13日々
Day-10
あれからさらに一週間が経った
何もせずただぼんやりと過ごす時間がなくなり、探索して脱出の手がかりを探しつつ食材を手に入れては料理を作る日々
今も森の中でモンスターと戦っているのだが
「——————————!!!!!」
「……………………!」
飛び込んでくる巨躯を、一閃
青い軌跡が俺の胴体くらいある左前脚を通り抜け、巨躯が二つに分かたれる
白い髪がなびくように揺れ、疾走
地面を身体で削っていくイノシシ――———鬣の生えたイノ獅子の上を駆けあがっていく
「——————————???!!!」
剣が首の付け根へ深々と突き刺さり、モンスターは痛みを訴えながら暴れ出す
シロは剣を突き刺したまま飛び降り、空中で二本目の剣を取り出して華麗に着地
相手から目を離さず、その立ち姿には一分の隙もない
油断の無い立ち回り、洗練された剣閃
神秘的な剣を携え、自身よりも遥かに巨大な敵を相手に余裕で対処するその姿を見て、俺は―――
「……………………ヒカル?」
「え…………ああ悪い!」
イノシシが暴れまわっているが、実際にはもう戦いは終わっている
俺がイノシシに魔法を当てると動きが止まり、アイテムがドロップする
前に聞いたが、シロの剣は相手とのステータス差によって威力が上昇する特性を持っているため大抵のモンスターは一撃で倒すことができる
だがとどめをさすことはできないので俺が代わりに受け持っている
「……………………ヒカル」
「ん?」
「……………………さっき、ずっと見てたけど」
「あー、えーっと」
やばい
ずっと見てたのがバレた
「……………………興味、あるの?」
「え?!…………いや、えっと…………」
いや確かに気になってはいたが別に興味ってわけじゃなくて、シロの剣が綺麗だったとか目を離せなくなるくらい見とれていたとかそういうのじゃなくて―――
「……………………教える?戦い方…………」
「……………………へ?」
「……………………?…………違かったの?」
「…………あ、あ~そうそう、俺も一応稀人だからな、やっぱり興味はある」
危なかった
いや危なかったのか?
「…………なら教える?」
「いいのか?」
「…………うん…………ただ…………あの……………………」
シロは目を逸らし、言いづらそうに口ごもる
始めてみる光景になんとも言えない雰囲気に浸っていると、
「…………代わりに………………………………料理を…………教えてほしい…………」
恥ずかしそうに、白い肌を少し赤く染めながら上目遣いでお願いしてきやがった
「…………………………………………」
「……………………ヒカル?」
「アア、イイゾ」
このゲームにはレベルがない
モンスターを倒してもステータスは上がらず、装備品の効果で上げるが基本だ
本人のプレイヤースキルがかなり重要になり現実である程度鍛えている人が結構有利になる
なので何年も戦闘経験がありそうな人にいろいろと教えてもらえるのはかなりありがたかったりする
「……………………がんばる」
どことなくやる気に満ちた雰囲気でシロはこぶしを握りこむ
実際あんな味を生み出す料理人をこのまま放置は見過ごせない
それに、シロに教えてもらえれば俺も少しくらい強くなれるだろう
ーーーーーーーーーー
そんなことはなかった
俺は良くも悪くもシロの凄まじさを見誤っていた
家の庭先、広めに取られた空間で俺とシロは互いに武器を構え合っていた
「…………っぐ!…………かっはっ?!」
動きはそんなに早くないはずなのにどうやっても対処することができない
剣が俺の全身をめった打ちにし、HPが凄い勢いで削れていく
回避は間に合わず、なんとか防いでも偶に混じってくる強烈な一撃に吹き飛ばされる
「……………………ちゃんと避けて」
「…………ああ」
鍛錬を始める前に説明されたが、やっていることは至極単純
シロが放つ五十回の攻撃の内、四十九回は俺がギリギリ防御できるようにしているが、一撃だけは絶対に防御できない攻撃になっており、必ず回避しなければいけない
