表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「えっ!? そっちの分析屋さんすか!?」〜機器分析? いいえ、危機分析です――衣食住付き※最低保証〜  作者: おやまみかげ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/9

4検体 「がんばれよ、分析屋さん」


「おい、起きろ」


 お断りします。

 もう、変な夢は懲り懲りだ。

 ガキの戯言に付き合って、目を覚ましたら巨大ウサギ?

 もう、いい加減にしてくれ。


「おい、聞こえているのはわかっているぞ」


 わかっているわけないだろ。

 俺は何も口に出していないし、目だって閉じている。

 寝たふりをしているなんて、気づかれるはずがない。


「我は知っているぞ。

 お前、ウサギをナンパしたな」

「いや、ウサギだって知ってたらしねぇよ!!」

「やはり起きているのではないか」


 クソ!!

 まんまとしてやられた!!

 飛び起きて言い訳したのはいいが、相手はあの白髪のクソガキだった。


「ウサギをナンパするとは……。

 お前もかわいそうな奴じゃな、誠哀れ」

「……ほっとけよ」

「それで? 仕事はしたのか?」


 仕事……? 仕事ってなんだ?

 俺はお前に採用! って言われて、気失って、起きて寝て、巨大ウサギナンパして、気失って、今だぞ!?

 仕事なんてしてるわけねぇだろ!!

 つーか、俺の仕事ってなんだよ!!


「はぁ……。呆れた奴じゃな。

 ニート、お前の仕事は分析屋さんだろう?」

「ニートじゃねぇよ、リヒトだ!!」

「どちらでもよいではないか。

 それで、分析業務は進んでいるのか。と問うてる」


 は……? あれ、まじなやつだったの……?

 てかなんも説明されてねぇし、こんな原っぱの真ん中で何をどう分析すんだよ!!


「いや、分析しろって言われてもさ……。

 どこでやんだよ。機器(きき)も道具もなんもねぇじゃん」

危機(きき)? 何訳のわからないことを言っておる。

 そんなの常にあってみろ、絶滅してしまうわい」

「は? 訳わからんのはお前だわ、ガキ!!」

「……ガキ?」


 やべぇ……、禁句なのかよ……。

 拳を握りしめ、わなわなと怒りに震える少女からは、殺気に近い何かを感じる。


「し、失礼しました!!

 ご無礼をお許しください!!」

「ふん! 次ガキと言うてみろ。

 お前なんぞ、木っ端微塵にしてくれるわい」


 とんだご冗談を! と言いかけて、やめた。

 まじで木っ端微塵にされると本気で思った。

 意外とこういう時の感は当たる。


「それで、具体的には何を分析すればいいわけ?

 土壌? 水質? それとも、大気か?」

「何を言っておる。

 肉食獣の分析に決まっておるではないか」

「いや、決まってねぇだろ!!

 つーか、肉食獣の分析ってなんだよ!!」

「お前、ちゃんと求人見てきたのか?」

「分析業務の経験者を探してたんじゃないのか?」

「だからそのように求人を出していただろう?

 がんばれよ、分析屋さん。お前に全てがかかっている」


 こいつとは全く話が噛み合わない。

 いや、まて。まて、待て。

 そういや、ここはどこだ……?


「あのさ、まずここどこ?」

「ここ? らびらびランドだが」


 らびらびランド……?

 なんだ、そのセンスのカケラもない名前は。

 しかし、さも当たり前のように名前を出されたため、元々良くない頭を必死に働かせる。

 らびらびランドっていう場所が、本当にあるのかもしれない。

 そんなリヒトの小さな努力は、全く意味をなさないのであった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