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屍兎は自由人  作者: 平成兎
第1章 屍兎
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佳境

GWって、何すれば良いのかな?_(:3」z)_

月兎の目つきが変わった。


……来る。


そう理解し、盾を突き出し、剣を引く防御特化の構えを取る。


月兎は、二本の刀を鞘に収め、いつでも抜刀出来るようにし、前傾姿勢になる。

所謂居合の構えだ。


『雷道』


バチバチと、赤と白の雷が迸る。

盾を突き出していたお陰で、何とか大ダメージは避けられたが、両肩の鎧が壊れ、肩から血が流れる。


「グゥッ!」

つい呻き声をあげてしまう。

ダメージを認識した後、彼奴は何処に行ったかをほんの一瞬思考し、後ろに行った事に気づく。


やばい!!


振り向き、盾を出すのなく、剣を振り落とす。


『ホワイトセイバー』

『双雷閃』


雷を纏った二つの刀と衝突する。

二つ名同士の剣技のぶつかり合いによって、場内が光に包まれる。


「グワッ!?」

発生した光が閃光弾代わりになり、目が潰れる。


だが、其れは月兎も同じだろう。

そう読み、一旦距離を置こうと、飛び退く。



「ッ!!」

その瞬間。目の前に刃が現れる。


咄嗟に盾を出し防御する事に成功する。

次の瞬間、盾を弾かれ、体がガラ空きになってしまう。


(嘘だろ!?)

盾を弾いた。其れはつまり、もう俺の盾を攻略したという事だ。


(バケモノめ!!)

戦慄しながら、慣れ始めてきた目で、月兎を捉える。

彼奴は突きを撃ってきていた。

具体的な死に直面し、世界がスローモーションになる。



(しょうがない。アレを使うか)

妙に冷静になった頭で、奥の手を使う事を決める。


『白修羅』


スキルが発動すると同時に、月兎の動きが、よりハッキリ見えるようになる。


その状態で、突きを撃ってきている月兎の俺から見て左側に軸回転し、上段から剣を振り落とす。


月兎は咄嗟に態勢を変えて右手の刀で剣を受けている時、左手の刀が既に眼前に迫って来ていた。

その左の刀を盾を使わず、腕で掴んで止める。


「ようやく捕まえたぞ、クソ兎め!!」











『おっーーーと!!月兎の刀を白盾なんと掴みました!!!!此れには流石の月兎も驚きが隠せない様子です!!!』

『よっしゃぁ!!捕まえたぜ!!!そのまま行け光!!!!』

「「「オオオオオオオオ!!!!!」」」

『ちょっ、グラムさん!?本名は出しちゃダメッスよ!?』

『イケーー!!!ブチかませぇ!!!』

『ダメだこりゃ………』

黒剣はマイクを持つと、解説席を乗り出して叫ぶ。黒剣よ興奮と白盾に見えた逆転の兆しに乗せられ、会場はヒートアップしていく。









(予想外だな。まさか此処まで速いとは)

俺の予想だとあの突きは避けきれずに刺さって、そのまま死ぬかと思っていたんだが……。


彼奴は避けた。其れも今迄よりも圧倒的に速い速度で。


(突きを避ける直前に何かスキルを発動させたか………)


さて、どうしたものか……。

とてもじゃないがハクを離してはくれなさそうだ。

ビクともしないしな。



…………しょうがない。

ハクには悪いが、一旦見捨てさせて貰おう。

ハクを離し、バックステップで距離を取る。


追撃で光弾を撃ってくるが、剣を作って、投げて撃ち落とす。













攻めきれなかった。

だが、刀を一本取った。

『おっーーーと!!!月兎、刀を一本捨ててしまいました!!此れは戦力半減か?』

『よっしゃぁ!!油断すんなよ!!ガラハッド!!!!』

『グラムさん。解説は公平にしてください』


言われなくても油断なんてしない。


確かに手数は減らしたが、こいつが刀が一本になった程度で詰むなんてハナから考えちゃいない。


さっきは白修羅が無ければ四手で詰みだった。

結果的に刀を一本取れたが、彼処まで完全に意表を突いて、一ダメージも俺は与えられてない。


………それにしても……身長低いな…彼奴…


何歳なんだ?14?13?まあそんくらいか。(17歳です。)


其れで俺は?もう大学二年。

もう直ぐ成人だ。


つい溜息が出て、その後笑いが漏れる。

そうかぁ。年下かぁ。其れも五、六年。


負けたくねぇなぁ………。




唐突に、その小っぽけな意地を自覚する。


年下に負けたくないから本気を出したなんて、誰が聞いても馬鹿にするような動機だろう。


だが、俺が本気を出すには充分な理由だ。


負けたくない。いや、勝ちたい。


含み笑いを辞めて、向き合う。

さっきまで、俺が笑った事を不思議そうに見てた顔は、俺が向き合った事に気づくと、刀を構える。


今更だけど……こいつ本当に年下?(15歳です)実は中身達人のお爺さんだったりしない?(15歳です。四歳年下です。)


おっと、集中しねえとな。

彼奴はまだ奥の手を隠してるだろつ。

こっからが正念場だ。


………さて、行くか。

勝つも負けるもそう簡単に決めさせたりはしてやらない。


意地汚く粘って喰らい付いて、お前の首……掻っ攫ってやるよ。


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