なんでも、防御と殺気に気づけるようになる訓練とのことだが
「殺気なんてどうやって感じるんだよ」
「……………………えっと」
現代日本というか、普通に生きていて殺気を感じるようなこと
というより殺気なんてあるかどうかもわからないものをどうやって気づけるようになるんだと聞いてみたら
「……………………??!!」
瞬間、剣を握るシロから背筋が凍るような怖気が走ってくる
身体が震え、死を回避するためか一気に思考が研ぎ澄まされる
シロから目を離すことができない
目を離せば、死ぬ
「……………………こんな感じ?」
「…………はぁ~~~……………………よくわかったよ……………………」
殺気が消え、全身から力が抜けてその場にへたり込む
急にきたってのもあるが、いつもぼんやりして何考えてんだかわからんシロから凄まじい殺気が溢れてきたギャップに一番驚いた
「……………………うっぐ…………」
また吹っ飛ばされる
何度やっても急にくる一撃を回避できない
他の攻撃だって、シロの攻撃が鋭すぎてまともに防御できない
肉体的な体力に限界はないが、精神的にはかなりきつくなってくる
「…………………………………………」
「……………………別のにする?」
「…………いいや、まだやる」
「……………………そっか」
でもこのまま諦めるのは、なんか嫌だ
立ち上がって構える
剣が打ち込まれ、流れるような剣閃に混じった一筋の殺意を探していく
「……………………!」
左からの逆袈裟斬り
これが一番危険な攻撃!
間合いを詰めてくるシロの動きに合わせ、俺も体勢を変える
防御のために掛けていた体重を前から後ろに移動させ、鋭い一撃をすんでの所で回避する!
「ぐぼぁ!」
「……………………うん」
ことはできなかった
タイミングが遅すぎて回避が間に合わず、そのまま胴体にクリーンヒット
勢いよく吹き飛ばされ、倒立状態で顔面ブレーキ
シロの剣の効果で死ぬことはない
「……………………当たり」
「…………おう」
回避はできなかったが一応見抜くことはできたらしい
それから何度も鍛錬を繰り返し続け、数時間後には一度だけ回避することに成功した
それ以外の四十九回で滅多打ちにされながら、だけど
ーーーーーーーーーー
「「……………………マズ…………」」
二人揃ってスプーンを握り、微妙な顔で項垂れる
夕食の時間が近づいてきたので鍛錬は終了
料理を教える前に、試しにシロが軽めの料理を作ってみることにしたのだが
「待てシロ!ストップ!」
「…………え」
「まな板切れてる切れてる」
「…………?…………あ」
力加減が上手くいかないのか包丁でまな板ごと切ったり
「シロ、今なに入れた?」
「……………………砂糖?」
スープに大量の砂糖を入れたり
「……………………あ」
「あっぶねぇ…………」
火の勢いを強め過ぎて鍋が噴きこぼれたりと
もうめちゃくちゃである
「はぁ…………はぁ…………はぁ…………」
「……………………できた」
それ以もさまざまな苦難が襲い掛かってきたものの、なんとか料理は完成
見た目は普通のスープではあるが味の方はお察しの通りである
「…………まあ、今度はレシピ通りに作るか…………」
「……………………うん」
スープは飲み干して、夕食を作り始める
この感じだと先は長そうだ
「……………………」
とはいえ本人のやる気は問題なさそうだ
横から料理の過程をジッと見つめて頷いている
ちょっとやり辛い
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Day-15
場所は森の入り口付近
「…………今日は木登り」
「木登りって…………それだけか?」
「…………うん…………でも」
シロはそういって走り出し、木の側面をそのまま垂直に登り切ってしまった
「…………ええ…………?」
「…………簡単な方…………木はでこぼこしてて引っかけやすいから」
「……………………つまり今回俺がやるのは…………」
「…………うん、登ってきて」
