3. お礼したい!
「自殺の人!?!?」
偶然にも僕は海で止めてくれた少女にであった。
「よかった!死んでなかった!」
めちゃめちゃ気まずい…
しばらくの沈黙が続くと、彼女の方から
口を開く。
「とにかくたすけて!」
うるうるした瞳で僕を見てきた。
「え、ど…どうしたんデスカ?」
僕がそう言うと、彼女は自分の膝に指を指した。
ずりむけて、血が出ている。
「さっきね、カナチョロがいてね!おいかけてた ら、転んじゃったの!」
小学生かよ─────
といいたいのをなんとか我慢し、僕はかばんから
絆創膏を取り出した。
「アノ、これドーゾ、」
「ありがと~~~~~~~!」
彼女の顔に笑みが浮かぶ。
「ソレジャ」
僕はそそくさとそのばを去ろうとしたが、
彼女に引き留められた。
「待って!」
僕の腕をつかむ。
「…え、ナンデスカ」
「なんかお礼したい!してほしいことない!?」
「え、いや、大丈…」
「いいから!!とりあえず座りなよ!」
僕は言われるがままに隣に座ってしまった。
なんだろう、こないだの説教でもされるの
だろうか。
早く帰りたい(泣)
「ほらほら、なんかお願いしたいことないのー?」
「いやないですって」
困った。なんだこの状況。
「あ、なんで自殺しよーとしてたの?なんか悩みごと?」
「あ、じゃあ、」
前はだれかに自分の悩みを聞いてもらいたいとは
思っていた。だけど、心を打ち明けて話せる人
なんてぼくにはおらず、だれにも相談できなかっ
た。
話したところで親身になって聞いてくれる人なんて
いないし。
真面目に聞いてくれるやつなんていない。
もしかしたら引かれるかもしれないし。
そもそも僕が人が怖くて話せないし。
人とはなそうとすると、喉が苦しくなる。言葉がつまる。
話を聞いてもらうなんて、あきらめていた。
でも、なんだかこの少女になら話せる気がした。
僕は人のお世辞みたいなのが嫌いだ。気を遣って話されるみたいな。
思ってもないことを話されると、距離を感じて無償に寂しくなる。
でも、この子なら、きっと親身に聞いてくれるし、本音をまっすぐ伝えてくれると思った。
「じゃあ、悩み事きいてください。」
彼女はニコッと笑った
「よろこんで!」




