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【100話突破】異世界コンビニ『戦場のファミリーストップ』開店です 〜足立区から毎日通勤。なぜか本社プロジェクト!S級冒険者はミノタウルスと野菜のカレーで、ほのぼの居酒屋タイムの常連です。  作者: 柿野たね
第1章 異世界でコンビニ始めました

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第87話 美味しい蒸らし炒めの野菜カレーを作ってたら、ミノタウルス1頭分いただいた。

「ストレージくん。味見したいから、サーロイン150gのスライスを3枚出してくれる?」


「「「えっ?」」」


「すごい!出てきた」


 ちゃんとステーキ用にスライスしたサーロインが出てきた。150g3枚と言ったが、普通の倍ぐらい厚くて広めの500gぐらいのステーキ肉が1枚出てきた。幅が牛より大きいから、薄くなりすぎないように、ちゃんと忖度してくれたってこと?


「「ねぇ、りおちゃん、この中お肉屋さんいる?」」


「多分、そういうのもできるだろうって思ったけど、イメージした以上だった。」

「どんなイメージ?」

「そこそこの厚さの美味しいサーロインのイメージをしてた。」

「そこそこの厚さの美味しそうな()()なサーロインだね。」(笑)

「だね!」(笑)


「中にもっとあったりして。」

「ミノタウルスのリスト!」


「うわ、ダイアログ出てきた」


=====

ネック

肩ロース

リブロース

サーロイン

ヒレ

ランプ

バラ

モモ

すね

すじ肉

テール

ホルモン

=====


「骨と皮と角以外、一頭分全部入ってる。」

「全部使えるかしら?」

「ストレージだから、ゆっくり使おう。……ここにどんどん溜まっていきそうで、怖いね。」(笑)

「怖いと言いつつ、笑ってるわよ。」(笑)

「二人とも笑ってるよ。」

「カエデもお婆ちゃんもね」


「あさちゃん、ステーキ焼いて。」

「いやいや、こんな立派な肉、無理無理無理!……りおちゃん焼いて!」

「じゃ、鋳物の鉄板取ってくる。塩胡椒と、乾燥バジルとか香草の振っといて。」


「じゃ、カエデはじゃがいもを1cmの厚さの銀杏切りにしてね。」

「四つに切って、1cm幅でスライスすればいい?」

「そうそう。」

「にんじんは皮剥くから、5mmの厚さで半月切り。」

「セロリは3mmにスライスだよね。」

「あれ?作ったことあったっけ?」

「前にあさちゃんと作ったカレーでしょ。」

「そうそう!これはすごい味方が来た」(笑)



「ただいまぁ〜。鉄板持ってきたよ。」

「早いねぇ〜。ちゃんと鍵閉めた?」

「クイックイってチェックした。……カエデ、たくさん切ったねぇ〜」

「じゃがいも全部使った!」

「にんじんもがんばってね。」

「お肉、あるから、たくさん作れるね。」

「60人前ぐらい作る?」


「出たとこ勝負で、大きな鍋あるし。」


「ステーキ焼いてみるね。」


「お婆ちゃん、ご飯大丈夫?」

「あさ、もうスイッチ押せるよ。」

「まだ、ちょっと早いけど、ストレージあるから炊いちゃって」

「いいよ。」


「お婆ちゃんもステーキ味見するでしょ。」

「美味しそうなお肉だね。」

「いい頃合いだって言ってたよ。」

「クロちゃん、いい男だねぇ〜。」


「鉄板、いい感じ!」

「オリーブオイルを引いて、焼くよぉ〜!

