と、海に居るマリとクロを見ながらいった。
そして、海の家に向かおうとしたので、
「シャルは海の中には入らないの?」
と、僕は聞いてみた。
「そうですね。
私は、海には入らずに皆さんの様子をゆっくりと眺めていようかと思いまして。」
と言ったので、
(まるで、みんなのお母さんだな…)
と思いながら、僕もシャルの隣に行き、
「元々、僕もみんなの監視のために来たようなものだからね。
一緒に海の家でお茶でも飲みながらゆっくりしてようか。」
と伝えた。
「それでは、ご一緒にお願いしますね。」
と、2人で海の家のイスに座って、海で遊んでいるみんなを眺めながら、午前中を過ごした。
続く
今回は前編として、午前中の様子を書きました。明日は午後の様子を書こうと思っていますのでよろしくです!
2になってからですが、1話の話をゆっくりにして内容を濃くしていきたいと思っていますのでこれまでのような急展開はないと思いますがよろしくですm(_ _)m
それでは、また次回をお楽しみに〜




