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屍兎は自由人  作者: 平成兎
第1章 屍兎
44/75

笑顔

10万文字行ったぜ^_^


「わぁ!!此れ、本当に私にくれるの?」

「うん、姉さんと同じ名前の花だから、姉さんの部屋に置いといて欲しい」


「分かった!!ありがとね!!狼牙!」


あの人の、花を持って笑う笑顔が好きだった。


綺麗で、優しくて、暖かい笑顔。


その笑顔を奪った一因が自分にあると思うだけで憎しみが心の中で暴走し、自分を殺したくなる衝動に駆られた。


その衝動は日増しに強くなっていた。


だが、そんな日々は、姉さんが御雷達に会った事で楽しげになる事で、ほんの少しだけ救われた。







あぁ、そんな日常に俺は本当に居ても良いのだろうか…………












「………………」

ゆっくりと、少しづつ目を開けていく。


後頭部に柔らかい感触を感じる。


理解出来ない感触に疑問を感じ、やがて俺の視界には……姉の顔が写り込む。


どうやら俺は姉さんに膝枕されているようだ。

「起きました?」


「………姉さんも、負けたのか?」


「失礼な!負けてませんよ!!相討ちです!あ・い・う・ち!!!」

「相討ちねぇ。あの天才とか?」

「えぇ!ちゃんと道連れにしましたよーだ!!」


頰を膨らまし、子供の様な言葉で姉さんが喋る。


何時もとは明らかに何かが変わった姉さんが何だか笑えて、自然と口角が吊り上がる。


「むう!!今笑いましたね!?」


「笑ってないさ。唯…クク…随分意地を張るんだな。と思ってな……フフ」

「なっ!!……そういう狼牙はどうたったんですか!?」


「ん?俺か?俺は惨敗だったよ」

「惨敗……ですか?」

姉さんがら意外そうな顔で俺を見る。


「あぁ、本気を出したが完膚なきまでにやられたよ。アレは惨敗と言って差し支えないだろう」


「幾ら、モフさんと言えど本気の狼牙を圧倒するなんて無理だと思うのですが?何があったんですか?」


「あぁ、本気を出した後、脇腹和、フックで打ち抜いたんだが…………


その後隠していた奥の手を使われてな。

その後は、結局一発当てられずに終始圧倒されて、全身滅多斬りにされて、首を落とされた」



「ッッ!!其れはまた、随分な………」

「あぁ、化け物だったぞ。

自信を無くしてしまいそうだよ。あの強さは……」


そう言って乾いた笑いが漏れる。

「……………」

「どうした?」


それっきり黙り込んでしまった姉さんに疑問を持って話し掛ける。

「狼牙………変わりましたね」


唐突に、安堵した様な、泣きそうな顔でそう言う。

「…………姉さんも、変わったよ」

ゆっくりと、起き上がりながらそう言う。

「……そう…………ですね

そう……私達、もう………」


其処まで言って、限界が来た様に姉さんは俺の胸に顔を埋める。

「……ひっく、ひぐ……うわぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!良かった!!!

本当に良かったよぉ!!!」




そう言って姉さんは、1分くらい泣いて、ようやく泣き止んだ

姉さんが貯めてた物と比べれば、余りにも短い時間だ。


でも、泣き止んだ姉さんは、

とても晴れやかな顔になっていた。


そんな姉さんに俺は言葉を投げ掛ける。

「姉さん、その今まで」

「「「マスター〜!!!!」」」


其処まで言ったところで、幹部の三人が入って来る。


彼女達は、凄い勢いで姉さんに詰め寄り、口々に喋り出した。


「マスター!!大丈夫ですか?あの青髪のエルフになんかされてないですか?」

「マスター!!泣いてたけど大丈夫なん?

相談ならいつでも乗るから、溜め込まんといてな?」

「マスター!!何か悩んでるなら、ちゃんと私達に頼って下さいね!!!

皆心配してるんですから!!!」


それを聞いて、姉さんは動揺して、あたふたとしている。


今まで弱み一つ出さなかった姉さんは余り直球な好意で心配された事が無い。

その上、今、姉さんは相手の目を、表情をしっかりと見ている。

より深く感情が伝わって混乱してるんだろう。


…………海斗が何か言ったんだろうな。


相手の表情から感情を読み取れる姉さんは、今相手の善意や好意の波に呑まれてるわけだ。


そして、姉さんは一旦深呼吸をして、皆に向かって頭を下げる。

「皆さん。私は大丈夫です。今、とっても晴れやかな気分ですし、体調も良好です。


心配を掛けてごめんなさい」

姉さんは、本当に嬉しそうに、とても晴れやかに、でも、何時も通りに喋る。



それを見た皆は、笑ってこう言う。

「はぁ、マスター。

そう言う時はな……ごめんやなくて、





ありがとうって言うもんやで?」




…………






「!!…………

うん!皆、ホントに、ありがとう!!!」











そう言って笑う姉さんに、俺は……

「姉さん」

「ん?どうしました?」


コッチに振り返った姉さんに笑いかけ、こう言う。

「………ありがとな」


「………うん!!」


「何々?何の話?」

「ベオウルフさん、マスターと何かあったんですか?」

「ていうか、お二人って姉弟だったんですね!!!」


そんな姦しい声がホールに響き渡る。












悪いな。

俺は、この日常を楽しませて貰うよ…………







スキにシロヨ…オレは………シバラクネテル……






……ありがとう







俺の中で、散々俺を憎んでたアイツが、

笑った気がした。

八部位でブクマ100件行ってる人って、人間?

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