「マジかよ…………」
木の上から声がかかる
前回の鍛錬がある程度落ち着き、慣れてきた辺りでシロが次の鍛錬をするといってこの場所へ
今日から始めるのは木登り、というか壁走りである
シロは簡単だと言っているが、普通の人は木を垂直に走ったりはできない
どうしたものかと悩んでいるとシロが上からリンゴを落として渡してきた
木になっていたものらしい
「シロ?これは?」
「…………握ってみて」
「?」
わけがわからないが、取り合えず言われた通り握りしめる
すると
「うおっ?!」
リンゴは簡単に握りつぶされてしまった
俺の握力ってこんなにあったのか
「……………………稀人の力なら、木を登るのにそんなに支障はない」
木を走って登るのに必要なのは勢いではなく木の側面にかかる摩擦
変につま先で足を引っ掛けるのではなく、足裏をしっかり合わせて踏みしめることで摩擦を増やすことが大事らしい
稀人は初期ステータスの時点で一般的な人間範疇の限界まで到達しており、踏みしめる力も相当ある
実際リンゴを握りつぶせる人なんて現実ではムキムキのマッチョくらいしか見たことない
もしかしたらこの世界での壁走りは思ったよりも簡単なのかもしれない
「なるほど…………よし」
意を決して走り出し、タイミングよく木に足を当てる
足裏を意識し、身体を上へと押し上げる
一歩、また一歩と登っていき、半分を過ぎる
「これなら……………………?!」
しかし、途中で足裏に違和感
滑るように足がズレ、力が空回る
「うごぁ」
顔が木にぶつかった後そのまま背中から落っこちる
上を見れば、こちらを見下ろすシロの顔がよく見える
相変わらず表情は変わっていないが、どことなく笑っているようにも感じた
「…………うん、できてる……………………がんばって」
「……………………ああ、やってやるよ」
数時間かけ、やっとのことで登りきる
そういえばこれはどんな時に役立つのか聞いてみたが
「……………………壁を歩けると便利」
と、ありがたいお言葉を頂いた
役に立つんだろうか?
「……………………次はこれ」
「は?」
おもむろに木の側面を横に走り始めた時は目を疑った
できるできない以前に物理現象を無視し始めるのはやめていただきたい
頭がパンクする
「……………………冗談」
冗談だったらしい
ほんとかなわねぇ
ーーーーーーーーーー
「よし、できたな」
「…………うん」
事前に用意したレシピを参考に、シロに料理を作ってもらう
手際自体は問題ないし、見ていた中で変な瞬間は一度もなかった
恐る恐るといった形で二人で出来上がった料理を口にする
「「……………………不味くない」」
舌に衝撃が走ったりすることも、全身が震えだすこともない
しっかりと味が感じられて、美味しく出来上がっている
「よかった、これで一歩前進だな」
「…………うん」
流石にシロが作るだけで不味くなるという現象は起きなかった
レシピ通りに作れるなら、別に不器用というわけではないのだろう
このまま行けばすぐに一人でも料理を作れるようになる
シロもなんだか嬉しそうだ
「…………今度は、レシピは無しで作る」
「よし、やってみよう」
と、意気込んだのは良かったのだが結果は
「「……………………」」
この通り、また床に倒れる羽目になった
なぜだ
別に見た感じおかしなところはなかった筈
いやまあシロの動きが速すぎて所々見えなかったけど
「変だな…………何回やってもうまくいかない」
「……………………」
落ち込んでいるのか俯いたままのシロを横目にいろいろと考える
事前に分量を厳しく設定しないと途端に味がおかしくなってしまう
結局、それから何度やってもシロ一人ではうまくいかなくなってしまった
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Day-22
今までの鍛錬はそのまま日課として続けているが、そんな中、シロが一つの技を教えると言い出した
「……………………??」
「…………今のが、そう」
