表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
32/54

32 謎が増える

楽しんでいただけると嬉しいです。

「真実の鏡、とやらには触れずに、別の道を行けってことだよな?」


「そうだろうな。」


レックが首をひねり、ケルディが頷く。


「まあ、よくわからないけどさ、真実の鏡ってやつがみつかったら触らなきゃいいんだろ?」


バーツのあっけらかんとした答えに、リリィが笑った。


「そうね。それでいいじゃない。ダンジョンの中を歩いてるだけで試練受けてるんだもの。」


「で、だ。とりあえずここに逃げてきたものの、どこから脱出するべきか。」


レックが話題を切り替えた。


「さっきのスケルトンフルコースはしんどいぞ。」


「ここはアビーの出番ね。」


「パージで蹴散らしちゃいましょう。」


ケルディの言葉に、リリィが笑顔でアビーを見た。アビーも笑顔で頷く。


「よし、じゃあ、アビー、行くぞ。」


レックが言うや否や、土魔法を解除する。

壁の前にいたスケルトンシュヴァリエをバーツとケルディが槍と剣で押し返す。


「ゲイルッ!!」


レックが風魔法で後続のスケルトンたちを翻弄し、ロディが弓で牽制する。


「いきますっ!パージッ!!」


アビーが唱えると、目の前にいたスケルトンシュヴァリエたちががらがらと崩れ、消え去っていく。後ろの方にいたスケルトンたちも消え去っていく。


「おお、すげー、圧巻。」


レックが感心して辺りを見渡す。


「綺麗になったねー。」


リリィも感心している。


「アビー、助かった。さあ、先に進もう。また出てこられたら困るからな。」


ケルディはアビーに礼を言うと、アビーを抱き上げる。


「きゃっ、何?ケルディ。」


アビーは驚いて固まる。


「休憩している暇はなさそうだ。居心地は悪いだろうが、我慢しろよ。」


「あはは、アビー、お姫様だっこね。いいじゃない。アビーのお手柄なんだから、ちゃんと休憩しないとね。ケルディ、アビーを落としちゃだめよ。」


リリィがにやにやと笑いながらもアビーをねぎらい、ケルディに注意する。


「ま、このままここで休憩してるわけにもいかないからな。移動ぐらいケルディに任せとけよ。」


レックも笑いながらアビーの頭をぽんとなでる。


「ここまでしてもらわなくても歩けるわ。」


「そういうなって、アビーがいないと俺たちクリアできないんだから、な。」


バーツもにこにこと笑ってねぎらう。


「アビーさん、大丈夫?」


ロディは普通にアビーの体を心配している。


「うん、平気よ。でも、やっぱり恥ずかしいわ。」


ケルディに抱っこされて、羞恥でアビーは頬を染めている。


「俺じゃなくて、バーツか、レックがよかったか?」


「ケルディ、そういう意味じゃないわ。」


ケルディが面白がって尋ね、アビーがふくれっ面で返す。


「まあ、アビー、最初にバーツに着いてきたんだものね。バーツの方がよかったんじゃない?」


「ちょ、リリィ!」


リリィが冷やかすと、アビーが顔を赤くして焦る。


「ん?おれか?代わるか?ほれ。」


バーツが全く気負いすることなく、両手を広げて見せる。


「もー、私で遊ばないでっ!」


アビーが怒ると、みんな「あはは」と笑う。


「アビー、かわいい~。」


リリィが笑ってアビーの額をなでる。


「もう、いつまでたっても子ども扱い~。」


アビーは怒りながらも笑顔だ。その間も一行は足をすすめている。

ロディはその輪の中にいながら、少しさびしく思っていた。

5人の中のよい姿をうらやましく思った。



またスケルトンシュヴァリエたちが現れ、戦闘になる。今回は2体だったので、危なげなく倒すことができた。その頃にはアビーもケルディから下してもらって歩いている。


「あれ?あれは何だろう?」


ロディが指さす先には文字が書いた大きな柱があった。


「ん?読めないな。」


バーツが見て首をひねる。


「神聖文字じゃない?アビー、読める?」


バーツの言葉に、リリィは文字を見ずに、アビーへ声をかけた。


「神聖文字じゃないわ。」


アビーは柱の文字を見て、首を振った。


「ああ、これは暗号だ。」


レックが文字を見て、楽しそうに笑った。


「暗号?」


ロディが目を瞬かせる。


「うん、バーツ、お前読めないんじゃなくて、意味がわからなかったんだろ?」


「おう。」


「レック、わかったのか?」


ケルディがレックに尋ねた。


「ああ。わかれば簡単だぞ。答えは、『右は真実の鏡、左は試練の扉』だ。」


「え~?どうしてわかったの?」


ロディが首をひねる。


「あはは、文字が一文字ずつずれてるんだよ。暗号でよくやるパターンだ。」


「そうなんだ~。」


レックの物知り具合に、ロディは感心する。


「で、その左と右とやらはどこのことなんだろうなぁ。」


ケルディは道の奥を見る。どこまで行っても一本道にしか見えない。


「確かに、どこだ?」


レックもさすがに首をひねる。


「とりあえず、進むしかないね。」


リリィが颯爽と歩いていくのにバーツとロディが続く。



「分かれ道だな。」


目の前に現れた分かれ道に、一行は首をかしげた。


「柱には、『右は真実の鏡、左は試練の扉』って書いてあったぞ。」


レックが思い出して声に出す。


「なのに看板が逆に書いてあるってどういうことだ?」


バーツが口に出したことが一行全員の謎だった。

目の前の分かれ道のど真ん中にある看板。

矢印の方向が『←真実の鏡、試練の扉→』となっていた。

設定32 神聖文字は神殿で使われている神から授かったとされる文字。

     神官でも上級クラスでないと学べない。

     そのため、一般の人は読めない。

     神聖文字で書かれた聖書は魔よけにされている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