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異世界ライフは山あり谷あり  作者: 常盤今
第3章 激闘編

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022

「おかえりなさいませ」


 っ!?

 ルルカのエプロン姿である。ええわぁ。


「ただいま」


 ただ腰で巻く前掛けタイプだ。首から掛ける上下一体型を希望したい!

 なんとしても裸エプ……コホン。


「お食事の用意ができております」


 そういやルルカ単独の料理を食べるのは初めてだよな。

 素朴な感じの家庭料理で、味もなかなかだ。


「お口に合いますでしょうか?」


「おいしいよ」


「ありがとうございます」


 ホッとしたようだ。


「ずっと宿の朝食と肉パンとシチューだけだったからな。ルルカの家庭料理は凄く嬉しい」


「そ、そんな……」


「次は風呂に入ろう」


「はい」


 風呂は今までもタライにお湯を魔法で用意していたので、同じ要領でいけるだろう。

 まず水魔法で風呂に水を満たし、その水を火魔法で温める。

 少しだけ熱めにして完了だ。


 ルルカと共に服を脱いでいく。

 この瞬間のドキドキ感がまたいい!


 お湯をそこらに掛け温めてルルカから洗う。


「ツトムさ、んからお洗い致します」


「俺は後でじっくり頼む」


 石鹸を泡立て背中から洗っていく。

 もちろん素手である。


「は、い」


 後ろから2つのお山をじっくりねっとり洗っていく。

 素晴らしい。


 今度はルルカに洗ってもらう。

 当然素手でだ。

 風呂は気持ちいい。


 湯船に密着して入る。


「これからは毎日入ろうな」


「はい」


 お湯が上下に波打ち、湯船から零れてしまう。

 魔法でいくらでも補充可能なのでいくら零れてもノープロブレムだ。




「明日は朝、ルルカとエッチした後にゆっくりしてから狩りに行くから」


「ツトムさ、ん、そんなはっきり言われると……」


 風呂で1本の後、寝室でまったりしている。


「もっと具体的に言おうか?」


「だ、だめっ!」


 困った感じのルルカもいいなぁ。


「午後から城に行くことになっていて、帰りは今日ぐらいの時間になるのだけど……ルルカは昼間は暇になっちゃうよね?」


「ツトムさ、んが掃除も洗濯も魔法でなさってしまうので」


 浄化魔法で瞬時で綺麗になるからね。


「俺がいない間はくつろいでいていいからね? 前にも言ったように昼寝しててもいいし」


「ありがとうございます。ですがお気遣いなく。ツトムさ、んに買われてから体調も良いですし」


「毎日エッチしまくったからだな!」


「はあ? ハッ?! し、失礼しました」


 今なんか一瞬怖かった感じがしたような……


「じょ、冗談はともかく、毎日回復魔法掛けてるからだろうな」


「それで……。道理で毎日お通じも快適に(小声)」


「もちろんきちんと浄化魔法で綺麗にもしてるしね」


「浄化魔法? で? 綺麗に?」


「うん。大きいの出した後にお尻をきれ……」


「ツトムさんっ!!」


「い、いや、衛生管理大事よ? 健康第一だよ?」


「わかりますけどぉ」


「いつも何気なくさらっと浄化魔法してるだけだから気にしない! いいね?」


「は、はい……」


 これも教育の為だ。

 きちんとしなければならない。

 衛生管理という名目があるのだから……



「話が逸れたけど、ルルカが午後暇を持て余して悶々とする問題をどうにかしないと」


「別に悶々とはしていませんが……」


「買い物にはいつ行く感じ? 午前? 夕方?」


「やはり夕方でしょうか? 昨日も食材を買いに夕方に行きましたし」


「う~ん。どうしたもんかなぁ。ルルカは何かしたいこととかない?」


 テレビもラジオも新聞すらない世界だからなぁ。


「特にこれといって……」


「ならとりあえずはさ、メモ帳や便せんを購入して娘さんと御両親やティリアさんへの手紙を書きなよ」


「そのように致します」


「後は4日後とかに、城内の奴隷商に新しい人が来るから見に行かないと」


「次に買われるのは、私より若い女奴隷なのでしょうか?」


「そこが難しいところでさ、当初はルルカの手伝いも考えていたから同年代で探してたんだけど、戦闘奴隷となると若い人のほうが動けそうだし、ベテランのほうが頼りになりそうだしで、どうしたものかなと思ってね」


「戦闘に関することはわかりかねますが、共に生活するのですし為人(ひととなり)を重視して頂けたらと思います」


「さすがルルカだ。確かに為人こそ重要だな」


 問題なのは、奴隷商での短い面談だと、性格まで把握することは困難なんだよなぁ。





「おはようございます」


 未だルルカより早く起きることができない。全敗中である。


「別に俺より早く起きる必要ないよ?」


「自然に起きてしまうので」


 目覚まし要らずらしい。


 9時頃までイチャイチャして出掛ける。

 壁外区北西のいつもの狩場ではなく、西門に向かう。

 午後から城に行くので、近いところのほうがいいだろう。


 西門は閉まっていた。こちら側は森があるだけだしな。

 森の近くでゴブリン焼きをしたが、成果はなかった。




 午後になって城(内城)を訪ねると、個室に通されしばらくして男女2人が入ってきた。


「初めまして。冒険者のツトムと申します」


「カダット・ロイターだ」


「……」


 こっちの軍服姿の美人な金髪ねーちゃんの方は挨拶なしかい。


「魔術士は訓練場に集まるよう通達してるが、その前に昨日の商業ギルドの件を済ませようと思ってね」


「わざわざすいません」


「こちらとしても無視できる案件ではないから、君は気にしないでいいよ」


 ロイターと名乗ったおじさんは、割と気さくな感じで話し掛けて来る。

 金髪ねーちゃんは口を閉じたまま、ジッと俺のことを観察してるかのようだ。


挿絵(By みてみん)


「さて、昨日朝一で強制捜査に入った訳だが。初めゴトス(商業ギルド長)は知らない振りをしていたけど、御者がゴトスに口止めされてたのを供述したらあっさりと認めてね。

 というよりも、あれは素直に認めて早く強制捜査を終わらせたほうが良いと判断したんだろうね。もちろんそんなことで終わるほど甘いものでもないのだけど。

 それで出てきた事実がね……」



 要約すると、

 3年ほど前にバルーカの商業ギルド長として赴任して来たゴトスは、それまで冒険者ギルドに依頼していたゴブリンの討伐報酬(1体につき50ルク。冒険者はゴブリンの左耳を討伐した証としてギルドに提出)と北と東の街道の見回りを中止させた。

 その際に、冒険者ギルドから返還されてきた資金(依頼料)の一部と、以降の定期的な街道の安全調査の為の予算の一部を横領していた。


 ここ数ヶ月でゴブリンの目撃情報が増えていき、自らのとこに報告された事例は握り潰していたが、ドルテス(北の街)やメルク(東の街)から王都の商業ギルド本部に報告が行き、街道の安全を確実に確保するよう2度に渡る本部からの勧告を受け、再び冒険者ギルドに街道の見回りを依頼しようとしていた矢先の出来事だった。


今週も土日に投稿します。同じ19時40分です。


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