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屍兎は自由人  作者: 平成兎
第1章 屍兎
22/75

その頃彼等は

前回のあらすじ、

恋愛描写ってくっそむずいね(`・∀・´)


月兎が炎精を慰めている頃。

始まりの街を出て西にあるハクアの大森林にて、叫び声が響いていた。

「オラオラどうしたぁぁぁぁぁ!!!

もっと掛かって来やがれぇぇぇ!!!!」

「オォォォ!!!」

雄叫びと共に飛び掛かって行く団員達。


獣人族の固有スキル『獣身化』で、上がった俊敏さを利用し、先行していく獣人部隊と、


鬼人族の固有スキル『鬼神化』で高くなった攻撃力を利用した攻撃を加える鬼人部隊。


単純に見えて連携が取れている熟練したプレイヤー達の、避けるのも受けるのも至難な攻撃が黒剣に向かっていく。


其の攻撃に対して黒剣は、

「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!」

雄叫びと共に、黒剣は突っ込んでいく。


「『必壊剣』!!!!」


本来言わなくてもいい技名を叫びながら、

凄まじいエネルギーの塊となり、突撃する。

剣技。

剣士職達の技であり、その威力も特徴も余りにも複雑にある。

そして強いプレイヤー達の技程、原理が理屈では説明出来なくなっていく。

例えば先程の『必壊剣』

巨大な回転している赤黒いエネルギーの塊を纏いながら突撃するという技だ。

原理は持ち主である黒剣にしか分からない。

その原理は・・・・

「気合いだぁぁぁぁぁ!!!!!」



…………まさかの感情論。

と、割と原理が適当な技が多い。

原理が適当故に使い手の精神や技術に依存しやすい。

故に二つ名の剣士の技は強力無比になる。

そして、其の強力無比な攻撃が、

黒剣を9000万人の全プレイヤー中攻撃力最強たらしめる。


「「「グワァァァ!!!」」」

そんな意味不明な攻撃を受けた団員達は消し飛ばされていく。

最終的に黒剣が通った後は、草一本残さず、消し飛んでいた。


「団員を躊躇無く消し飛ばすのは流石にどうかと思うよ?」

訓練を終えた黒剣の後ろから、彼のライバルの声が聞こえる。

「良いんだよ此れで。訓練なんだ。そんくらいの方がいい。

ていうかそういうテメェも団員全員ぶっ殺してんじゃねぇか」

「お前と戦った方が良い訓連になるが、お前と訓練することを、彼等は反対するだろうからね」

「だから全員ぶっ殺したってか?

相変わらず優等生面して、やる事頭おかしいな。

まあ俺も人の事言えねぇんだけどよぉ!!!」

叫びながら、黒剣が白盾に飛び掛かり、

彼の代名詞である特大の黒い剣を振り落とす。


白盾はその巨大な質量の塊に敢えて突撃し、彼の代名詞である盾で受け流し、右に回り込み、右手に持っている剣を振り落とす。


黒剣は受け流されても、そのまま振り落としきらずに横に方向転換し、白盾の剣を受ける。


二人の二つ名持ちの剣士が正面衝突した事による余波で、ハクアの大森林の白い木達は吹き飛ばされていく。

二人は何秒か押し合い、お互いバックステップで距離を取る。

「「……」」

睨み合い、出方を見る。

だが、黒剣は直ぐに我慢出来なくなり、均衡状態を崩しにかかる。

白盾もそれは予測しており、剣と盾を構える。


「『暗夜落とし』!!!」

『ホワイトセイバー』


白銀と漆黒。

両者がぶつかり合う……













と、思われていた。

「やれやれ。

お前等は森を壊す気か?」

「「!!!!」」

ぶつかり合う筈だった両者の間白色と黒色の間には……

灰色がいた。

「戦うのなら他所でやってくれ。

彼奴等のように闘技場とかでな」

呆れたような溜息を吐く男。

頭に付いている耳が彼の種族を示し、彼の上半身に付いている大量の縫い痕が、一目瞭然で彼の正体を分からせる。

「……魔狼」

「ッ!!此奴……」


……一名分かってない奴が居たが、それは置いておくとしよう。

「ああ、そういえば初対面だったな。

初めまして。何時も姉が迷惑を掛けている。」

((まともだ…………))

「てっきり、妖狐みてえに喧嘩腰かと思ったぜ」

「ああ、君はまともなようだな」

「姉は基本的に漢が嫌いなんだ。

一部例外はいるが」

そう言って彼は遠い目をする。

「苦労してるみたいだね」

「それで、お前は何しに来たんだよ?」

二人は哀れみの視線を向けつつ、質問する。


「ああ、此処には花を取りに来た。

普段取って来てくれる奴が今日は用事でな。

だから俺が直接取りに行ったら、お前等がやり合ってたんで止めた」

「なるほどな。それは悪い事をしたな」

「んじゃあ、やり合うのはまた今度だな」

そう言って、二人は去っていく。













「なあ、剣司」

「ああ?」

「彼の事、如何思う?」

「化け物………だな」

「まあそうだろうね。

全力ではないとはいえ、俺とお前の剣技の間に入って無傷。

化け物というのは彼の為にあるような言葉だよ」


「其れもだが、




俺達の技を受けて、その衝撃も余波も、一切周りに影響させなかった。

彼奴、あの場の衝撃を完全に消しやがった」


「………はぁ。

姉弟揃って喰えないねぇ」

「全くだ」

お前等が言うな。

この場に彼等のギルドのメンバーが居れば、

即そう言われていたことだろう。














主人公と戦う三人の話でした。

黒剣と白盾の関係はまた後ほど(`・∀・´)

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