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オフィス・トライメライ 幕張研修所5

「え? お泊まり!?」


 思わず私はそう聞き返した。いきなりすぎて話の流れが全く読めない。


「そう……。実は出雲社長からの指示でさ」


「社長の?」


「うん。ほら、聖那ちゃん明日初バイトじゃん? だから少し研修所でレッスンしたらどうか……。って。あそこの研修所なら一応寝泊まり出来るしね」


 弥生さんはそこまで話すと「どうする? 帰るなら帰るでも良いけど?」と言って小さく首を傾けた。


「そうだねぇ……。ちょっとお母さんに聞いてみるよ」


 私はそう返事するとすぐに母に電話を掛けた。


『はーい。もしもしぃ?』


 数コール電話を鳴らすと母が電話口に出た。声の感じは割と上機嫌。これならいきなり外泊の話をしても問題ないと思う。


 それから私は今回の幕張合宿について『魔法少女』のことだけぼかして正直に話した。経験的に母に嘘を吐いても確実にバレるのだ。


「――だからね。弥生ちゃんと二人で研修所泊まりたいんだ。良いかな?」


『……そっか。まぁ良いけど。……ねぇ聖那。悪いんだけどその弥生ちゃんって子に電話代わってくれない?』


「へ?」


『いやさ。一応娘が世話になるわけだし? 挨拶ぐらいはしときたいのよ。お願い』


「分かった……」


 母とそこまで話すと私は弥生さんに母から言われたことをそのまま伝えた。そして自分のスマホを彼女に手渡した。


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