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火が起きねー

 完全に消えていた意識だが、体が妙に熱くなったのを感じ薄めを開け自分の体を見ると、1人の少女が懸命に介抱してくれていた。

 俺は当然声もかける事も出来ないので、再び目を閉じ眠りについた。


 太陽のぎらつく暑さに照らせれて、目を覚ますと何故だが知らないが上半身だけが裸になっていたのでめちゃくちゃ暑い。暑すぎる。

 俺は側に置いてあったシャツを慌てて着たが、シャツ事態が高熱になっていたのですぐに脱ぎ捨て再び上半身裸になった。しかも灼熱の暑さに照らされていたので身体中が赤くなっていて肌がヒリヒリしていた。

 取り敢えずあちいわ。

 この灼熱地獄を抜け出す為に海の中でシャツを濡らし肌がヒリついているので、ゆっくりと優しく衣服をきた。


「さてとどうするかな?」とポロっと呟いたが、この状況に変化はなかった。

 声にだせばどうかなると聞いた事があったので、それは迷信だと証明されたな。

 人間は状況変化に慣れる生き物なので俺もこの何もない状況に慣れてはいた。だけど慣れるだけでは特段意味がない。結局の所自分1人の力で何もやっていないのだから。

 取り敢えず俺はここでどうこうしていてもしょうがないので、島の森の中へ入っていった。


 人間は水分さへとっていれば何日間も存命できるとは聞いた事があるが本当にそうなのか。

 俺の中ではもって2日で限界だろう。やっぱり個人差はあるし、どうしたってそんなには生きていられない。

 そもそも大学生時代に体験した事がある。何日間食べなくて生きれるかって馬鹿な事をやっていたよ。結局2日でギブアップだった。だから俺は2日で限界なのだ。

 ちなみに金がない時は蕎麦につゆをつけて米だけで食べていた時があったな。あれが結構旨いんだよな。

 つまり人間はご飯を食べ水を飲まないと駄目な生き物なんだなこれが。

 

 森の中には竹林が何本も生えていた。

 どこかのテレビ番組でやっていたが、竹はなんだって使えるのだ。確か箸を作る時いかだを作る時、本当に用途は様々で島で1人で生きる為には必需品といえる代物だろう。

 

 片手で持っていたスコップを両手で持ち、目の前にある竹を上から斜めに振り下ろした。

 スコップは竹の途中で見事に勢いが殺され、途中で止まってしまった。

 なんでうまく切れないんだ。テレビや漫画だとこれでうまく切れるはずなのに。

 もう一度同じ所を狙って垂直に振り下ろしたが、全然違う所に命中して竹は割れる事はなく、ただ傷が付いただけだ。

 思ったよりも同じ所に狙うのって難しいのな。よくテレビの番組で同じ所に当てられたら、賞金いくら貰えるって奴あるが、まさかこんなにも難しいなんて。

 俺からしたら間違いなく賞金いくらも貰えないよな。

 竹はそんなに太くはないので何度もスコップを降っていたらさすがに竹が傷だらけになり、折れそうになっていた。

 そこから俺は畳み掛けるようにスコップを振り上げていたら、ギギギと軋む音とともに竹がゆっくりと折れた。

 1番先端の細い竹の部分をスコップを垂直にして一刀両断した。

 思ったんだけど最初使えないと思っていたスコップだけど、これが1番使えるんじゃないのか。しかも刃こぼれ1つない。まさに万能だ。

 その細い竹の先端部分を持ち俺はある考えが浮かんでいたので砂浜に急ぎ足で戻った。


 俺は辺りを見渡し落ちている流木を引き摺りながら自分の足元に起きいた。俺のは流木の上に座り先ほどの竹を両手で擦り合わせた。原始的だがこれが1番いいのかは知らないが、俺はこれしか知らない。

 食べ物から急遽火起こしへとシフトチェンジしこれでもかと位、さらに両手を擦り合わせスピードを上げた。

 火じゃ。火がなきゃ釣った魚も食べれないし、汚い水も煮沸する事だって不可能。

 先ずは火じゃ。

「オラオラオラオラ!!!」と叫び声と同時にさらに両手の擦り合わせのスピードを上げた。自分でもこれだけの回転をあげれる事に驚き、こまになったような気分に陥った。

 まさか俺はこまだったのか。

 つーか全然火が起きねー。それどころか煙すら起きねー。

 根気だ、根気。

 まだ太陽は真上とはいかずともまだ上にはあるので時間の猶予はまだある。

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