↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
13/22

眠れない寝室。2。


・・・と、言ったもの。

怖い物は怖いのである。


現在俺は、部屋の中に無事入って扉の前に仁王立ちしているのだが・・・はっきり言って膝笑っているからね!

例え夢だとしても一回怖い思いすると、そこが今まで使っていた私室だとしても泣ける自信があるよ、俺っ!!

素直にああそうですかって、寝れないの!

扉も完全に閉まって無くて半開きで、いつでも何が来ても逃げだせるように扉の前に居るって・・・俺が小心者だって事がバレバレだとしても、今日は無理ッ!

もう安眠できる自信が今日はない。

「ふにゃ・・・・」

帰ってこい、俺が5日間眠り続けた眠気よ!!

「はぁ・・・・・・・・・」

あ、欠伸が出た。ダメだ・・・いくら怖くても眠気はしっかり戻ってくるのね。

なんか、気持ちがだんだん冷めてくる。

素直に寝ますか・・・・ぁ?

「・・・・」

また出た欠伸を噛み殺して腕を回すのと同時に顔を上に・・・視線を天井に上げてビックリ。天井にいる者は、猫のような細くて黒い2本の尻尾を天井を撫でるように揺らし、細いシルエットは窓から零れてくる月明かりを綺麗に反射している黒い短毛で統一され独特の輝きを放っていた。それだけなら、まだ俺も綺麗だと呟いて目を奪われていたかもしれない。

けど、その先にある見開らかれギラギラと黄色い光を放つ瞳と目が合ってしまったのだから、驚くよりも先に口から悲鳴が飛び出していた。

助けを呼ぶよりも先に天井に張り付いていたソレは、俺の上に落ちて来たかと思うと俺の口を爪を立てながら塞ぎ背中を強く床に叩きつけた。床に倒れた俺の上にまたがって覆いかぶさって来たソレは、一呼吸おくと俺を真っ直ぐに見下ろして来る。

あまりの苦しさに俺の目には涙の幕が張り、俺が目を強くつぶるのと同時に頬を伝っていった。

「怖がらないで。お願い、大きな声をあげないで」

俺の口を塞ぐ手を引き離そうと精一杯の抵抗を示して相手の腕をつかんだ時、女の人の声が聞こえた。

目を開けると、眉をハの字に曲げて優しく俺を見降ろして来る黄色い瞳と視線がぶつかる。

「また誰かが来たら、危ないよ。ね、だから大きな声を出さないで。」

「・・・・」

「わかってくれた?約束守ってくれたら何もしないで、出てってあげるから、ね?」

「・・・・」

「君に危害を加えるつもりはなかったんだよ?君が騒いじゃうから、こんな・・・強行手段をとるしかなかったんだよ?ね、黙っててくれればいいだけだから・・・――――て!私がどれだけ可愛く言えば気が済むのよ!!こんなに可愛いお嬢様が可愛くおねだりしてんのよ!アンタ、何様のつもりッ!?呪われたいの!?」

途中までは本人が言うとおり小首を傾げたり目を潤ませたりして、可愛くおねだりしてたんだろうけど、俺がうんともすんとも言わない事にしびれを切らした女の人は俺の胸倉をつかみグイッと俺を無理矢理起こす。

何様のつもりだとか言われたって―――

「首と口を押さえられて、意思表示なんて出来る訳ないじゃん!!」

塞がれていた口が自由になった事で思っていた事がつい大声で出てしまった。

気付いた時には遅く、慌てて自分の両手で自分の口を塞ぐ。

また何かされるんじゃないかと思って身構えていると何もない。

恐る恐る女の人の方を見る。

と、女の人は俺を襲うよりもポカ~ンと口を開けて真っ直ぐ俺を見つめているだけだった。

「そっか・・・首を抑えても口は抑えちゃ喋れないんだ・・・」

今気が付いたとでも言うように、手をポンと叩く。

「ゴメンね、少年。でも少年が悪いんだよ?さわいじゃうんだから、もう・・・」


わざとらしくため息をついて、女の人は俺の額を突いた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。