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第27話:しらない、あの子


トコトコと歩く二人の前に、一人の女の子が立っていました。透き通るような銀色の髪。彼女は、二人が忘れてしまったはずの「名前」を、震える声で呼びました。


「……カシアス? ヨハン……? 本当に、あなたたちなの……?」


ぽことくうは、顔を見合わせました。


「ねえ、くう。あの子、誰かを探してるみたいだよぉ」


「本当だぁ。迷子かなぁ。ねえ、キミ、大丈夫? お腹空いてる?」


二人は、自分たちの名前を呼ばれていることに気づきません。女の子は、二人の無垢な笑顔を見て、絶望に満ちた顔で泣き崩れました。


「……あ。ねえ、くう。あの子、泣いちゃった。どうすればいいんだっけ?」


「わかんない! でも、なんだか胸が『きゅん』とするから、よしよししてあげようよ、ぽこ」


二人は女の子の周りを、ひょこひょこと踊るように歩き、精一杯の「よしよし」をしてあげました。


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