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26 闇魔法

楽しんで頂ければ幸いです。

「ちょっ、ロディ!」


リリィの呼び声が響くも、ロディはそのまま虚空となっていた眼窩を鈍く光らせている三体のスケルトンマギサへと向かう。


「くそっ。」


スケルトンシュヴァリエと剣を交えているケルディはロディに悪態をつく。隣で槍を振るっているバーツも、悔しそうにしてロディを目で追っている。ロディが躱したスケルトンシュヴァリエはロディを追わずに目の前にいたリリィへと向かった。


「もうっ!!」


リリィは襲いかかってくるスケルトンシュヴァリエに短剣で迎え撃つ。一撃一撃が重く、受けると短剣を壊されると判断したリリィは受け流すことに専念する。攻撃はできないが、負けることもない。


「オーバー ド フランメン!」


レックがリリィの短剣に炎を纏わせる。リリィが必死で受けている奥では、スケルトンマギサに駆け寄るロディがいた。


アビーが掲げるたいまつの光でできていた、スケルトンマギサの影がふいに動き、ロディの前に立ちふさがる。スケルトンマギサの影はロディを包み込むように襲いかかった。


「ツェルか。・・・レイディアント!」


ロディは叫んだ一瞬後、目がくらむ光を放った。たいまつの光よりも明るい光は、周囲を明るく照らし、スケルトンマギサの影を包み込み、消滅させた。


「なっ、驚かすなよ、ロディ!」


バーツが槍を振り回しながら叫ぶ。


「ごめん!影がいっぱい出てきたから!」


ロディはスケルトンマギサから目を離さずに、応える。


「まあいい、そっちは頼むぞっ!」


レックがリリィの援護をしながらロディへ叫ぶ。


「うん!まかせて!」


ロディは再びスケルトンマギサの目が鈍く光るのを見て剣を振るう。

一体のスケルトンマギサに斬りつけ、二体目を突き、三体目を狙おうとしたが、三体目の魔法が発動し、ロディは目の前の闇に阻まれ、闇に包まれていく。


「サイクロン!」


ロディは闇が完全に覆う前に、自分に風の魔法をかける。ロディの体が空気の渦に包まれる。空気の渦が覆いつくそうとしていた闇をはじいている。が、完全にはじききらない。体勢を整えた他の二体も闇でロディを覆い始めたのだ。


「しまった、オプスキュリテか!」


リリィの援護をしていたレックがロディの様子を見て叫ぶ。


「まずい、アビー!パージしろっ!オプスキュリテに包まれたら終わりだっ!」


レックの言葉を聞いて、アビーがロディに近寄ろうとするが、闘っているケルディたちが道をふさいでおり、進めない。


「届いてっ!パージッ!!」


周囲へ温かい光が広がる。そのとたんに、ケルディたちが闘っていたスケルトンシュヴァリエたちの動きがにぶる。


「今だっ!」


ケルディとバーツは鈍った一瞬を突き、急所を仕留め、二体のスケルトンシュヴァリエを倒す。リリィは防御から攻撃にうつる。レックの風の魔法でスケルトンシュヴァリエに隙を作らせ、関節を狙う。ボキボキと削れていくが、完全にとどめを刺せない。バーツが加勢して、ようやく倒すことができた。


そしてロディの闇にアビーのパージかかろうじて届く。闇が光に照らされて力が弱まると同時にロディの魔法が放たれる。


「ルヴニール!」


ロディの魔法で闇がするするとスケルトンマギサへと戻っていく。さらに、


「モーア!ハンド!セジール!」


ロディがスケルトンマギサの足下を沼地にし、沼から手が生え、スケルトンマギサたちを掴み、沼に引っ張り込んでいく。ずぶずぶと沼にはまっていくスケルトンマギサたちは、再び影を動かそうとするが、どんどん沼にはまっていき、影がどんどん小さくなる。


「ロディ!!」


ケルディが駆け寄ってくるころには、スケルトンマギサは三体とも沼に埋まってしまっていた。


「ケルディさん、終わったよ。」


「終わったよって、おまえ・・・まあ、無事で何よりだ。」


「えへへ。あ、アビーさん、ありがとー!パージしてくれたから、楽にでられたよ~!!」


ロディは振り向いて、浄化魔法を使って座り込んでいるアビーに駆け寄った。


「ロディちゃんが無事でよかったわ。」


アビーがにこにこと答える横で、レックがため息をつく。


「まさかオプスキュリテでロディが包まれるなんてな。・・・想定しないといけなかったのに、うっかりしていた。」


「レック、あの魔法は何なの?」


リリィがレックに尋ねた。


「ああ、闇の魔法だ。闇で対象を包んで幻惑や毒などの追加の魔法がかけられて動けなくなってしまうんだ。」


「闇の魔法ってイメージわかないんだけど。」


「気にしなくていい。普通は使えない。魔物が使う物だと思っていたらいいさ。」


レックの説明によくわからないながらもリリィは頷く。

そんなリリィの所に、ロディが向かった。


「リリィさん、ごめんね。先にスケルトンマギサを相手しに行ったから、スケルトンシュヴァリエと闘わせちゃって。」


「謝る必要なんてないわ。」


「・・・だって怪我してるから。・・・じっとしててね。リェチーチ!!」


ロディの治療魔法がリリィをつつみ、癒した。


「わあ、きれいに傷口が治ったわ!ありがとうね、ロディ。」


設定26

闇魔法は基本的に魔物が使っている。様々な魔法があるが、それをまねてイメージして作り出されたのが、闇魔法である。魔法使いは一度魔物の闇魔法を見てイメージがしっかりできると使う事が一応できるが、うまく操れるかはイメージ力次第である。闇魔法はそのときの本人の心にも影響するので、危なっかしい物であるという認識である。

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