表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
34/54

34 地下9階は動く迷路

大変更新が遅くなりましたが、少しでも楽しんでもらえると幸いです。

とげのついた天井が落ちてこない場所は限られていて、大柄なケルディたちがやってくると、狭くてたまらない。


「バーツ、もうちょっとそっち行きなさいよ!」


「無理だ、リリィこそ一歩さがれよ。」


「レックを押し出しちゃうのよ。」


リリィとバーツが押し問答をしている間に、ロディは次の場所へとトトトトッと走り出した。


「ロディ、速いな。」


「ケルディが止める暇、なかったわね。」


ケルディがすでに先に走って行ってしまったロディを見つめ、アビーも呆れてため息をつく。


「ロディって、思いこんだら、というか、結構突飛もないことを平然とするわね。」


「英雄の試練のせいなんだろうなぁ。よほどとんでもない修行をしていたんだろう。」


アビーとケルディが話している間に、ロディは安全な場所にたどり着いたようだ。また矢が飛んできていたが、今度は余裕を持ってかわしている。


「罠をあんな余裕でかわす12歳の女の子なんて、本当にすごいわ。」


「確かに。」


ロディが手を振ると、バーツたちが歩き出し、その後ろをアビーとケルディが話しながら追いかけた。




「ようやく9階でテンションがあがるな~。」


バーツがにこにこと先頭を歩く。


「そうだね~。」


隣で歩くロディがバーツに応えた。

落ちる天井を抜け、階段を下り、地下9階を歩いている一行は迷路を歩いていた。


「これが普通の迷路だったらよかったんだけど。」


「あ、また動いてるよこの壁。さっきは通れたのに。」


リリィががっくりとつぶやくと、ロディが奥の壁を指さして見せた。


「げ、本当だ。」


「元の道に戻れそうにないな。」


「しかたない、先に進むか。」


バーツが呻き、ケルディが壁を押してみるがびくともしない。レックがさっさと別の道へと足を進める。


「なんだか、誘いこまれてる気がするな。」


「どういうこと?」


楽しそうなレックの言葉にリリィが首をかしげる。


「壁が動いているだろ?つまり、俺たちが進む方向を迷路が勝手に作ってるわけだ。迷路が進ませたいところに向かって。」


「そう、たぶんたどり着いた先にはボスモンスターあたりがいるんだろうな。」


レック、ケルディの言葉には悲壮感ではなく、楽しそうな雰囲気が漂っている。


「腕が鳴るな!」


二人に触発されたのか、バーツはさらにテンションが高い。


「そんなに楽しみなのは、バーツだけなんじゃないかしら?」


バーツのハイテンションに、アビーは苦笑する。レックやケルディに比べて、バーツは子どものように喜んでいる。そんなアビーに、リリィはくすりと笑う。


「あら、私も楽しみよ?初めてのダンジョンのボスモンスターなんて、心が躍るわ。」


「確かに。それが楽しみではある。」


ケルディも頷くと、話を聞いていたロディが口をはさんだ。


「ボスモンスターって何なの?」


「ん?ロディは調べてこなかったのか?」


ロディの問いに、ケルディが眉をひそめて、ロディを見下ろすと、ロディは苦笑いで頭をかく。


「えへへ。ケルディさんたちと行くことに舞い上がっててあんまり調べてないんだ。」


「だめだぞ、ロディ。ダンジョンに行く時は自分で調べてこないと!」


「おい、バーツ。お前が言えることじゃないだろ。調べたのは俺とケルディとリリィだ。」


「俺はいいんだ!絶対にレックとケルディが調べてくるからな。俺は現地で聞いたらなんとかなる!!」


ロディに偉そうに言うバーツに、レックがつっこむが、バーツは胸を張って開き直った。すると、バーツを押しのけて、アビーがロディへと歩み寄る。


「バーツ、それじゃあ説明が足りないわ。ロディ、バーツは私と準備物の買い出しをしてたの。重くなりそうなものは全部バーツが持っているわ。パーティだから、そういうのは分担しているのよ。」


「そっかあ。」


素直に頷くロディに、ケルディが話を続ける。


「で、ここのモンスターはスケルトンバシレウスだ。スケルトンマギサとスケルトンシュヴァリエを統率するだけあって手ごわいらしい。」


「そうなんだ!また闇魔法かなぁ?」


「可能性はあるな。」


「そんなときのための、私よ!」


ロディとケルディの会話に、アビーが入ってにこりと微笑む。


「うん。頼りにしてるよ、アビーさん!」


ロディはにこにことアビーの手を握る。


「任せてね。」


にこにこと楽しそうにしているロディとアビーを尻目に、レックは迷路の壁を触って動かないか確かめては進んでいた。


「しっかし、この迷路もすごいなぁ。勝手に動くなんて手が込んでる。」


先をバーツとリリィが歩き、アビーとロディを間にいれて、最後尾でケルディとレックは壁の様子をチェックしていた。


「ん?なんだか壁の様子が変わってきたな。」


「そろそろ次の敵か、迷路が変わるか、トラップがあるんだろうな。」


ケルディの言葉に、全員が気を引き締めた。


設定34 ダンジョン

ダンジョンには3つの種類がある。

ダンジョンマスターがダンジョンを整備するダンジョン、

ダンジョンコアを持つ生きたダンジョン、

ただの魔物の巣窟になっている洞窟や建物、遺跡。

それぞれに成り立ちが異なるため、それぞれのダンジョンの攻略条件も異なる。

というより、攻略、という概念が異なる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