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第十九話

お待たせしました、

いつものように短いですがどうぞ。

「おいっ!! お前っ!! 星に何してるんだっ!!」

「星ちゃんっ!!」

魯粛と趙雲の勝負の決した所へとやってきたのは、

白い服を着た天の御使いこと北郷一刀と、

赤茶色の髪をした胸の大きな劉備であった。


「おい、お前、星を離せっ!!」

北郷が魯粛に詰め寄るが、

「これは私と趙雲殿との賭けの結果です、貴方にとやかく言われる謂れはありませんな。」

と魯粛は北郷など如何でも良いとばかりに趙雲を抱いたまま歩き出す。


「賭けなんかは関係ない、星は俺達の仲間だっ!!」

北郷は魯粛の行方を遮るように魯粛の前に立つ、

この間劉備は公孫賛と話をしているが公孫賛の言葉にショックを受けていた。


そして劉備は北郷に公孫賛から聞いた内容を伝える、

「高がビールの作り方一つで星の体を求めるなんて許せるかっ!! 星は俺達の仲間なんだからな。」

「私は貴方の言うその、【高が美入一つ】の為に蔵一つ分の財を西方の異人に払ったのです、そしてその価値に見合うかどうかの対価に、ご自身の身を対価として払うと決めたのは私ではなく趙雲殿です、それに貴方が口出しする権利はありませんな。」

もう話すことは無いと魯粛は趙雲を抱いたまま歩き出す、

魯粛が北郷の横を通り抜けたときに、

「じゃあ、俺と勝負しろ、俺が勝ったら星を置いていけっ!!」

魯粛にも聞こえた筈であるが魯粛はその言葉を無視して先へ進む。


「そうだろうな、どうせお前は星に実力で勝ったんじゃない、マグレで勝ったんだろ、そうじゃなければ星がお前なんかに負けるはずが無いもんな、だから俺とも勝負できないんだろ? この腰抜け、お前の主の孫策もどうせ大したことが無いんだろう?」

その声に魯粛が反応する、

北郷は内心魯粛が引っ掛かったと喜んだ、

「確かに私は趙雲殿の油断を突き勝っただけです、本来の実力であれば勝てなかったでしょうな、そこについては否定しませんが、我が主に対しての侮辱は否定させて頂きます、我が主孫策はこの大陸に真の平和を齎す事の出来る唯一の人物です、では失礼いたします。」

そう言うと魯粛は頭を下げ進んでいく、そして思い出したように、

「ああ、そうそう、私が貴方と勝負をしない理由はいたって簡単です、その勝負、私に一切、利がありませんから。」

「待てよっ!! お前に利があればやるんだな?」

「それなりの価値があると判断すれば。」

「じゃあ、俺が払えるものであれば何でも払ってやるよっ!! それなら文句は無いだろっ!!」

「ご主人様っ!!」

「おっ、おい北ご」

魯粛は公孫賛の言葉を遮るように、

「何でも? それは本当ですかな?」

「ああ、俺で払える範囲であれば何でも払ってやるさ!!」

「それでは貴方の真名にかけて誓って頂けますか?」

「俺はこの国の生まれじゃないから真名は無いからそれは出来ない。」

「では、貴方をご主人様と呼ぶ、そちらの方の真名に誓ってもらう事は出来ますかな?」

魯粛はそう言って劉備の方を見る、

「桃」

「趙雲殿、貴女は少し黙っていて下さい。」

趙雲が劉備に声をかけようとしたところ魯粛に止められる、

余計なことは言わせないとばかりにその視線は強かった。


北郷が劉備を説得する、

「大丈夫、俺だって愛紗や鈴々に鍛えられてきたんだ、高が軍師の一人ぐらいに負けたりなんかしないさ。」

「で、でも…」

「おい、北ご」

「お話は終わりましたかな?」

公孫賛が余計なことを言う前にとばかりに魯粛は声をかける、

北郷はここで勘違いをしていた、

北郷は魯粛のことを三国志演義と言う物語の中でしか知らなかった、

それも漫画の中での印象が一番強かった、

その作品の中で魯粛は周瑜や諸葛亮の間で右往左往する少し抜けたお人好しと言った印象でしかなかった。


そしてこの世界において自分の出会った女武将は滅茶苦茶な強さを誇っては居るが男武将を見たことはなく、

兵士は関羽や張飛に鍛えられた自分でも勝てる位の強さの者しか居なかった。


そういった事情であるから北郷一刀と言う人間は魯粛の実力を見抜けなかったし、過小評価していた。

そして魯粛の実力の一端を垣間見た趙雲は口止めをされ、公孫賛は言葉を発す前に魯粛に遮られていた。


「大丈夫だよ、桃香、俺を信じてくれ。」

「う、うん、ご主人様、絶対の絶対に勝ってね、絶対だよ。」

「ああ、俺は絶対に勝つ、約束するよ。」


「如何ですかな?」

変な桃色空間になりそうな雰囲気を感じ魯粛が声をかける、

「ああ、劉備の、桃香の真名にかけて俺に出来る範囲で払ってやる、俺が勝ったら星を置いて帰れ。」

「良いでしょう。」

魯粛はそう言うと趙雲を降ろし棒を構える。


棒と剣では間合いが違うが自分は関羽や張飛と鍛錬する時にはこの間合い以上に差があるものの何とかなっているし回避する位であれば何も問題が無いはずである、

魯粛が多少出来たとしても二人とは到底かなうはずが無い、

そう判断すると北郷も剣を構えた。


「「では、公孫賛(さん)殿、合図を。」」


構えた二人を前に「どうしてこうなった」と嘆いたが、

隣では劉備が、

「ご主人様ー、頑張ってー。」

と応援しているのが見えるし、

趙雲は、

「二人の男が一人の女を賭けて戦うとは……」

と恍惚とした表情で二人を見ていた、

これはもう、どうしようもないところまで来てしまったのだと公孫賛は諦めた。


「それでは」


「その勝負待って貰おうかっ!!」

本当はもう少し早く上がるつもりでしたが消えてしまった上にコピーをとっていなかったために時間がかかってしまいました、

この状況で引きになっているのは仕様です。


でわ、

次は出来るだけ早く上げられたらなぁ、

と言う感じで、


ちゃお

ノシ

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