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屍兎は自由人  作者: 平成兎
第1章 屍兎
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因果応報

月兎率いるギルド、屍兎が三大ギルドに宣戦布告した事で始まった、『三大ギルド対屍兎』


三日間、月兎と三大ギルドの二つ名持ち達が決闘し、勝敗を決めるという激闘。



その激闘から、一週間後。


屍兎のギルドホールにある、会議室に、三日間の戦いに参加した、三大ギルドの二つ名持ち達が集まっていた。


白盾騎士団からは、白盾が。

黒鬼騎士団からは、黒剣が。

千年京からは、妖狐と魔狼が。



それぞれ、此処に自分達を集めた屍兎のメンバーが来るのを待っていた。


「いきなり呼びつけられて何かと思いましたが、貴方達も呼ばれたんですね」

「まあな。昨日ウチに隠者の野郎が来たかと思えば、「明日ウチに来て欲しいッス」て言い残して消えやがったよ」


「お前もか………。

ウチにも隠者の奴が来たよ」


「まあ、分かってましたが、此処には皆さん同じ要件で来たって事ですね」


「一体今度は何を企んでいるんだろうな?」


「へっ…上等じゃねぇか!!!一週間前のリベンジ、果たしてやるぜ!!!」


「まだそうとは決まった訳じゃないがな」

そう言いながら、魔狼は握り拳を作る。

どうやら彼も、リベンジに関しては乗り気なようだ。


此処に居る妖狐以外の者達は、月兎に敗北している。

幾ら相手が一位とはいえ、負けは負け。


負けず嫌いの彼等は出来るだけ早く再戦して、リベンジしたいようだ。

唯、

(宣戦布告とは限りませんけどね)

妖狐は、リベンジに燃えている三人を見ながらそう考える。

そしてふと、一週間前の自分を思い出す。


アレから、幹部の三人の女の子達と話し、如何に自分が心配されているかを自覚した。


アレ以来、屍兎のメンバーにはほとんど会えていない。


あの時のお礼を、屍兎の皆さんに言いたいなぁ、なんて考えながら、時間を潰していると、会議室の扉が開く。


そして其処には、隠者、灰兎、炎精、屍兎のメンバーと、月兎の愛刀、彼岸髑髏と破軍之白刃が入って来る。

彼岸髑髏と破軍之白刃の間には、見慣れぬ少女が居た。

「ふむ……随分豪華な面子だね」


「あぁ、一人見慣れねぇがな」


「私は鬼哭村正。黒い鬼さんと、其処のワンちゃんを斬った居合刀。よろしく」


無表情で、長い黒髪な少女が、そう言って頭を下げる。


黒剣は、その言葉で納得した様に手の平を叩き、魔狼は、ワンちゃんと呼ばれた事に目を見開き、また無表情に戻る。


「えーっと、村正ちゃんの事は分かって貰えたと思うッスから、早速本題に入らせて貰えるッス」

隠者が、場を見渡し、そう言う。


その言葉で、招かれた四人は顔を引き締める。

「さて、じゃあ、ハクさん。お願いするッスね」


「了解しました」

そんな会話を交わし、隠者と破軍の位置が入れ替わる。


優雅で妖艶で荘厳な、それでいて幼さの残る顔立ちと仕草で四人の前に立つ女性。


何処か、月兎の威圧感にも似た雰囲気を纏う女性は、その優雅さがカケラも欠かさずに、ゆっくりと体を折り、頭を下げる。


残りのメンバーも、頭を下げる。

「この度は我が主の道楽で、御迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」

その言葉に、招かれた四人は目を見開く。


リベンジや、今回の件に関する交渉だと思っていた彼等は、頭を下げた彼女達に驚きを隠せないでいた。


「おいおい、此奴は意外だな。

何で急にまた……」

リベンジに燃えていた黒剣も、まさか謝罪されるとは思っておらず、面食らってしまっていた。


「其れに、月兎と蒼銀も居ないが……

あの二人は何処へ?」


「まず、謝罪ですが、此れはギルドホール爆破の件についての謝罪です。

謝罪の必要は無いかもしれませんが、ウチのアホが迷惑をかけたのは確かなので」


さらっとアホ呼ばわりされた自由人を思い浮かべ、白盾は、屍兎の常識人メンバーに同情の目を向ける。



(あぁ、苦労してそうだな…………)


「次に、残りの二人が何処に居るかですが、チルトさんは、謝罪をマトモに出来るとは思えなかったので、此処には呼んでいません。恐らく、魔法の練習をしてるでしょう」


謝罪をマトモに出来るとは思えなかったという所で、その場にいた全員が頷く。


「次に、ウチのアホですが…………

今回の損害賠償と、ギルドの予算稼ぎにダンジョンを巡っています。

恐らく、後一ヶ月程は帰ってこれない思います」


其れを聞いた四人は、自分達に勝った者の現状に、苦笑いを浮かべてしまう。







その後、とあるダンジョンにて、呪詛を吐きながら魔物を惨殺している、目の下にクマが出来た月兎の目撃例が相次いだ…………。














第一章完


これにて第一章は終了です。

この後、何個か閑話を書いて、設定集やキャラ紹介を投稿した後、二章へ行きます。

後、もしかしたら新しい小説を投稿するかもしれません。


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