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ダンジョン不動産~良い物件はありません。合う物件があるだけです。~  作者: 余白
~新人研修資料~ローゼンベルク不動産
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15/21

第15話 「ダンジョン不動産 行政・保険・補助金便覧」

───────────────────────

■ はじめに


 保険に入らない人は後悔する。

 補助金を知らない人は損をする。

 通達を知らない人はレオンに負ける。


 本書は保険・補助金・行政通達の実務解説書である。

 読んでおいて損はない。


    ローゼンベルク不動産

       代表 レオンハルト・ローゼンベルク


───────────────────────

■ 第一章 保険


───────────────────────

【1-1】ドラゴン火災特約 基本


概要

 ドラゴンを飼育する物件に対する火災保険の特約。

 加入は事実上必須。未加入の場合、

 ブレス被害は全額自己負担となる。


保険料:3,000G/月(基本)

対象 :ドラゴン類飼育物件全般


【補償対象】

 建物火災ブレスによるもの

 飼育施設の損壊

 農地・倉庫への延焼

 第三者財物への損害(上限:500,000G)

 巣作りによる構造損傷


【補償対象外(免責事項)】

 求婚失敗による火炎放射

  ※管理局通達22-1により自然災害に該当しない

 ドラゴン同士の喧嘩による損害

 芸の強要に起因する事故

 酒酔いブレス

  ※管理局通達22-4参照

 勇者との戦闘

 意図的な誘引による被害


本編事例

 EP10「ペット可物件」

 フォレストドラゴン幼体を飼育するランス&エラ夫妻の

 賃貸契約において加入必須として説明した案件。

 契約書に署名直後、幼体が契約書の端を焦がした。


実務コメント

「やはり加入してください。火災保険に。

 この物件は長く住んでもらいたいので」


───────────────────────

【1-2】求婚失敗免責について


条文

 ドラゴンによる求婚失敗火災は、所有者の管理責任の範囲とし

 自然災害扱いとしない。

       (管理局通達22-1)


解説

 求婚失敗による火炎放射は保険対象外。

 昨年だけで四件の請求があったが、全件免責となった。

 ドラゴンの求婚相手の管理は所有者責任の範囲外だが、

 求婚行動を誘発した場合は別途判断となる。


実務コメント

「昨年四件です。

 世の中には様々な事情があります」


────────────────────1-3】保険料率表


 幼体(体長〜1m) :基本料 3,000G/月

 若竜(体長1〜5m):基本料×1.5 4,500G/月

 成竜(体長5〜15m):基本料×3 9,000G/月

 古竜(体長15m〜):個別査定


解説

 ドラゴンは成長するため、年次報告によって

 保険料が変動する可能性がある。

 幼体で契約しても成竜になれば料率が上がる。

 長期計画で考えること。


年次報告義務

 ・森林面積の変動報告

 ・ドラゴンの成長記録

 ・ブレス到達距離の測定報告


実務コメント

「ブレス到達距離は毎年測定してください。

 保険会社が重要視しています」


───────────────────────

【1-4】森林特約オプション


追加保険料:1,000G/月

補償範囲 :契約開始時森林面積の20%まで


解説

 森林区画を保有する物件向けのオプション。

 20%を超えた損失は補償対象外となるため

 大規模火災には注意が必要。


実務コメント

「森全部燃やしたら保険会社が潰れます。

 20%の範囲内でお願いします」


───────────────────────

【1-5】氾濫災害補償(今後の展開)


概要

 ダンジョン氾濫時の損害を補償する保険。

 現在は大型ダンジョン向けに提供されているが、

 今後の整備が予定されている。


補償対象(予定)

 氾濫による建物損壊

 近隣物件への損害

 避難費用


実務コメント

「氾濫保険はまだ整備中の分野です。

 今後の制度整備をお待ちください」


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■ 第二章 支援制度


───────────────────────

【2-1】新人冒険者定着助成金


対象 :結成三年以内の冒険者パーティー

支給額:最大100,000G

目的 :若年冒険者の定着支援


申請条件

 ・冒険者ギルド登録済みであること

 ・結成から三年以内であること

 ・ギルドへの月次報告を提出していること


本編事例

 EP11「ダンジョン物件住み替え ~見積もり編~」

 エリック&マルクのパーティーが申請。

 結成一年半で助成対象となった。


実務コメント

「結成何年目ですか? 一年半ですね。

 では助成対象です」


───────────────────────

【2-2】討伐拠点整備補助金


対象 :一定の討伐実績を有するパーティー

補助額:建築費の20%(上限200,000G)