 キッチンペーパーで余分な水分を取り除いて

 強火で30秒だね……ひっくり返して30秒。

 お肉を立てて脂身のある側面を弱火で30秒だっけ?」

「はい、金網トレー」

「2〜3分置いとくんだよね。」

「鉄板弱火にして」

「もう一度同じように焼くと、レアぐらいかな?」

「指で押して、好みの柔らかさだったら、いいらしいよ。」

「もう一回焼いとくね。」


「美味しそうに焼けたね。」

「やすませたら、切ってみるね。」


『りおんさん、お肉のいい匂いがするんですが、ステーキですか?』

「福くん、お客さんいなかったら、ダッシュでおいで」

「私も行く!」

「「僕も行く!」」


 福くんと一緒に、康太とあゆみと春樹もきた。


「「「何やってるの?」」」


「「「「ダッシュできた!」」」」(笑)


「春ちゃんもいたの?」


「「「「あ、カエデ(ちゃん)」」」」


「家帰っても、ひとりだもん。イートインで予習してた。」

「カエデ姉ちゃんは?」

「今日はお休みで、ママと帰ったんじゃないの?」


「今日は、あさちゃんのお手伝い」

「お礼はお昼のカレーライスよ」

「ママも食べたいって」


「「「ええぇ〜学校休む!」」」


「「「行ってきなさい。」」」


「これですか、この美味しそうな匂いは」

「そそ、サーロインステーキ。」


「なんで焼いてるんですか?」

「味見」

「それは大切ですね。」

「がんばってる福くんに最初の一切れをあげよう!」

「いただきま〜す。」


「美味しいで〜す。」(笑)


「あと1分待とう!」

「えっ?」


「「「待ちましょう」」」


「毒味?」(怖)


(((笑)))


「ちょっと本気もあったけど、大丈夫だよ。」

「ギルマスから貰った、ミノタウルスの肉。」

「美味しいでしょ。」


「カエデちゃんもあさちゃんも酷すぎ!」(笑)

「あゆみ、りおちゃんは?」

「酷いのが当たり前すぎて……。」

「康太もいうよねぇ〜」


「美味しかったですけど、本当に大丈夫ですか?」

「僕たちに危険なものは、結界がチェックしてくれてるから、大丈夫。」

「アニサキスも予防してくれてるらしいわよ。」


「でも、ダンジョンで倒すと、ダンジョンが吸収して、魔石しか残らないじゃなかった?」

「そう言ってたよね。後でギルマスにどうしてお肉があるのか、聞いてみるね。」


「そろそろ大丈夫だよね。いただきますか。」

「りおんさん、大丈夫ですよ……ね?」(疑)


「「「「「「いただきま〜す」」」」」」


「「「「「美味しぃぃぃ〜!」」」」」


「うん、肉が(やら)こ〜て、ええ感じやね。厚いのに、噛まんでも溶ける。」

「うん、歯がスッと通って、そのまま飲み込めそう!」


「なんか、赤身肉なのに、和牛ぐらい柔らかいね。」

「アルノさんが、あっちで売りたいって絶対言うね。」

「購入先の証明が取れないから、流通に乗せるのは難しいだろうね。」


「いい頃合いだから、って、ギルマス言ってなかった?」

「そうなの?すごいね。とっても美味しいよ。」

「さすが、肉の扱いには()けてるってことね。」


「高級和牛とは別物だけど、いい感じよね」

「さ、みんな、ちょうどもう一切れずつあるから、食べて仕事再開!」


「「「「「「「美味しい〜」」」」」」」



「なんか不穏な言葉をさっき聞いたんですけど、大丈夫そうなので、レジに帰ります。」

「福さんの調子、診てますね。」

「あゆも食べたよ。」(笑)


「お昼、このお肉でカレーだから、楽しみにしててね!」

「おぉ!それは美味しそうです。」


「「「やっぱ学校休む」」」


「角煮おにぎりもあるわよ」


「「「もう学校やめる!」」」


「さ、つづき。」


「にんじんも終わったね。」

「うん、あとはセロリとエリンギだけ。」

「4人でやっちゃお!」


「「「ツッコミなし?」」」


「できたの、3人分とっておくから、ちゃんと学校行ってきなさい。」


「絶対よ」

「忘れないでよ」

「ママと先に分けとくよ。」

「辛いのがいいんだよね?」

「「僕は辛いの」」

「私は甘いの」

「あゆちゃん子供!」

「じゃ、中辛」


 ……


「「「行ってきま〜す」」」


「カレー取っとくね。」


「「「よろしくねぇ〜」」」


「大鍋で、この量炒めるの大変だね。」

「中華屋さんの自動炒め鍋あるといいのにね。」

「あれ、欲しいね。」(笑)


