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20/54

20 ダンジョン突入

ようやくパーティメンバーと戦闘をはじめます。

つたないのですが、楽しんでいただけると幸いです。

「ここがイアズーンのダンジョン。」


ロディは入り口を見てわくわくしていた。入り口は昔栄えていたであろう王国の遺跡が入り口になっている。大きな岩が積み重なった建物で、荘厳な歴史を感じさせる。一番近いイアリエンの町を朝早くたちやってきたので、わくわくも最高潮である。


「さて、気合いいれて行くぞ。」


ケルディに頭をなでられ、一緒に中へと入る。中は入り口同様に岩で支えられた道が続いている。部屋の入り口もあるが、中は何もない。警戒しつつも、どんどん奥へと歩いて行く。


「・・・何かいるよ。」


ロディは足音が聞こえた気がして立ち止まった。


「何だ?」


「本当ね。魔物の魔力だわ。でも、まだかなりの距離よ。」


ロディの言葉に、ケルディがリリィに尋ねると、魔力探知の幅を広げて、リリィが魔物を見つける。


「よくわかったな、ロディ。」


「足音が聞こえたんだ。私たちのとは違うリズムの。」


「・・・耳がいいんだな。」


ロディの答えに、ケルディは驚きを通り過ぎて落ち着いていた。


「うえぇ?!なんでそれで気づけるんだ?」


「すごいなー、ロディ!!」


レックとバーツはロディのすごさに素直に感心している。


「ちょっと、声が大きいわよ。」


「できるだけ明かりは私が持っていた方がよさそうですね。」


「そうだな。」


アビーがケルディからたいまつを受け取る。


「見えた。」


「え?俺には見えないぞ。」


暗がりの奥に動く魔物を姿を捕らえたロディは弓を取り出して構える。その横でケルディは全く見えずに、ロディの動きを驚くように見ている。


「ブースト」


風の加速魔法を付与したロディの放った矢が暗闇に消えていく。


「ギャウッ!!」


「ギャー!ガー!!」


魔物がこちらへかけてくる音と共に姿が見えてくる。


「すごいな、当たったのか?」


「そうみたい。一体、動かない魔物がいるもの。」


リリィが魔力探知で魔物の動向を知ると、思わずロディを見た。

普通の冒険者が見えない闇の中の魔物を見、そして足止めできる少女。

とはいえ、迫り来る魔物の対応が先である。リリィは短剣を構えた。


「グレイウルフにリーディッドコンバット、ブラッドウルフ、ノワールウルフ。」


見えてきた魔物の姿を、レックがつぶやく。灰色の毛並みの狼、大きな蝙蝠の軍団、グレイウルフの3倍の大きさで血のように赤い瞳で大きな牙をもつ狼、真っ黒の毛皮につつまれたグレイウルフの2倍の大きさの狼。


「ウルフばっかりだな。」


バーツが槍を構える。アビーが杖を取り出し、上にかざす。


「目つぶししますよ。レイディアント!」


アビーの魔法でダンジョン内が光に包まれる。急に強い光を浴び、ウルフたちが視覚を一時的に失う。が、リーディッドコンバットはそのままやってくる。


「まかせて!ホーミング!」


ロディが一度に矢を数本放つ。それはきれいに宙を飛んでくるリーディッドコンバットに突き刺さる。


「すごいな。」


レックが命中する矢に感心する。


「さあ、私たちもいくわよ!」


ケルディを先頭に、ウルフに斬りかかる。バーツの槍がウルフを貫き、レックの魔法が跳ぶ。


「フランメン!!」


レックの魔法でグレイウルフが炎に包まれる。

ケルディが斬りかかっている横からリリィが短剣で急所を刺す。


「ルーメンスペクトル!!」


アビーが光の魔法でリーディッドコンバットを拘束していく。

動きを止めたリーディッドコンバットをロディが矢で打ち抜いていく。

一匹、また一匹と打ち落とされていく。


「ロディちゃん、速いっ!」


アビーがロディの放つ数と速度に驚く。


「そう?」


最後の一匹を撃ち落とすと、ロディは弓からショートソードへと武器を持ち替える。


すでにケルディたちがグレイウルフとノワールウルフをたおしていた。残ったのはブラッドウルフのみ。


「こいつ、しつこいなぁ。」


バーツが槍を振り回しながら一度ひく。


「長い牙が意外となぁ。」


ケルディが剣で牙を抑える。


「そろそろいくぞ。」


「おう。」


「フレイムランス!」


バーツが槍に炎の魔法を宿す。


「オーバー ド フランメン!!」


レックがバーツの槍にさらに炎を加える。


「おりゃあっ!!」


バーツの槍がブラッドウルフの腹に突き刺さり、内側から炎で焼き尽くす。


「ギャオオオオッ!!」


全ての魔物を倒し、ケルディが剣をしまう。


「うし、怪我はないか?」


「かすり傷ぐらいだな。」


バーツが腕の傷を見せる。


「薬あるよ?」


ロディがかばんから薬を取りだそうとするのを、リリィが止める。


「いいよ、ロディちゃんが使う薬草がなくなるでしょ。バーツ、あんた自分の薬草用意しているんだから、自分でしなさいよ。」


「わかってるって。」


バーツは自分のかばんから薬を取り出して傷口に塗りつけていく。

その横でケルディも腕の傷に薬を塗っていく。


「集団で来られるとやっぱりしんどいわね。」


「そうだな。だが、ロディの弓の腕前はすごいな。百発百中な上に、速い。」


「俺も、あんなに魔法を連射することはできないぞ。」


「本当に、ロディちゃんが一緒でよかったわ。」


「えへへ、うれしい。」


みんなに褒められて、照れに照れるロディだった。


設定20

魔法で武器に短時間属性を付与することはできるが、短時間なので、一度攻撃すると効果は切れる。何度も使いたい場合は魔石を埋め込み、魔術陣を描いていないとできない。バーツの場合も自分の魔力を槍にまとわせ、炎にさせているだけなので、長時間すればするほど、バーツの魔力が減っていく。

レックの場合は味方の武器に付与するので、バーツより魔力が必要になる。

後から攻撃したほうが効果的なこともあるが、その辺りは個々の能力差による。が、いちいちそんな検証をしないので、そのときのノリでしていることもある。

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