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詩集 想箱  作者: TiLA
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ねぇ貴方

お疲れさま

愛しい貴方

今日もお仕事

忙しかったのね


ねぇ貴方

目尻の皺が増えたみたい

笑い皺で良かったわ

若いときはいつも

眉間に皺をよせてたから


でも

必死だったのね

貴方も私も


初めての家庭

初めての近所付き合い

初めての子育て

初めての介護


ひたすら

走って

走って

気がつけば


髪に白いのが混じって

お互い歳を取ってた


もう昔のように

きつく抱きしめられることも

激しく求められることも

すっかりなくなって


ねぇ貴方

覚えてる

私は全部覚えてる


初めて会った日

初めて手を繋いだとき

初めてキスしたバースデー

初めて貴方と

ほんとの恋におちたの


ほんとよ


ねぇ貴方

もう寝ちゃったの

もし自分の名前もわからなくなって

死ぬのが怖くなくなっても

君を忘れるくらいなら

生きてる意味は無いなんて


駄目よ

たった一日でも一分でも

私より長生きしなさい

どんなに恵まれた人生でも

全ての幸せを

素敵な人生を

与えてくれた貴方でも

許さないんだから


私が起きる限り

ちゃんと朝になったら

貴方も目を覚ますのよ

眠ったままの

貴方は見たくないの


だから一人にしないで

ねぇ約束よ

貴方


おやすみなさい


隣で眠る貴方の小指に

そっと小指を絡めた




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