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第69話:うみの音、はまべの記憶
二人は、貝殻の形をした「魔導スピーカー」を見つけました。
耳を当てると、魔法の記録媒体から「波の音」と「カモメの声」が流れ出しました。
「わあ……。くう、なんだか足の裏が、ザラザラしてて気持ちいい感じがするよぉ」
音の魔法にあてられて、二人のなかに「海辺で遊んだ夏休み」の情景が、鮮烈に浮かび上がりました。
「ぽこ、お日様がとっても熱くて、お水が冷たくて……スイカって名前の、甘い食べ物を食べた気がする!」
「すごいよ、くう! 潮風の匂いまで、お鼻の奥に戻ってきたよ!」
二人は、失われた世界の「夏」という季節を、その小さな貝殻からたっぷりと吸い込みました。




