↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
条例都市  作者: こころ
16/45

執行部隊

10名ほど入ればいっぱいになりそうな一室に、先のメンバーが集まった。

机は無い。壁にはこの街の地図と思われる物が貼り付けてあり、

いくつかの拠点にピンが刺さっている。

部屋の奥、隊長のメグミと向い合うようにタクロウが立つ。

手にした資料に目を落とし、報告を始める。

「・・・・と、以上が本日の対象者と判断した報告となります。どう割ますか?」

先程モニターに黄色で映し出された4枚の写真が壁の地図に張り出される。

その写真と地図を見ながら、ふむ、と考えると、

「こっちの車の方はマユミ、バイクはコウジ。

他二つは私、タクロウで対応だな。」

振り返って皆の顔を見た。

「ちょっといいですかね。」

コウジが手を挙げ、発言する。

「こっちは私よりマユミの方がいいかと思いますが。」

メグミが眉を顰め、問い返した。

「何か理由が?」

「いや、何、まぁ。何と言いますかね。」

と、言いづらそうなコウジ。

何かを察したタクロウは、変わりに説明した。

「男だと、逃げられる可能性がありますからね。

運良く停まっても、無視され行ってしまう可能性もある。」

「多少、色仕掛けを入れた方が、間違いないのでは?」

言いながら、メグミから目を逸らした。

「ふむ、なるほど。であれば、こっちを私が行っても・・・」

言いかけたメグミの言葉をコウジが遮る。

「いや、隊長ではむ・・・」

[無理]と言いかけたところで、ゴホン!とタクロウが

咳払いをしてコウジを止めた。

「?」

メグミが不思議そうに首を傾げる。

「い、いえ、何でも」

「何でも?何だ?」

鋭い眼差しにたじろぐコウジ。

「隊長、今はコウジの発言よりこっち。」

タクロウが壁の写真に指を向け、

「こっちマユミでコウジはこっち、ということでよろしく。」

と、2人に指示を出す。

「ふん、まぁいい。コウジの事は今は後回しだ。」

半ば納得いっていないメグミだったが、タクロウの言う通り、

こんな言い合いにかける時間はない。

「それでは、諸君。お仕事の時間だ。出発しよう。」

深く帽子を被り直し号令をかけた。

「カナメとヨシキは私に着いてこい。」

「はいっ!」

2人から元気な声が返ってくる。

「私も隊長と一緒が良かったなぁー」

残念そうにマユミが言いながらも部屋を出ていった。

「まぁ、成果あげて隊長に褒めてもらえばいいんでない?」

コウジが続いて出て行った。

やれやれ、一悶着が起きなかった事に安堵しつつ、タクロウが出ていく。

「先に行きますよ。」

「第一の危険者確保のち、タクロウへ指揮権を渡し、私は次へ向かうとしよう。」

カナメとヨシキを従え、メグミが部屋から出ていくと、静寂だけが残った。

カナメとヨシキを従え、メグミは部屋を後にした。

静寂の残る作戦室には、壁に貼られた四枚の写真だけが残される。

これから訪れる運命を、まだ誰も知らない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。