申請条件

 ・月次報告を継続提出していること

 ・重大違反がないこと

 ・討伐失敗率が基準値以下であること

 ・素材買取契約を締結していること


本編事例

 EP11〜13「住み替え〜引き渡し編」

 建築費1,500,000Gに対して200,000G補助が適用された。

 ギルド保証付き融資と組み合わせることで

 実質負担を大幅に圧縮した案件。


実務コメント

「月の討伐回数は? 平均六回ですね。

 補助金対象です」


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【2-3】素材買取契約制度


対象 :安定した素材供給が可能なパーティー・施設

補助 :契約額の一部を補助金として支給

効果 :300,000G相当の圧縮が可能(実績)


解説

 冒険者ギルドや薬師ギルドとの素材買取契約を

 締結することで補助金の対象となる。

 安定収入の確保と補助金の二重メリットがある。


本編事例

 EP11エリック案件で適用。

 スライムダンジョン時代から素材定期売却を行っていたため

 スムーズに適用できた。


実務コメント

「定期売却の実績が生きました。

 EP1の判断が正しかったということです」


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【2-4】ダンジョン農地開発補助


対象 :農業利用目的のダンジョン

補助率:30%


申請条件

 ・農業利用の用途変更届を提出していること

 ・栽培作物の種類・面積を申告していること


本編事例

 EP2「所有者不明ダンジョン」

 草原ダンジョンをトーマ農園として活用した案件で

 適用可能な制度。


実務コメント

「農地として使うなら補助が出ます。

 登記の用途変更も忘れずに」


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【2-5】空きダンジョン再活用補助


対象 :三年以上未利用のダンジョン

補助内容:調査費・清掃費・改修費の補助


解説

 放置されたダンジョンを活用する際に使える制度。

 調査費から補助が出るため、

 競売案件の調査コストを圧縮できる。


本編事例

 EP8「売れないダンジョン」

 三年以上放置されたカルロのダンジョンに適用可能。

 リゾート化計画と組み合わせることで

 初期費用を大幅に削減できた案件。


実務コメント

「三年以上空きのダンジョンには補助が出ます。

 知らないと損をする制度の一つです」


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【2-6】冒険者拠点建築融資


借入額 :最大1,000,000G

返済期間:最長5年

金利  :年3%(ギルド保証付き)

     年8%(保証なし)

月額返済:借入額による


ギルド保証の条件

 ・一年半以上の継続活動

 ・重大違反なし

 ・月次報告の提出

 ・素材買取契約あり

 ・討伐失敗率が低いこと


本編事例

 EP11〜13エリック案件

 900,000Gを年利3%・5年返済で融資。

 月額約16,000Gの返済となった。


実務コメント

「借金は悪いものではありません。

 返せる見込みがあるなら、

 未来を前借りする手段です」


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■ 第三章 営業許可


───────────────────────

【3-1】鍛冶工房法


条文

 鍛冶工房を営業する者は排煙設備を設置しなければならない。

 火精石炉を使用する場合、防火結界を設置すること。

 深夜帯の打鍛は禁止。

      (迷宮営業法 鍛冶工房法 第1〜3条)


解説

 鍛冶工房を開業する場合、物件に排煙設備が必要。

 設備のない物件では営業できない。

 物件選びの段階で確認すること。


実務コメント

「この物件では営業できません。

 排煙設備がありません。

 設備のある物件をご紹介します」

 ※将来の鍛冶屋案件で使用予定


───────────────────────

【3-2】飲食営業法


条文

 飲食物を提供する場合は営業許可を取得しなければならない。

 肉類を扱う店舗は魔冷蔵設備を設置すること。

 討伐素材を提供する場合は検査証明を添付すること。

 食用認定されていないスライムの提供を禁止する。

      (迷宮営業法 飲食営業法 第10〜13条)


解説

 食堂・料理店を開業する場合は営業許可が必要。

 モンスター素材を食材として提供する場合は

 検査証明が別途必要となる。


実務コメント

「スライムは食用認定されていません。

 提供した場合は営業停止になります」

 ※モンスター料理店案件で使用予定


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【3-3】酒場営業法


条文

 酒類提供には営業免許を要する。

 店主は酔客による器物損壊を防止する義務を負う。

 A級以上の冒険者が酩酊した場合、

 営業停止を命じることができる。

      (迷宮営業法 酒場営業法 第20〜22条)


解説

 酒場を開業する場合は酒類販売免許が必要。

 A級以上の冒険者が絡む酔客トラブルは

 店側が営業停止になる可能性がある。

 入店制限のルール設定を推奨する。


実務コメント

「A級冒険者の酔客管理は店側の責任です。

 断る権利もあります」

 ※酒場経営案件で使用予定


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【3-4】娯楽営業法


条文

 接客を伴う営業は許可制とする。

 学校、神殿、孤児院から一定距離以内の営業を禁止する。

 深夜営業には特別許可を要する。

      (迷宮営業法 娯楽営業法 第30〜32条)


