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第62話:ぎんいろのヘビのなか
「わぁ……! くう、見て見て。ヘビさんのお腹のなか、ふかふかの椅子がいっぱいだよぉ」
二人は、水に浸かったホームに止まっていた「魔導列車」に乗り込みました。二人が座席に深く腰を下ろすと、背筋がすっと伸びるような、不思議な感覚が全身を包みました。
それは、かつてこの国の市民が持っていた「誇り」と「責任」の記憶でした。
「本当だぁ。ぽこ、この椅子に座ると、なんだか背中がしゃきっとするねぇ」
「ふふふ。僕、なんだか『大事な用事』があるような気分になってきたよぉ」
二人のなかに、どこかへ向かうための「目的」と、誰かの役に立っているという「自負」が、あたたかな重みとなってじわじわと灯りました。