シロに向かって武器を振り下ろし、向こうはただ剣を合わせるだけにしか見えなかった
武器から帰ってくる感覚から、そのまま押し込んだと思っていたが気づけば攻撃は横に流され、俺勢いよく前につんのめることになった
「今、何をしたんだ?」
「……………………感覚をだました」
武器同士がぶつかり合う瞬間に俺の手ごたえを誤認させ、シロの望むように身体を動かされたらしい
シロがとても強いということはわかっていたが、一番それを実感したのはこの瞬間だった
俺が素人だっていうのもあるんだろうけど、どうしてこうなるのか全く理解できなかった
「俺に、これを?」
「…………うん、ヒカルならできる」
シロは、俺に期待しているのだろうか
もしそうなのだとしたら
「…………期待には、応えないとな」
「……………………うん」
なぜか一時間も経たずにできてしまった
正直、これが一番驚いた
シロは俺に才能があるって言ってたけど、そうなのだろうか
ーーーーーーーーーー
シロに料理の才はないかもしれない
何度も失敗を重ね、味覚がおかしくなりそうなほど舌にダメージを与え続ける日々
そうして今回ようやく気付いたのだが、シロは調理中、いつの間にかその料理に関係のない調味料や食材を入れてしまうことが多々ある
本人に聞いてみたが要領を得ず、流石にこれ以上失敗を続けるのも本人の為にもよくない
ただ落ち込むだけで、自信がなくなるだけだ
「……………………私じゃ、やっぱりダメなのかな」
「………シロ…………」
俯いて弱音を吐くシロの姿を見て、なんとかしたいと思うのだが、本人がよくわかっていない以上どうしようもない
「……………………ヒカルに、私の料理をちゃんと食べてもらいたかった……………………」
「!」
思い出したのは初めてシロに料理を食べてもらったときの姿
温かいといって泣きながらも嬉しそうに料理を食べるシロ
自分の無力さを噛みしめながらも、なんとかできないか悩んでいると
「…………………………………………ん?」
そういえばあの時————
「…………ヒカル?」
「……………………ちょっと待ってろ」
キッチンに向かい、自分の仮説を調べるための準備を始める
用意するのはいくつかの調味料、食材に、色付きのコップと水
食材は絞って水分だけを取る
「…………これ」
「取り合えず、全部飲んでみてくれ」
シロにはコップの中身をそれぞれ飲んでもらう
「どうだ?」
「……………………甘い」
「じゃあ、どれが砂糖入りかわかるか?」
「……………………これ?」
やっぱりそうだ
シロに飲ませたのはどれも甘いと感じられるものを混ぜた水、とはいえ普通なら砂糖入りがどれかなんて簡単にわかる
しかしシロが示したのは別のコップ
「多分、シロは味の違いがあまりわからないんだと思う」
「…………そう、なの?」
「ああ、シロが砂糖入りだと思ったのはブドウの果汁入りの水だ」
「……………………それじゃあ、私に料理は…………」
「いや、そうとは限らない」
「え?」
シロはあの時、シチューの味がわからないと言っていた
そこから味覚になにか問題があるのではないかと思い、試してみたが案の定
シロがいつからこの場所にいるのかはわからないが、食べ物を口にしたのはかなり昔の可能性がある
この場所は食事をしなくても生きていける
シロは多分、味覚がほとんど機能していないのだ
だから味の違いがわからず、甘いものは甘いとしか認識できていない
「シロの身体はただ、味の知識が足りないだけなんだ」
「…………味の知識」
シロが料理に誤って入れたものは、一応単純な味覚の範疇では間違っていないものだ
塩気が必要な料理に塩の味がするものを入れている
料理をイメージで作っているのだ
だから味のイメージを細かく把握できるようになれば大丈夫になるはずだ
実際自分で作った料理がやばいものだと理解することはできるんだ
「色んなものを食べて、味の違いを思い出してみよう。そうすればきっと料理もうまくいくようになる」
「……………………そう、かな」