解説

 接客業・娯楽施設を開業する場合は

 立地規制の確認が必要。

 孤児院・神殿の近くでは開業できない業種がある。


実務コメント

「物件の立地と業種の相性を確認してください。

 許可が下りない場合があります」

 ※娼館案件・歓楽街開発案件で使用予定


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【3-5】将来案件予告


鍛冶屋案件

 排煙設備・防火結界が整った工房付き物件の紹介。

 鍛冶工房法の要件を満たす物件は限られている。


宿屋案件

 冒険者向け宿泊施設の開業支援。

 緊急避難室・武器保管設備が必要。

 開設補助金の活用が有効。


リゾート案件

 カルロのダンジョンリゾート化計画の続き。

 観光業登録・遊歩道整備・安全柵設置が必要。

 辺境開発助成(最大500,000G)の活用を検討中。


娼館案件

 娯楽営業許可・立地規制・深夜営業許可の三重確認が必要。

 物件探しの難易度は高め。


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■ 第四章 通達集


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【通達の位置づけ】

 法律は国が定めるもの。

 通達は迷宮管理局が法律の解釈・運用を示すもの。

 法律に書いていないグレーゾーンを通達が埋める。

 レオンが「通達○○-○により」と言い始めたら要注意。


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通達17-4

「スライムを愛玩目的で飼育している場合、

 魔物密度には算入しない。

 ただし一定数を超えた場合は申告を要する」


解説

 スライムをペットとして飼っている場合、

 魔物密度の計算に含める必要がない。

 ただし何十匹も飼っている場合は申告が必要。


実務コメント

「通達17-4により問題ありません。

 ペットのスライムは密度に入りません」

 ※スライムペット案件で使用予定


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通達22-1

「ドラゴンによる求婚失敗火災は、

 所有者の管理責任の範囲とし自然災害扱いとしない」


解説

 求婚失敗による火炎放射は保険対象外。

 自然災害として処理できない。

 昨年四件の請求があり、全件免責となった。


本編事例

 EP10「ペット可物件」

 ドラゴン火災特約の補償対象外事項として説明した。


実務コメント

「管理局通達22-1により補償対象外です。

 昨年四件です」


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通達22-4

「酒酔い状態のドラゴンによるブレス被害は免責事項とする。

 ただし所有者が飲酒を促した場合はこの限りでない」


解説

 ドラゴンが酔った状態でのブレスは保険対象外。

 ただし所有者が酒を飲ませた場合は所有者責任となる。


実務コメント

「ドラゴンにお酒を飲ませないでください。

 全ての責任を負うことになります」


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通達25-2

「ゴブリンが自然発生した場合、

 発見から七日以内に報告すれば

 初期対応費用の半額を管理局が補助する」


解説

 ゴブリンの自然発生は借主管理外の場合がある。

 七日以内に報告すれば費用の半額が補助される。

 知らないと全額自己負担になる。


実務コメント

「知らなかったら損してましたよ。

 七日以内の報告が鍵です」


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通達44-1

「三年以上更新を継続している賃貸ダンジョンについては、

 借主に優先購入権を付与することができる」


解説

 長期継続入居者には優先的に購入できる権利がある。

 売買に転じる際に有利な条件を引き出せる可能性がある。


実務コメント

「実は買えます。

 三年以上お借りいただいていますので」

 ※孤児院・トーマ農園の将来伏線として使用予定


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■ ロギ語録


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「金を出せ」

「勘じゃ」

「住む奴のことを考えろ」

「この導線は終わっとる」

「ワシが低いからじゃ」

「ワシが風呂好きだからじゃ」

「借金を見るな。建物を見ろ」

「五年待てば借金はない。だが五年失う」

「八ヶ月で手に入る。なら安い」

「十年使える」

「不動産屋というのは夢がない」

「ここからが楽しいんじゃ」


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■ レオン語録


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「良い物件はない。合う物件があるだけだ」

「家賃じゃなく収支を見ろ」

「ゴブリンは借主負担です。苔は貸主負担です」

「告知義務は守ります。それが仕事ですから」

「適用できますね」

「現金では、ですが」

「夢だけでは住めませんので」

「未来を前借りする手段です」

「建てて終わりではありませんので」

「まずローン返してください」


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※本便覧はローゼンベルク不動産の内部研修資料です。

 制度・通達は随時更新されます。

 最新情報は迷宮管理局にご確認ください。


    ローゼンベルク不動産

    代表 レオンハルト・ローゼンベルク

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