第90話 『カレーの付け合わせにはホウレンソウが大切なんだって』。緑黄色野菜の新曲です。
アニメ化する時は是非、緑黄色野菜さん達に主題歌を歌ってもらいたい柿野たねです。
「たねさん、それ、『社会』ですよね。ボケてます?」
あさちゃんは酷すぎです。
「姉さん、助っ人ありがとう。愛してる!」
「あさ、テンション爆上がり中?」
「そうかな?」(笑)
「母さんとモニター見てたけど、二人ですごいことやってたわね。医者の大門さんも真っ青よ!」
「医療ドラマの?」
「そうそう!」
「あれ、どうやってたの?」
「りおちゃんが骨折の透視映像見ながら、骨のかけらを並べ直して、使えないのは取り出してたの。」
「本当に魔法はイメージなのね。」
「うん。そうみたい。で、骨を綺麗に直してくれた。」
「その後、あさが何かやってたでしょ?」
「傷口奥の細胞が死んでたから、それを削除して、新しい組織になる細胞を盛って、ハイドロキズパッド貼ってた。」
「えっ?最後がなんかしょぼいんですけど。」
「フリーサイズだから、しょぼくないわよ。」
「そっちじゃなく、傷に絆創膏貼ったってことでしょ。」
「ハイドロキズパッドは手術でも使われてるのよ。それに、獣人さん達だと、倍ぐらいの修復能力があるの。不思議よね。」
「人間じゃダメなの?」
「あ、人間で試してないかも!」(汗)
「あさ、カレーこれでいいかい?」
「おばあちゃんもありがとう。」
「愛してくれないのかい?」
「めっちゃ愛してるぅ〜!」
しっかりとハグしてるあさだった。
「あさ、もっとちゃんと治してやれたやろ。」
「うん。りおちゃんと念話であまり派手にしたくないから、自然治癒に任せるところまでにしようって相談したの。」
「あの場でそんなに冷静に判断しとったんか? それでも驚異の治癒やったね。かなりの無理して、心が固まりかけてるんやない?」
「お婆さまの言うとおりね。
マツ達は驚愕してたわよ。洗い場でその話で持ち切りだったわ。しょうがないから、遮音魔法、かけといたわ。」(笑)
「ジュリエット、かなり前から聞いてましたね。」(笑)
「「姉さん、愛してるぅ〜」から聞いてたわ。」(笑)
「最初っからじゃないですか。」
「よくやったわ。心が堪えて悲鳴をあげてるわよ。」
ジュリエットはあさのそばに寄って、やさしく抱きしめた。
「ジュリエット、わたし……。
怖かったぁ〜。あんな傷見たことない。骨もぐちゃぐちゃに折れてて、治せるわけないって思ったわ。でも、りおちゃんは治せるって思ってて、なら治せるかって思って、大変な人たちの中で悲鳴あげるわけにもいかなくて、……でもほんとは悲鳴あげたくて。りおちゃん気づいてくれなくて。そのうち、ちょっと落ち着いてきて。みんなに指示出して、りおちゃんが傷治せるかって言うから、細胞再生治療の映像思い出して、泡あわの再生細胞が育って行くのをイメージして、壊れた細胞組織を取り除いて、……その作業は目で見ながらだから、リアルすぎて骨が見えて、でも綺麗に除去しないと足切らなきゃならなくなるから、ちゃんと綺麗にして、骨が見えて、再生細胞で塞いだら、治療終わってた。でも、今でも震えてる?怖かったの。りおちゃんでもできたはずなのに、なんで私だったの?
えぇぇぇ〜ん。……りおちゃぁ〜ん。」
「ジュリエット、ありがとう。交代してくれる?」
「やっぱり聞いていたのね。どうぞ」
ハグをジュリエットから代わった。
「あさ、ありがとうね。無理させてごめんね。」
「うん。怖かったけど、りおちゃんがいるから、大丈夫だって思って、でも怖かった。
獣人さん達は怖くないけど、深い傷って、怖いね。りおちゃんは怖くなかった?」
「バイク事故の時、自分の傷治療されてるの眺めてた時よりは、大丈夫だった。」
「気持ち悪くなるぞって治療院の先生に言われたのに、見てた時?」
「あれ、後で後悔した(笑)。見るんじゃなかった。」
「後悔は後でするものよ。」(笑)
「後悔してる?」
「してない!頑張ってよかった!今、抱きしめてくれてるし。」(笑)
「あさが考えた魔法だから、任せたんだ。ごめんね。」
「ううん。そうだと思ってた。私、医療アニメも好きだもんね。」(汗)
「ところであさ、この不思議な香りはなんなの?お腹を刺激してくるんですけど。」
「お昼の賄いのカレーです。聖餐の食事は終わったんですか?」
「ちゃんと食べて、ワインも飲んで、祝祷終わったところに連絡が来たのよ。」
「でも、この香りは別腹ね。試食はしたいわ。一人前は大丈夫よ。」
「そう言うと思って、たくさんご飯炊いてもらってます。あと1時間ぐらいしたら、炊き出ししますね。」
「りおんちゃん、そろそろ出発の時間なんだけど。」
「あ、シナモン。本社だよね。行かなきゃ」
「この状態で、責任者が出かけるわけにはいかないから……」
「いかないから?」
「兄さんも戻ってくるし、研究スタッフにこっちに来いって言っといた。」
「あら、社長に代わるんじゃないんだ。」(汗)
「期待した?」
「……した!」
「数人、初ゲートだから、迎えてやってね。」
「すんなり来るね。」
「ミノタウルスのカレーライスって言ったら、飛んで行くって!」
「オタクばっかりだなぁ〜」(笑)
「あさちゃん、角煮のお肉もすじ肉、すね肉、バラとロースも入れといたよ。」
「カエデ、あと30分したら、角煮は取り出して、すのこの上で水切りね。」
「いまでも見るからに美味しそうね」
「魔物なんだよね。」(笑)
「ミノタウルスだって。」
「牛の角に牛の顔、人間の体、牛の足だったっけ?」
「そんな感じね。」
「心臓はどっちにあるんだろ?」
「ギルマスに聞くこと増えたね。」(笑)
「ことりちゃん、福くん。あ、福くんと呼ぶ時は、ちゃん付けたくなる。ごめんね。」
『どちらでも大丈夫です。』
「そちらはどうですか?」
『お父さん達が終わったから、子ども達をお父さんも洗ってるところです。』
「あと1時間したら、炊き出しにするから、イートインで、休んでてって伝えて。」
「ことりちゃん達も、一緒にお昼ね。カレーライスよ。その前に手が空いたら、おにぎり手伝って!」
『わかりました。ここ終わったら、行きます。』
『僕も行きます。』
「ありがとう」
「姉さん、お婆ちゃん、小さめのおにぎり。柔らかく握って、具は梅干しの種とったのでいいかな?
