22/78
第22話:おひさまのハチミツ
二人は、空中に浮かぶ「黄金の蜂の巣」を見つけました。そこから滴っていたのは、かつての都市で「心の薬」として使われていた、高純度のマナ・ハチミツでした。
「くんくん……。ぽこ、これ、お日様とはちみつを混ぜたみたいな匂いがするよぉ」
「なめてみようよ、くう。ぺろり」
一口なめると、二人の体のなかに「おうちに帰ってきたときの安心感」が、じわじわと獲得されました。
「……あ。僕、思い出したよ。誰かが『おかえり』って言って、シチューを作ってくれたこと」
「僕も……! 誰かが、僕の頭をなでて、毛布をかけてくれたこと」
二人は、手に入れたばかりの「帰る場所があった」というあたたかな記憶に包まれて、幸せそうに寄り添いました。




