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第68話:つちの上の、ちず
後ろをついてくる女の子が、道端の砂の上に指で「地図」を描きました。
「……見て。ここは、私たちが通った学校。ここは、三人でかくれんぼをした公園よ」
ぽことくうは、しゃがみ込んでその地図を眺めました。
「わあ、迷路みたいでかっこいい! くう、この丸いところ、さっきの『たまご』に似てるねぇ」
「本当だぁ! キミ、お絵描きがとっても上手だねっ」
二人は、その地図を壊さないように歩くどころか、その上で追いかけっこをして、一瞬で地図を消してしまいました。女の子は、消えていく「かつての日常」を黙って見つめながら、二人の笑い声だけを耳に焼き付けました。




