12 出発
ようやっと賢者への依頼終了。
「よーし、後はイタドリソウだけ。竹藪、竹藪~。」
「竹藪ならあっちだ。」
ロディがスーニャの家の前で歩きだそうとしていると、イシュレイが指差してくれた。
「そっか。教えてくれて、ありがとう。行ってくるね~。」
ロディが楽しそうに手を振って歩いて行くのをイシュレイは見送る。
「そろそろ行くか。」
イシュレイは一度家へと入っていった。
ロディは周りの様子を見ながら、てくてくと歩いて行く。
突然、がさがさと大きな音がなる。ロディは気配を察知し、そちらへと目を向ける。竹藪の間から見えたのは、魔猪豚だった。どうやらタケノコを掘り返そうとしていたらしい。が、ロディを見つけて突進してきた。
ロディは突進してくる魔猪豚に弓を構えて放つ。正面から放たれた矢を魔猪豚がすっと横に避けるが、次々と放たれる矢を避けきれず、頬に突き刺さる。魔猪豚がロディの目の前に迫ると、ロディは弓を片付け、ショートソードを取り出した。魔猪豚が飛びかかってくる瞬間にひらりと躱し、ショートソードで斬りつける。流れるような剣裁きに、魔猪豚は着いてこれず、一閃にして倒れた。魔猪豚をかばんにしまい込むとさっさとイタドリソウをみつけようと、他の場所をうろうろする。ようやく見つけたころには昼になっていた。
「やっとみつけたー。二日で完了なら、父さんよりすごいんじゃないかな?」
ロディはうきうきしながら山を登る。ロディがスーニャの家に戻る道へと戻っていると、魔大虎が3頭目の前に現れた。さすがに、魔大虎3頭はきつそうだと思いながら、ロディは冷静に弓で3頭をばらけさせ、一頭ずつ対峙できるようにしてみるが、うまくできない。3頭に同時に襲われないようにショートソードで裁いていた。さすがに裁ききれなくなる。
「インパクトッ!!」
左手を魔大虎へと向けて、魔法を放つ。と同時に、
「サンダー」
魔大虎に小さな光がたくさん襲いかかる。
ロディのインパクトで吹き飛ばされながら、たくさんの小さな光の矢に串刺しにされた魔大虎は三匹とも倒れた。
ロディは振り返って笑顔を見せた。
「ありがとう、イシュレイ。」
「いや、いらない手を出したな。」
道の上の方からサンダーの魔法で助けてくれたのはイシュレイだった。
「そんなことないさ。ありがとう。どうして、ここに?」
「これから冒険者になりに行くところだ。」
「そうかあ。じゃあ、またどこかでね!」
「おう。」
イシュレイはさっと森へと降りて行った、
「あ、イシュレイ、行っちゃうんだなぁ。」
少し寂しい気がしたが、ロディはイタドリソウを持っていそいでスーニャの家へ向かった。
「スーニャ様、イタドリソウ、ってスーニャ様?」
ロディが家の扉を開けると、スーニャは楽しそうに魔石に魔術陣を込めていた。
ロディはスーニャのその周りに魔力が漂っているのを感じて、ロディは立ち止まった。その神秘的な光景に、ロディは見入った。
スーニャの魔力が魔術陣を通して魔石に込められていく。
その魔力の流れがとても美しいと、ロディは思った。
ふっとスーニャの魔力が消えていくと、ロディはふっと力が抜けた。
緊張していたらしい。
「おお、ロディスティルリー。帰っていたか。ほれ、できたぞ?」
「わあ、ありがとう。それから、これ、イタドリソウ!」
「うむ。3種の薬草、全て受け取った。ではこの魔石を持って帰るがよい。」
「魔石、受け取りました。それから、一泊させていただいて、ありがとうございました。またね、スーニャ様!!」
ロディは魔石をかばんに入れると、にこっと笑ってスーニャの家を出た。
「さて、よき旅になるとよいのぉ、イシュレイ、ロディスティルリー。」
スーニャはほっほと笑うと、また奥の部屋へと入っていった。
設定12 ロディスティルリー=アポロス
背丈は現在155㎝ぐらい。これからもう少しずつ伸びるはず。
イシュレイ=アーヌベルグ
背丈はロディと同じ155㎝ぐらい。背丈が変わらないロディに
少しいらっとしている。
二人が並んでいると、ロディの方ががっちりして見える。
ロディは当然と思っているが、イシュレイはもやっとしている。