「ああ、だからいつか、俺にシロの料理を食べさせてくれ」
「…………うん」
「楽しみにしてる」
シロは顔に生気が戻ったみたいで、やる気に満ち溢れている
元気になったみたいで、良かった
これ以降何度も失敗して俺の舌が壊れかけたのはまあ、仕方ないよなぁ
ーーーーーーーーーー
Day-35
気づけば一ヶ月の月日が流れていたが、現状帰れる気配はない
森の中にも手がかりはなく、シロにいろいろと聞いてみても実際にいなくなる瞬間を見たわけじゃないからわからないと言っていた
俺、いつまでここにいるのだろうか
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Day-52
「そういえば、シロ」
「…………どうしたの?」
「ここって何の部屋なんだ?」
家の中にあるいくつかの扉
その中のキッチンに近い小さな扉
今までは時間がなくてあんまり気にしていなかったが、最近は余裕がある
森の中では脱出の手がかりも見当たらないし、家の中はあんまり調べていなかったのでもしかしたらと思い、一応シロに聞いてみたのだが
「……………………物、置?」
「なんで疑問形?…………まあいいか、開けるぞ」
「…………うん」
扉を開ける
内部は薄暗くいろんなものが雑多に置かれている所為か奥まで見渡せない
しかも床にまで物が散乱してるので足の踏み場もない
「かなり散らかってるな…………片付けてるのか?」
「……………………」
「…………目を逸らすなよ」
誤魔化すの下手か
中に入ってまずは直ぐ近くにある物を拾う
「なんだこれ?」
暗くてよく見えないが透明な表面で先端は円錐状、それと三つの羽のようなものが付いている
「…………確か、下から液体を入れて、中に空気を入れた後、特殊な蓋を開くと飛んでく」
「ペットボトルロケットじゃねぇか」
なんでこんなものがあるんだ
一先ずこれは置いておいて別の物
次に拾ったのは小さな円筒形
蓋が付いており中には緑色の物体、触れると柔らかい
ひっくり返して手の平に出してみる
「…………意思の無い人造スライム」
「なんでだよ」
ぶよぶよとした感触が伝わってくる
ここは小学校の理科室なのか?
まさかとは思うがこの物置にあるものみんなこういうやつばっかなのか?
「…………ん?どうした」
「…………これ」
シロが銀色に円筒形の物体を手渡してくる
地面に落ちていたものの一つでかなり重量感がある
電子的なロックが掛かっているみたいだがすぐそばに123456と書かれた付箋が張り付いている
「…………鍵の意味…………中身は?」
「…………知らない」
「そうか」
数字を入力すると側面から冷たい空気が噴出した後蓋が開き、内部には三種類の物体がそのまま置かれている
物体のすぐ近くには英文が刻まれておりその名前がわかった
「…………えっと…………フォス、フォラス…………ガンパウダー…………ん?」
ガンパウダーって火薬だよな
フォスフォラスは確か、リン?
最後は
「ニトログリセリン?!これ用意したやつ絶対確信は」
―————ボッッ
「……………………ハッ」
気づけば俺はベットで眠っていた
起き上がって部屋を抜け、物置の扉を開いてみる
「……………………なんだ、夢か」
中は特に爆発が起きたような形跡はないので、どうやら死んだときに見る悪夢だったのだろう
ということは何か死ぬようなことがあったわけで
「…………なんかあったっけ?」
バシュゥゥゥゥ!!!!
「うおおおおおおお?!なんだ?!今度はこそ爆発か?!」
何かが弾けるような音が家の外から響いてくる
急いで玄関の扉を開け、音がなった方向へ目を向けると
「…………飛ばない」
不思議そうな顔でこちらを見るシロと、地面に落ちた透明なロケット
周囲に散らばるのは緑色のゲル状物体
「……………………スライムなんか入れて飛ぶわけないだろ……………………はぁ」
緊張が解けそのまま地面に座り込む
ちなみに物置が無事だったのはシロが爆発を切って防いだかららしい
解せぬ




