第80話 種入れぬパン“ちゃぱてぃー”有り。イートインで聖餐の食事を執り行うことになった件
「準備万端ね。」
「あと15分で開店時間だけど、お客さま来られたら、店頭自動ドアに近い人が、説明して、誰か他の人がレジをやるって感じで、なんとか対応しながら聖餐式、聖餐の食事やりましょうか?」
「聖餐式出たことあるのは、緑山さんだけ?」
「あ僕もあります。」
「天童くんもね。」
「多分、二人の知ってるのとは違うから、驚くと思うよ。」
「じゃ、始める?」
「そうだね。讃美歌はあさ、伴奏してね。」
「私したことないよ。ギター持ってこなかったの?」
「え、そうだっけ?ギター事務所に1本置いてあるよ。春樹、取ってきてくれる?」
「いいよ。」
「僕の、店長の机の後ろ。スタンドごと持ってきて。」
「はーい」
「で、なんでピアノ用意したの?」
「礼拝だといると思って。毎回重いの運んでたもんね。(汗)……腹立つこと思い出した!」
「わかるから、今はやめとき!」(笑)
「だって、りおちゃんの大切な電子ピアノで、毎週重いの運んでたのに、ボロいピアノですいませんって。あの人、じゃ自分で買って、毎週運べって思ってもいいでしょ!プロ用のだから重かったのに!」
「では、始める前に、……“ちゃぱてぃー”とおかずをテーブルにのっけてね。テーブルは大きく一つにしてくれてありがとう。合ってます。」
「うちからはプレーンオムレツと、ハムとバジルのオムレツ。」
「昨日焼いたチャパティを真ん中に…。」
「あ、被った!私もオムレツ焼きました。」
「ことりちゃんのも美味しそう。」
「僕は料理苦手なので、コロッケと唐揚げ、お店の買います。」ピッ
「お母さんが、スープ作ったから、持って来た。」
「コーンポタージュ。朝のとこのも作ったから、コーヒーカップぐらいなら、みんなで食べれるわよ。」
大きな鍋とカップをたくさん持ってきた。足りなそうだから、紙コップをお店から持ってきた。ピッ
「携帯端末って、便利ね。」
「私はだし巻き卵。」
「お漬物とおにぎり買いました。」
「あれ?ちゃんと持ち寄りにしてるね。」
「ご飯一緒に食べることみたいだったから、やるとなったら、あささんは家から持ってくると思ったし、篠山家もでしょ。だったら、僕らはそれぞれが一人分持って集まろうって。」
「ちょうどコンビニだしね。」
「わたし、カット野菜とシーチキン、それにドレッシング。朝食用に買ってたのを持ってきました。パンもあるよ。」
「すごいです。聖なる書にそう書いてあるんだよ。『食事のために集まる時は、互いに持ち合うようにしなさい。』って。」
「じゃ、全部テーブルにのっけて、これを分かち合って食べましょう。食べられない人がないように、配慮しながら、互いに持ち合ったものを、分け合いましょう。」
「あ、これ、私今日絶対食べたいのってものがあったら、それは自由にして大丈夫よ。」
「そうだね。足りなくなりそうな人いなそうだから、それでもいいと思うよ。」
「「「大丈夫で〜す。いろいろ食べてみたいです。」」」×一同
「まず黙祷。自分が参加するかどうか、自身で吟味してね。今日はやめとこって思ったら、静かにお店の方に移動していいからね。あくまで自分自身で決めていいのよ。」
「ドボルジンクさまやジュリエット様たちの信仰姿勢共感し、御子の存在を思い、神の存在を感じる方は、その想いに従ってください。そうは思えないなら、今日は主のパンと杯を飲むべきではないのです。一人ひとり自分がふさわしい者であることを確かめてから、パンを食べ、杯から飲んでください。」
黙祷が終わって、退出する人はいなかった。
「じゃ、まず、お祈りと神様を賛美します。」
「讃美歌1冊づつ渡すから、楽譜読めたり、知ってる人いたら、一緒に賛美してね。」
「一番有名な讃美歌312番『いつくしみ深き』を賛美しましょう。」
♪いつくしみ深〜き〜
友なる……♪
罪とがうれいを……♪
りおんのギターの伴奏で、静かに賛美が広がる。日本では小学唱歌としても知られてる曲なので、みんなも歌えた。りおんは何百回も伴奏した曲らしい。
少し盛ってる?まぁ、何百入ってるな。
「種なしパン“ちゃぱてぃー”を裂きますね。ひとかけらずつ、手に持ち、お祈りに心を合わせてください。」
「お祈りします。
