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第72話:まっしろな、はなぞの
「わぁ……! くう、見て見て。あたり一面、まっしろな綿毛がいっぱいだよぉ」
二人がたどり着いたのは、かつて人類が「世界のバックアップ」を保存しようとした、巨大な情報集積平原でした。そこには、数え切れないほどの白い「ナノマシンの花」が咲き乱れ、風に揺れるたびに、かつての人々の囁き声が微かなノイズとなって響いていました。
二人が花の中に飛び込むと、無数のデータが肌から染み込み、二人のなかに「かつての恋人たちが交わした約束」という、切なくも甘い感情がじわじわと広がりました。
「ねえ、ぽこ。なんだか、お胸がギュッとなって……誰かと指切りしたくなっちゃった」
「あはは、僕も! 理由はわかんないけど、くうのこと、もっとぎゅーってしたい気分だよぉ」




