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白バラ令嬢〜今日も彼女が睨んだ相手は破滅していく〜  作者: puku


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2/11

アリアンヌからのコメント

皆様、ごきげんよう。

ランイニ公爵家の一人娘、アリアンヌ・ランイニでございます。


世の中では、白バラ令嬢として名が広まっております。


そんな名など不名誉極まりない!

私、人を睨んだ覚えなどございませんのに!


きっと偶然が重なっただけですわ。



私が白バラ令嬢と呼ばれるきっかけは、そう。私が10歳の時でした。


婚約者であるエドワード様にエスコートされ、王宮の庭園で開催されたお茶会に参加しておりました。

一応ディビュタント前ではありましたが、王太子の婚約者である為、早めに社交の場に慣れていた方が良いとの事で、この頃からこういう場に呼ばれることが多くありましたの。



そのお茶会の後、不穏な噂が社交界へ流されました。


"アリアンヌが睨んだ騎士が横領で告発された"と。


私その噂をお友達から聞きまして、心底驚きました。 

だって、誰も睨んだ覚えがないんですもの。


確かに、後の方に待機していた騎士様の顔が見えにくくて、目を細めた記憶はございますが、決して睨んだりはしていませんわ。

それなのに、周りには睨んだと言われているなんて心外ですわ!


だって、私淑女敎育で、"淑女は常に微笑んでいるもの"と教わりましたから、その時も口角を上げて微笑んでいましたもの。

睨むのなら、そんな微笑んだりなどしないでしょ!


だから、私は決してその騎士の方を睨んだりしておりませんわ。

私は睨んだのではなく、目が悪くて見えづらく、目を細めただけです!


どうして騎士様を見ていたかというと、先生に"淑女たるものお茶会や舞踏会といった社交の場では、給仕や警備の方も含め、常に周りに気を配るもの。"と教えられましたのよ。

だから、その方々の顔もきちんと把握しておきたいと思うのは至極当然の行動ですわよね。

皆様もそう思われるはずでしょう!


今までの言葉で分かっていらっしゃる方もいるかもですが、私、心の中では感情的に言葉を発しております。ただ長年の淑女敎育のおかげで、そんな思いとは裏腹にきちんと丁寧に言葉を発し、常に朗らかに微笑み、穏やかなで美しいオーラを出せるようになりましたの!


だから、白バラ令嬢とは呼ばれておりますが、それと同時に完璧淑女としても名を轟かせております。

完璧淑女だなんて、長年の努力が報われたように思えて、とても嬉しいですわ!



ただ私が唯一の弱点と自負しているのは、視力の悪さです。

5歳の時、エドワード様との婚約が決まりまして、そこから王太子妃敎育というかなりハードな敎育が始まりましたの。

当時の私は、両親やエドワード様、国王陛下夫妻や先生方の期待に応えようと、深夜問わず勉強に励んでおりましたわ。


夜、侍女に言われて布団に入るのですが、その後みんなが寝静まったら起きて勉強し、朝侍女が起こしに来る前に布団に入り、さも今起きた感を出して朝を迎えていました。

勉強していたのは当然夜中で、誰にもバレたく無かったものですから、ロウソク一本に火を灯して、少し暗いなと思いつつも、期待に応えたい!その一心で勉強しておりました。


そんな生活をしていた時、ふと少し遠くものが見えにくくなっていることに気づきましたの。

ですが気づいた時にはもう、夜中に勉強を始めた時から5年も経っておりまして、お父様に相談すると

"もう手遅れだ。これ以上視力が良くなることは無い。"

と言われてしまいました。


そんな事実を突きつけられた私、かなりショックを受けました。

だって、夜中の暗い中での勉強が目に悪いなんて、誰も教えてくださらなかったし、知らなかったですもの。

その話を聞いて私は一晩泣きましたわ。

王太子妃、後に王妃となるもの、何に置いても全て完璧でないといけないと思っていましたもの。

それが例え視力であっても。


だから、その真実がバレた時、私とエドワード様との婚約は白紙になると思っておりました。

実際は、その1年後にエドワード様にバレたものの、婚約は白紙になりませんでしたが…



話が逸れてしまいましたが、

そんな衝撃的事実を知った数週間後、ちまたで視力を補ってくれるメガネというものが開発され、販売されていることを知りました。


私は希望を胸に屋敷へ商会を招待してメガネというものを見せてもらいました。

ただ淑女として由々しき事態が発生したのです。

そう


"メガネが似合わな過ぎる!"


という問題。



商会を呼んだ当初は、もうワクワクでしたわ。

だって!視力の悪さを治せると思ったのですもの…


ただ淑女であり、今後王妃になる予定の私にとって、見た目はとても大事…

いくら実用性があっても、似合っていなければ、社交界で笑われてしまいますわ。

そんなの耐えられません!! 


紹介してくださった商会の方も周りの侍女も少し顔を引きつらせておりましたわ…


だから、渋々屋敷用のメガネのみを購入し、外ではメガネをかけないという対策を取りました。

まだ遠くのものが見えづらいというだけで、日常生活を送る上では基本的に支障は出ないものですから、不幸中の幸いですわね。


まぁ、色々言わせて貰いましたが、以上が私アリアンヌ・ランイニが"白バラ令嬢"と呼ばれている真相です。

ぜひ皆様には、"アリアンヌは決して人を睨んでなどいない!"そのことを肝に銘じていただきたいですわ。




この物語は、そんな白バラ令嬢と呼ばれている私をモデルとした話ですの。

ある方が書いたのですが、書き上げて世に発表するのが決まってから私に持ってきて許可を取りに参りましたの。

直前に持ってくるなんて迷惑極まりない!


だから、せめてもの抵抗でこうして私の睨んではいないという心の中の反論を最初に入れさせましたわ。

時間が無かったものですから、拙い文章となってしまいましたが、それは私に許可を直前で求めてきた方に文句を言ってくださいませ。

面白くもない私の話かと思いますが、これを書いた方には恩がありますから、少しでも楽しんでいただけると嬉しいですわ。


それでは、どうぞお楽しみくださいませ。



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