天にまします、我らの神よ。今日初めてあなたの前に祈るものたちに神の大いなる祝福がありますように。あなたは私たちをこのプレオに送ってくださり、多くの出会いを実現してくださいました。
敵からも度々守り、強く優しい仲間を与えてくださいました。
今、ここに集いし者たちが、あなたの民を信じ、あなたを信じ、あなたの父なる神を信じることができるよう、努めてまいりたいと願っております。
ここに、あなたの定めに従い、種入れぬパンを裂き、あなたが私たちの罪のためにその身を捧げ、三日目に甦り、天に昇りられたことを記念して、パンを分かち合います。
国と力と栄とは、限りなく汝のものなればなり。
アルーナ」
「「「アルーナ」」」×一同
「神様のこと、思いながら、召し上がってください。」
裂き分たれた“ちゃぱてぃー”を一斉にいただいた。
と言っても、こうゆうとき、食べていいのかなって、初めてだと、周りを見回しながら、キョロキョロするよね。
「さて、じゃ春樹、食事のお祈りしてみる?毎日僕の聞いてるから、できるでしょ。」
「いいよ。頑張ってみる」
「神さま、日々の糧を与えてくださって、感謝します。今日は初めて聖餐式に参加しています。分からないことだらけですが、導いてください。みんなと楽しく食事ができますように。この食事を感謝して、御子さまのお名前によって、お祈りします。……アルーナ」
「「「アルーナ」」」×一同
「春樹、ありがとう。……ではいただきましょう」
「「「いただきま〜す」」」×一同
「はぁ、緊張したぁ〜」
「天童くん、ジュリエットのとこの予行演習よ。本番はもっと緊張するかもよぉ」
「あさ、いじめちゃダメだよ。貴重な情報源なんだから……。」
「情報源ってなんですか?」(笑)
「ジュリエットのとこの感想と報告、楽しみにしてるよ。」
「さ、みんな食べて食べて」
「オムレツ、少しずつ切り分けるね。」
「ことりちゃん、小皿配って。」
「はーい」
「プレーンも美味しいけど、ハムとバジルも美味しいですね。」
「国道くん、そのオムレツは蒸し料理なんだよ。」
「え?虫が入ってるんですか?」
「いやいや、オムレツの中で生の野菜とハムが蒸されて、美味しくなるんだよ。」
「普通炒めてから入れてるでしょ。りおちゃんが思いついて、生で入れてるんだよ。」
「春樹ちゃん、よく勉強してます。」
「サラダも美味しいし、コロッケはやっぱりファミプの名物だね。」
「誰、秋刀魚の干物を焼いてくれたの。」
「おれです。」
「え、実くん?……朝、和食なの?」
「ええ、たまたま和食の日でした。」
「ちゃんと作ってて、偉いです。あゆみも見習わねば」
「ママが作ってくれる間は、やらないわよね。」
「そうだよねぇ〜シナモン」
「えっ?僕、土曜日は昼食係してたよ。お母さん出かけてたから。」
「ほら、作ってくれない日じゃない。そういう日は私も作ってたわよ。」
「あ、そういうことか。」
「スープも美味しいね。」
「りおんさん、質問していいですか?」
「天童くん、僕で答えられることならね。」
「罪を背負ってくださった御子さまって、プレオと地球と2回殺されたのかなぁ?」
「まだ、聖なる書を見せてもらってないから、聞きかじりだけど……。御子の弟子の12 使徒のお一人が転移して、御子さまが罪を背負ってくださったと伝道されたそうだよ。」
「私はインドに伝導した、使徒トマスがその方じゃないかって思うわ。」
「それまでの創世神国も彼方でいう失われた12部族の一つの一部が転移して、国を作ったらしい。それまでも創造神さまへの信仰はあったから、他の12部族も転移してきてるのかもと、ギルマスから大まかなこちらの歴史を教えてもらった。」
「じゃ、御子さまは1度だけ殺されたってことですね。よかった。何度もかかってたんじゃ、悪いし気の毒じゃないですか。ホッとしていいかわからないけど、ちょっとホッとしました。」
「ねぇ、私の罪って、どんなこと?」
その時、カエデが直球の質問をしてきた。
いよいよ聖餐式が始まりました。聖なる書に書かれてる通りだと、パンを割いた後は、賛美と祈り、そして食事を分かち合う。共にすると示されてます。
食事を共にする中で共有した事が大切な魂の糧になるんです。いつから食事抜きの形式的な姿になったんでしょうね。
あ、物語の話です。(汗)
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