第3章 響きわたる炎にのせて 3-32
キャンプ場にて
メアはガトリングでユーを狙うが動きがすばしっこく上手く当てる事が出来ない
そして、徐々に距離を詰められて行く
このままだとガトリングより相手の炎が早い距離になってしまう
「ちょこまか逃げ回りやがって」
「ハハっ、わりーな
ウサギの役割があるからな脚が早いんだよ」
気付けばユーは3mの位置まで来ていた
「ここからは、俺の距離だぜ」
ユーは指を鳴らし炎を出し牽制しながら接近する
メアはガトリングを投げ捨て、ナイフを投擲するも簡単に避けられる
「このまま丸焼きしてやんよ」
2m
一瞬でユーの炎が伝わる距離
そして、ユーの指が鳴ろうとした時
真横からウッドテーブルが飛んで来てユーを直撃する
「ゴエッ」
肺の空気が一気に抜け、間抜けな声を上げながら吹っ飛ぶユー
「チっ、ワイヤーか」
「正解」
そう言いながらメアは、ワイヤーを引っ張ると予め結んでおいたウッドテーブルやウッドチェアがユーを目掛けて飛んで行く
「やっぱ、お前は曲芸師だよ」
ユーは懐に手を入れ何かを取り出す
それは、防犯ブザーだった
そして、そのまま栓を引き投げる
ブザーはけたたましい音を響かせながらウッドテーブルやらと接触すると同時に大きな炎を上げ爆発する
残ったのは粉々になってゴミとなった木片だけだった
「なるほどね、音を起点に炎が上がるのか
という事は、恐らくアイツのテーマはカチカチ山でいいのかな?」
時武は一連の流れを見てユーのテーマを言い当てる
「チッ、バレちまったか、でもまぁそう言う事だ
俺の出した音を起点に炎が上がる
しかも、音の大きさによって炎の威力も上がる
ブザーみてぇにうるせぇもんだと爆発になる
さらによぉ、炎に変換するタイミングも自由自在だぜ?」
「……何故?わざわざスキルの詳細を教える?」
「戦いにおいて、警戒する選択肢が増えれば増える程、咄嗟の判断が鈍くなる
例えばよ、今まで手での殴り合いをしている最中にいきなり蹴りを混ぜたら
それまで手の右左だけ注意してれば良かったのに今度からは、両脚にも注意を向けなけばいけなくなるつまりそう言うこったよ」
「それでも、教えずに考察させてた方がいろいろ選択肢が増えて動きが鈍るんじゃないのか?」
「確かにそれも一理あるだろうが
お前らは、俺のスキルをほぼ言い当ててた
いづれ、俺が教えなくてもいずれ全て解明出来てただろうな
そうんると、俺がお前らにスキルを解明されたかどうかが分からないから
俺の思考にどこまでバレたか、バレたならカウンターされかもとか、そういった余計な選択肢が増える
なら、その不確定要素をいっそ消した方がいい」
「そうか、自分の選択肢を狭める為に開示したのか」
「どうだ?頭良いだろぉ?
真似してもいいんだぜ?
まぁ無理だろうがな、なんせお前らのスキル
ナイフやら銃やら武器系統のスキルで絡め手が無くて見たまんまでわかりやすいもんな」
「………」
「そんな、分かりやすく
しまったみたいな顔すんなよ
今ので武器にも特殊な効果付いてないのが分かっちまったぞ
赤ずきんお前の詠手腹芸出来んのか?バカなんか?」
「ああ、生粋のバカだ
バカだから、いつも全力だ
そんなヤツだから詠手として信用出来るんだ」
メアの言葉に、時武は奮起し必ず勝たせようと心を燃やす




