39/78
第39話:お花を抱いた鉄の騎士
二人は、動かなくなった巨大な「自律魔導ゴーレム」を見つけました。ゴーレムの腕の中には、すでに枯れてしまった魔法の花束がありました。
「わぁ……! くう、見て見て。この鉄の人、お花を抱っこしたまま固まってるよぉ」
ぽこがゴーレムの錆びた胸に触れると、一瞬だけ、かつて自分たちがこの従者に「愛する人を守れ」と命じた、重たい約束が胸を突き抜けていきました。
「……あれ。僕、この鉄の人に、名前をつけてあげた気がする。なんだっけ……あ、『一番の友達』だ!」
「すごいよ、ぽこ! 英雄様みたいに、きりっとしたお顔になったよぉ!」
くうが拍手をしました。でも、ぽこの瞳に宿った騎士の輝きは、ゴーレムがバチリと火花を吹いて崩れ落ちると、同時に消えてしまいました。




