折れない漢
前回のあらすじ
腕<じゃあの
黒剣の魂の一撃は、月兎に届いた。
彼の左腕に刺さった愛剣グラムは、そのまま左腕を吹っ飛ばした。
キョンシー故に血は吹き出さず、観客は血が出ない事に驚き、直ぐに彼の種族に思い至り黒剣と月兎の戦いに集中する。
その瞬間更に追撃を行う為に黒剣は、右に剣を振ろうとする。
だが、その直前、黒剣は月兎の蹴りを喰らい、闘技場の壁まで吹き飛ぶ。
「まだ……だぁ!!」
壁まで吹き飛ばされるも、黒剣は折れずに立ち上がろうとする。
月兎は、立ち上がろうとする黒剣に、投剣を投げる。
肩と肘、そして膝に刺さる合計六本のの無慈悲な刃が黒剣に刺さる。
「が……あ……」
此処まで………か?
クソッタレ、後少しと思ったんだがなぁ。
彼奴、片腕千切れてるし、コッチにも勝ちの目はあると思うんだがなぁ。
駄目だ。体が、動かん。
彼奴、強えなぁホント。
俺でも腕吹き飛ばされたら、痛がる位はするぞ?
何だよ……無反応って。
あぁくそ。一矢報いたってのになぁ……………………
「団長ーー!!!負けるなぁ!!!!」
「マスター!!!まだ終わってねぇのに倒れてちゃ駄目っすよ!!!」
「「「団長!!団長!!団長!!」」」
「黒剣ーー!!!頑張れーー!!!」
「負けるなぁ!!!頂点になってくれるんだろ!!!!??」
…………そうだ。
光の奴は、最後まで折れなかったんだ。
なら、俺が折れるわけには……行かねえだろうガァ!!!!!!!
「ォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオ!!!!まだだぁぁぁぁ!!!!!」
「「「ウオオオオオオオオオオ!!!」」」
おお、まだ立つのか。
少年漫画の主人公かよ。
カタウデ……チギレテ……ヨユウノヒト……ヨリ……マシ……。
ハッハッハ、ナンノコトカナ。
しかし、此処までタフなら、ちゃんとぶっ殺さないと幾らでも立ってきそうだな。
さっきの技も打てるみたいだし、かなり厄介だ。
なら………一撃で終わらせてやるか。
キアイ…………ジュウブン……??
あぁ、行くぞ。終わらせてやる。
黒剣は、もう一度一撃入魂を放つべく、気合いを愛剣に込める。
皆の声援に押され、先程よりも強力な輝きで己を一振りの剣とし、放とうとしたその瞬間だった。
兎が跳ね、雷雲が立ち込める。
雷雲は雷を放ち、月まで跳ねる程の跳躍を見せた兎の刃にその赤黒い雷を纏わせる。
それは、月兎が現時点で持つ最強の必殺技。
しかし、その条件を満たすのは至難。
故にその技は、発動した時には必ず月兎の敵を打ち滅ぼす。
雷が天を震わし地を染める。その技の名は…………
『震天雷地』
黒剣を、滝の様に落ちて来る雷が呑み込んでいく。
呑み込まれ、意識が薄れても尚、漢は叫ぶ。
「覚えとけ!!!!
絶対、借りは返すぞ!!!!」
何処がで聞いた様なセリフを叫び、黒剣は倒れた…………。
少年漫画の主人公かな?




