chapter43 驚愕する冒険者たち
side:先輩冒険者たち
ゴブリンナイト二体、ゴブリンサージェント四体、ホブゴブリン四体、下位ゴブリン五匹――
残った群れを目にして、冒険者たちは息を呑んだ。
「……新人なのに、あれで大丈夫なのか?」
「いや、むしろ……一瞬で群れが……」
地面に散らばる残骸を目の当たりにし、冒険者たちは口を半開きにして立ち尽くす。
魔法の爆発音や吹き飛ぶゴブリンの姿が遠くから見え、手も足も出ない。
「……これって、ケイタ君ひとりでやってるんだよな?」
「私たち、出る幕ないんじゃ…?」
そんなざわめきの中、ギルマスだけが微笑みを浮かべ、冷静に分析していた。
「よし、まだ介入は不要だ」
耳元で仲間の声が届く。
「どうする、手を貸すべきか…?」
ギルマスは首を振った。
「まだだ。見届けろ。あいつなら、最後までやれる。」
――そして、目の前でケイタの魔法が炸裂した。
火の破片がゴブリンたちの群れに飛び散り、次々と吹き飛ばされていく。
サージェントやホブゴブリンも、ゴブリンナイトも、もはや反撃する余裕はなかった。
「なに……あの威力……本当に初級魔法なのか…?」
「ひとりで、全部やってる……」
冒険者たちは思わず後ずさりし、目を見開いたまま状況を見守る。
火と衝撃で吹き飛ばされたゴブリンたちは次々と地面に倒れ、最後に残ったゴブリンも動かなくなった。
「……全滅だな」
「いや、これ、もはや戦いじゃない……ただの殲滅……」
ギルマスは冷静に頷き、胸の内で呟いた。
「……とんでもない新人が入ってきたね」
空に駆け回るケイタの姿を目にし、先輩冒険者たちは驚愕と畏怖を隠せず、ただその場に立ち尽くしていた。
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