「大変だから、三つに分ける?」

「じゃがいも、セロリとにんじん、玉ねぎに分けてやるか。」

「じゃ、僕が玉ねぎ、あさがじゃがいも、カエデがセロリとにんじんだね。」


「がんばろ〜」


「ねぇ、こんな大きなじゃがいも、ファミプで売ってた?」

「にんじんとじゃがいもはプレオ産だよ。」

「買いに行ったの?」

「これもギルマスから貰ったサンプル。」


「セロリとエリンギは?」

「それはファミプの商品。プレオ産にはセロリもエリンギもないんだよ。きのこの栽培がないって感じ?セロリは作ってないのかな?」


「ねぇ、美味しいのができすぎたら、社長が大騒ぎだわ。」

「不味く作る気はないでしょ。」

「無いわねぇ〜」(笑)


 それから、あさは鍋を弱火にかけじゃがいもが焦げないように混ぜては、しっかり蓋をして蒸らし、頃合いを見てまた混ぜるを繰り返した。


 カエデも弱火でローリエを軽く炒め、にんじんを加えてゆっくり炒めた。こちらは蓋をしないで、水気を飛ばした。

 最後にセロリの茎を加えて炒めて、すぐに蓋をして火を落とした。セロリの香りを閉じ込めた。

 刻んだセロリの葉っぱは、カレーを装う直前に加え、一混ぜするぐらい。香りが残ります。


 僕は中華鍋を取り出して、玉ねぎを頑張って、飴色になるまで炒め続けた。スライスして冷凍しておくと、早いんだよね。だから、スライスして冷凍して冷凍庫にストック。これは家の冷蔵庫にもスーパーで買ったタマネギでやってる。


「蓋についた雫、外に落とさず鍋の中に戻すのって、美味しいエキスが含まれてるからよね。」

「香り成分も含まれるけど、本当は水分を減らしすぎないため。」

「そうなの?」

「蒸気には水分以外、微量だからね。」


「お肉は、今から煮込めば筋も火が通るかな?」

「大丈夫じゃない?別鍋で煮とくから。」

「じゃ、すじ肉とスネ肉は小さな一口大に、バラも一口大に、ロースは大きめの一口大に切ったの、全部でカレー60人前分。ください」


 ドスっ。ストレージから希望した肉がお願いした状態で出てきた。


「ねぇ、じゃがいもとニンジン入れて、スライスをお願いしたら、できたんじゃ無い?」

「やってみる?」


「皮剥いたじゃがいも1個残ってた……じゃがいもを収納!」


 ストレージバッグの口に持っていったら……、


「「入った!?」」


「銀杏切り1cmでください」


「「「あぁ〜すごぉ〜」」」


「できたわね。」


「「できたね。」」


「これからは、ストレージに大量なものはお願いしよう。」

「おにぎりもできるかなぁ?」

「それは、なんか手作りじゃ無いから、やめときましょ」


 後で試したら、切る作業以外は無理でした。皮剥きもダメだった。

 なんで、切るはできるんだろ?


 その夜、小人の料理人さんがストレージの中で高速でジャガイモを切っている夢を見たとか見ない……とか?


「そうだね。」

「さ、カレー作り。」

「すじ肉はたっぷりの水から茹でるわね。スネ肉は圧力鍋にしとくね。」

 会議だけでなく、料理も脱線しがちのファミプ調理場。


 調理の分量大丈夫?食べる人増えたり、しないよね。

 美味しいカレー作ってね。



 初めてのダンジョン肉。味見をしてみたら、日本のデパートで売ってるほどの高級肉。やっぱり魔物は、上位種の方が美味しいのかなぁ?


 初がミノタウルス。とっても得した気分です。ギルマスありがとうです。

 美味しかったでしょ。

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