一人12個ずつ、3人で握りましょ。よろしく!」
「あ、実くんも助っ人ありがとうね。事務所、留守番必要ないか。それじゃ、お店から経費清算して、ワカメスープを紙コップで飲んでもらう準備しておいてもらえる?」
「あ、本当に炊き出しをするわけですね。」
「昨日から、何にも食べてないと思うから、いきなりカレーじゃ刺激強すぎるでしょ。」
「カレーひとり1杯ですね。」
「子どもは小さなお皿で、いいわよね。」
冒険者のお皿は足立区の倍で2人前、子供の小皿で普通サイズのお皿だったりする。すでに倍が標準サイズになってる……。(汗)
「特大手作りミノタウロス角煮おにぎりもお店に出すもんね。」
「ミノタウロス自体、サンプルだから、炊き出しにしてもいいんじゃない?」
「使ったお米代、ギルマスに負担をお願いしてみるよ。」
「おぉ、いいぞ!もし売った時は、米代はちゃんと払ってくれよな。肉代は問題ない。」
「なんでみんな、そんなにタイミングがいいの?」(笑)
「美味しそうな匂いがするから、様子見に来た。俺はたまたまだぞ。」
「マツさん達も冒険者Pay使えるんですよね。」
「ああ、あいつらもダンジョン攻略組だから、ちょくちょくこっちに来てる。こっちの口座に金残ってたら、即。残してなかったら、ギルドでちょっと働いて貰えば、日常の買い物には足りるだろう。ない奴がいたらギルドが一時立て替える!」
「支払いトラブルになってないのは、たまたまだったような構造だわ。」(笑)
「これからは、「プレオ冒険者ギルドの口座に残金のある方は冒険者Payが使えます。」、って伝えた方がいいですかね?」(汗)
「まぁ、新しく来るのは獣人国からだけだろう。口座に金のない奴が来たら、念話で伝えてくれ。近々エリーか半蔵が使えるようになる。」
「ギルマスは練習しないんですか?」
「ジュリエットが無理だって言ってただろ。」
「あら、今は可能性ありますわよ。りおん達のおかげで、練習方法が進化したわよ。」
「そうか?じゃ、明日から俺もやるか」
「しごき甲斐がありますわ。」(悪)
「あささん、りおんさん……」
「「「大丈夫ですか?」」」
「あ、社長、柳田さんと天童くんも……」
「大丈夫ですよ?何かありました?」
「えっ?ファミプで事件があったって言って、ジュリエットが消えたから。」
「事件ですか?」
「ジュリエット、詳しく聞いていいかしら?」
「あら、わたしが聞いたのは、ファミプで大変なことがありました。って聞いて、そう伝えたわよ。……道中で、半蔵から詳しく聞いたから、アルノたちにはそれしか伝えてないわね。」
ジュリエットの目が泳いでいる。ビジネスでは『ほうれん草』は大切です。
「どうせ来るから、来ればわかるだろうと放っておいたと言うわけですね。」
「半蔵さんは?」
「イートインで、休んでるわよ。走り回ってたんですって。早く念話覚えさせなきゃ!」
「鴉瑠之、柳田さん、天童くん。心配してくれて、ありがとうございます。
事件ではないですよ。安心してください。」
「このあと炊き出しなんです。おにぎり作るの、手伝ってください。」
唐揚げは少しあるから、炊き出しには足りる。今日は揚げてない。
「さぁ、カレーももう直ぐ完成。お昼と炊き出し、喜んでくれるといいね。
毎週毎週、ランチタイムにカレー50人前を作ってた、あさとりおん。いきなりで、足りなそうな気もするけど、みんなで分かち合えば、なんとでもなるだろうと、頑張ってます。
カレーライス、美味しいって言ってもらえるといいね。




