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オフィス・トライメライ 幕張研修所20

 弥生さんはそこまで話すと「ふぅー」とため息を吐いた。そして「ね? 長話になっちゃうでしょ」と言って笑った。話の感じから察するにまだまだこの話は続きそうだ。


 そうこうしていると鹿島さんと女将さんが料理を運んできてくれた。天ぷら定食と刺身御膳。あと親子丼。どうやら鹿島さんの言っていたまかないは親子丼のことらしい。


「お待たせしましたー。温かいうちにどうぞ」


 鹿島さんはそう言うと私の前に天ぷら定食を置いた。天ぷらと味噌汁とご飯。あと小鉢が二つと三日月型のグレープフルーツ。そんな感じのご飯が目の前に並んだ。一目見ただけで美味しいと分かる。そんなメニューだ。


「女将さんありがとうございます。いただきます」


 弥生さんはそう言って女将さんに頭を下げるとご飯に手を合わせた。私も同じようにして「いただきます」と言った――。


 それから私たち三人は遅めの夕食を食べた。天ぷら定食の味は想像以上で、思わず「これ美味しい」という言葉がこぼれる。


「ありがとうございます。叔母さん料理上手いんですよぉ」


「いえいえ。こっちそこありがとうございます! こんな美味しい天ぷら食べたの生まれて初めてかも」


 私は誇張でも何でもなく素直な感想を言った。鹿島さんは「聖那ちゃんってお上手なんですね」とまるでおばちゃんみたいなことを言うと「フフフ」と笑った。その笑った顔はどことなく女将さんに似ている気がする。


「聖那ちゃんが喜んでくれたなら良かったよ。鹿島ちゃんありがとね」


「こっちこそだよー。叔母さんも弥生ちゃん来てくれて喜んでたし」


 鹿島さんはそう言ってニッコリ笑った。営業スマイルではない。そんな笑顔で――。


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