2. 運命的再会?
「早く売店行こーぜ!」
「ちょっと待てって~!」
教室はとても賑やかで騒がしい。自分以外は。
あの日から1週間が経った。
特に変わったこともなく、前みたいにまた退屈
なだけの日々を送っている。ひとつを除いては。
クラスの担任が、いつも教室で一人の僕に気を遣
い、悩みがあるなら言ってみろと言ってくるよ
うになった。だが、先生なんかに相談したら面倒
なことになると思い、なにも話さなかった。
確かに、人と関わることが怖くなったことをだれ
かにぶちまけたら、きっと気持ちが軽く
なるのだろう。
まあ、相談できる相手がいたらの話だけど。
キーンコーンカーンコーン─────
放課のチャイムがなり、僕はいつも通り
家へと向かった。
いつも通る道。自販機を曲がり、橋を渡ると、
人気のない公園がある。だが、今日はいつもとち
がう景色がみえた。
「─────まじか」
公園のベンチに、海で自殺を止めてくれた少女が
座っていたのだ。
何やらまた泣いたようだ。目が赤くなっている。
さすがに自殺しようとしたところを見られた人と
の再会は気まずい。
僕はバレないよう、そっぽを向きながら通りすぎ
ようとした。
「バレるなバレるなバレるなバレるなバレるな」
そう念じながら歩いた。
「たすけてーーーーーーー」
彼女がか細い声でそう言った。
僕に言ってるのか?確認するために横目でみて
みると、完全に目があってしまった。
僕に言ってるわコレ
バレてんのか?なんで話しかけてくんだよー
仕方なく僕は彼女の方に歩いていった。
「あ、あの、どうしたんデスカ」
人としゃべるのが慣れてなさすぎて、
カタコトになってしまう。
「ハイ…あの実は…ってあれ?自殺人!?!?」
最悪だ。気づいていなかったらしい。
素通りしとけばよかった。
しかも認識が[自殺の人]。
まあ、あってるんだけど。
こうして僕たちは運命的再会?を果たしてしま
ったのだ。




