chapter53 冒険者 疾風の殲滅者
ダメだ。 眠くて頭が回らない。
ヒロなら大丈夫だろう。
オレはそう結論付けて宿へ戻り、寝ることにした。
翌朝
オレは目を覚まし、着替え外に出る。
案の定――大変な騒ぎになっていた。
ギルドに向かう途中、街の人たちが話しているのを耳にした。
ディルティーナ王国の王宮が爆破され、その混乱に乗じて何者かが侵入したらしい。
正直――
(ざまぁ)
と思った。
そのままギルドへ向かう。
今日はゴブリンキングの群れの報酬がもらえる日である。
昨日倒した魔物たちの報酬もついでにいただこう。
宿を引き払ったし、そろそろ次の国へ行きたい。
(けど、昨日オレが去った後、あの場所どうなったかな?)
そんなことを考えつつ、胸を高鳴らせてギルドの扉を開けた。
そのまま受付に行き、事情を説明し、裏への通された。
「来たね、ケイタ」
受付嬢が扉をノックすると、中から返事があったので一緒に入る。
オレを連れてきた受付嬢はすぐに退室した。
声をあげたのはギルドマスターだ。
書類を書いてるようだった。
「すぐ片づけるから座って待ってな」
「あ、はい」
ソファーに座り、待つこと数分──ギルマスが筆を置く音が聞こえた。
「では、いくよ」
ギルマスはそう言い、受付に向かう。
(なんで、わざわざ裏に通したんだ?)
訳もわからず、考えていると──ギルマスは受付嬢に今回の報酬について話し始めた。
受付嬢はすぐさま皮袋を取り出した。
「悪いね、ケイタ。 今回は報酬が破格だからこういう措置を取らせてもらった」
ギルマスはそう前置きして、説明を続けた。
「ゴブリンキングの群れの討伐とゴブリンキングの討伐、合わせて金貨二十枚になる。 受け取りな」
そう口にして皮袋を渡された。
「はぁ…」
ギルド内が騒然となる中、金額の重要さがイマイチ理解できない。
(金貨って日本円でどれくらいになるの?)
「なんだい? その気の抜けた返事は?」
ギルマスはオレを問いただす。
「………この世界の通貨の価値って日本円でどのくらいになりますか?」
(ダメ元で聞いてみるか)
「あんた、金貨がわからないのかい?」
「はい」
ギルマスに尋ねられ、素直に答える。
「ニホンエンね……どこの国の通貨だい?」
ギルマスがそう口にすると、受付嬢の一人が声をあげた。
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