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第30話:三人目の独白


(彼女の独白)


二人は、私を「知らない子」として扱った。あんなに一緒に勉強して、あんなに一緒に未来を誓ったのに。でも、二人が私を励まそうとしてくれたあのダンスは、昔のままだった。記憶を失っても、魂のどこかに、私を想う「優しさ」が、リズムとして残っていた。


「ねえ、ぽこ。あの子、ずっとついてくるよぉ」


「ふふふ。いいじゃない、くう。賑やかなほうが、冒険は楽しいもん」


二人は、私のことを「冒険についてくる、不思議な妖精さん」だと思っている。


それでいい。二人が、重たい過去を背負って絶望するくらいなら、私が全部、二人の代わりに覚えておくから。


私は、二人が装置に差し出して捨てていった「楽しい記憶の欠片」を拾い、大切にポシェットにしまいました。


カシアス、ヨハン……。今日も、はじめまして。


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