chapter46 討伐の余韻
色々あったが――無事、街まで帰ってきた。
そのままギルドに向かい、報告を済ませる。
受付の嬢さんは目を見開いていたが、ギルマスがそこにいることで納得しているようだった。
参加した冒険者たちには、金貨一枚ずつが渡された。
「……あれ? 調査前は銀貨三枚って言ってなかったっけ?」
オレも自分の報酬を受け取りつつ、受付嬢とギルマスと共に解体場へ向かう。
「おお、坊主か。今度は何を討伐してきたんだ?」
「また、ゴブリンか?」
ファーテルさんとリズトルさんが、からかうように声をかけてくる。
ギルマスの合図で、オレはアイテムボックスから今回倒したゴブリンたちを取り出す。
無数の影が光に揺れ、地面に散らばる。三人の表情が徐々に曇っていくのがわかった。
「これで最後です」
オレはそう言い、慎重にゴブリンキングを出す。
その姿は、まるで群れの統率者として威圧感を放っていた。
「おいおい……ゴブリンキングが率いていた群れかよ」
「群れというより“軍隊”だな」
ファーテルさんとリズトルさんが声を揃え、受付嬢は顔を青ざめさせた。
「ケイタ、悪いが――こいつらの討伐報酬は二日後にしてくれ」
ギルマスがポツリと呟く。
オレは一瞬考え込み、やがてその意図を理解する。
「わかりました」
「助かるよ、これだけのゴブリンだ。査定には時間がかかる」
ギルマスはははっと笑った。
……でしょうね。
「なら、二日後にまた来るよ」
そう返して、オレはギルドを後にする。
■ ■ ■
今日の朝まで泊まっていた宿に向かう。
「あら、ケイタ。いらっしゃい」
中に入ると女将さんが迎えてくれた。
「部屋、空いてます?」
「シメジの間、マツタケの間、シイタケの間が空いてるよ」
「じゃあ、シメジの間でお願いします」
「あいよ。連泊するかい?」
「二日ほどお願いします」
「食事と風呂も付けるよ? 銅貨五十枚になるが…」
オレは支払いを済ませ、鍵を受け取り、静かな部屋に入る。
シメジの間は質素だが、戦闘で疲れた身体を休めるには十分だった。
風呂で汗を流し、食事を平らげたあと、オレは布団に沈む。
明日は――何をしようか。そう思いながら、静かな夜に身を委ねた。
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