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第26話:うたう導線
「ねえ、くう。見て見て。このヘビさん、ずっとお歌をうたってるよぉ」
ぽこが指差したのは、壁から垂れ下がった太い「魔導ケーブル」でした。芯線からは青白い火花がパチパチと散り、それはかつての都の言葉で「愛している」という信号を、デジタルな魔力の波として刻み続けていました。
「本当だぁ。ぽこ、耳を当てると、お胸のところがジリジリするねぇ」
二人がケーブルにそっと触れると、電撃のような刺激が全身を駆け抜けました。それは本来なら命に関わる魔導電流でしたが、二人の純粋な魂には、それが「とっても元気が出る魔法のスパイス」として、身体の芯からじわじわと広がっていきました。
「わあ……! くう、僕、なんだか体がぴかぴか光ってるみたい!」
「あはは、本当だぁ! ぽこ、電球さんになっちゃったねぇ」
二人は、自分たちが「回路」の一部になっていることも知らず、暗い通路を照らす明かりになって、楽しそうに歩いていきました。




