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第20話:三人目の手記(1)
(彼女の手記)
ヨハン、カシアス。
二人は今日も、私を忘れて笑っていた。
私が教えた歌も、三人で守ると決めた約束も、すべて門を叩くための石ころに変えて。
でも、それでいいの。
二人が、自分が誰だったか思い出して、この世界の惨状に絶望するくらいなら。
私は何度でも、二人の後ろを歩いて、解けた靴紐を結び直すから。
二人の夢の中に、少しだけ「私の体温」を混ぜておいたよ。
明日、目が覚めたときに、理由もなく笑ってくれたら嬉しいな。
「はじめまして」を、また明日も言わせてね。




