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第46話:うたう魔法の箱


「わぁ……! くう、見て見て。この箱さん、針がダンスしてるよぉ」


ぽこが見つけたのは、クリスタルの針がレコードの溝をなぞる「魔導蓄音機」でした。ゼンマイを巻くと、ノイズ混じりに、かつてこの世界の母親たちが子供に歌っていた「守りの子守唄」が流れ出しました。


「本当だぁ。ぽこ、なんだかこのお歌、聴いてるとお胸がチクチクして……あったかくなるねぇ」


二人のなかに、かつて「誰かに無償の愛を注がれていた」という、究極の安心感がじわじわと広がりました。


「……あ。僕、思い出したよ。おっきな手に抱っこされて、おでこにチュってされたこと」


「僕も……! 優しい声で、僕の名前を呼んでくれたこと」


二人は、自分たちがかつて「宝物」として大切に育てられていた記憶を、音の粒子として全身で受け止めました。


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