何気ない日常
キーンコーンカーンコーン
「今日の授業はここまでだ。ちゃんと復習しとけよ。」
はあ、やっと終わった。
すっかり夕方だ。
帰る準備をしていると、また小うるさい女がやってきた。
「おい。帰るなよ!!このあと図書館で勉強会やるから!」
「はあー。」とため息をつき、
ここまでされたら逃げようとしても逃げられないことを知っていたので、仕方なく、
「わかったよ。」と返事をした。
ホームルームを終え、3人で図書館に行った。
「さて、勉強始めますか!!」
女の言葉を皮切りに勉強会が始まった。
うるさい女は、隣に座り、すっかりツッコミ役が定着した男は向かいに座った。
「もう無理。」そう女が呟いた。
「は?言い出しっぺなのに15分しか経ってないぞ!!」と向かいに座っている男はいった。
心の中で、いつものことだとわかっていながら、呆れ返った。
彼女は、運動が得意で成績はよく、友達も多い。しかし、飽き性で、カッとなりやすい。なぜ成績がよいのかが疑問であるが、彼女の性格だと15分は持った方である。
「じゃあ今日は解散にしよう。後は家に帰ってやるよ。」といったのだが、女は遊びたくなってしまったようで、
「じゃあ、遊んで帰ろうよ!!」と笑顔で言ってきた。
向かいの男は、片付けをするだけで、もう気力をなくしたのか何も言ってこなくなった。
この向かいの男も、成績がよく、学年一位をとるほどで、コミュニケーションも円滑に取れ、よくモテるのだが、なぜか僕たち2人とばかり一緒にいる。
対して自分は、成績が普通より少しよい方かな?くらいの凡人で、勉強しなくては、テストで赤点を取ってしまう。なので、ここで遊びにいくわけにもいかない。
「テストが終わったら、付き合うから今日は解散にしよう!」と提案したのだが、なかなか聞き入れてもらえないので、仕方なく、少しだけ寄り道して帰ることになった。
「あ!アイス屋さんがある。食べようよ!!」
と移動販売しているアイス屋さんを指差し、
小学生のような瞳で、女が視線を送ってくる。
「いいよ。じゃあ、それ食べながら帰ろう。」
と承諾し、3つ買ってきてやった。
「おおー!!」と目をきらめかせながら、女はアイスを食べていた。
対して、疲れ切っている様子の隣の男は、黙々と食べていた。
冷たいアイスは舌で滑らかに溶け、バニラの香りが鼻に抜け、頭がキーンとなった。
暑さが和らいだような気がした。
帰宅路はたわいのない会話をし、それぞれの家に帰っていった。




