第77話 『後の者が先になり、先の者が後になる。』って、そういう意味?
【昨日から平日は朝5時10分に投稿】
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「では、初めの日のお祈りをして、終わりとするかの」
魔法の訓練を必要以上にやってしまい、
ドボルジンク様がお祈りをして今日を締めてくださる。
「ここに集いましたる主の民。時空を異にする二つの世界を超えての交流、共闘が始まり申した。互いの知恵を用いあって、ここに新たなる魔法の世界が作り上げられました。白い魔法は主が与えてくださった、我らの力。その力を愛と希望と信仰を持って、あなたの民のため、まだあなたを知らぬ民のために、用いさせてくだされ。
一人一人の健康と魔力をお支えくださり、これより初めの日を穏やかに、皆と共に、そしてあなたと共に過ごせますように。
国と力と栄えとは、限りなくあなたのものだからです。
アルーナ」
「「「アルーナ」」」×一同
……
「ではの……。」
「馳走になり申した。」
「はーい、あなたたち起きなさい。もう帰るわよ。ギルマスなんて、とっとと帰ったわよ。」
「「「あ、ジュリエットさま。おはようございます。」」」
「朝にはまだ早いわよ。」
「さっさと帰り支度して、帰るにゃ」
「ヒールかかってるでしょ。」
「あ、体軽いです。」
「若い店員さんたちが練習がてら掛けてくれたにゃ。」
「ありがとうっていうのよ」
「「「ありがとうございます。体が軽くなりました。」」」×ギルド組全員
「「「おやすみなさい」」」×ギルド組全員
「「「おやすみなさ〜い」」」×店員全員
「じゃ、またね。明日の午前中は静かよ。」
「お昼も早いうちは、静かだと思うにゃ。」
「またね!」
「「「またのお越しをお待ちしてます。」」」×全員
……
はてさて
「りおんくんとあささんの魔法、規格外の才能だね。」
「兄さん、こっちに来れるだけで、おかしいもの!」
「そうだね。僕が疲れる秘密保持魔法契約、どんどんできちゃうわけだね。」
「あら、じゃ、私は兄さんよりは多いってことね。頑張ろ。……ことり、花火教えて……」
「えぇ、いいですけど、1回だけですよ」
「じゃ、春樹くん、僕にも教えて」
「1回だけですよ。もう片付けしないと。」
「社長がバイトの邪魔してるんだから、許可しますかね。」(笑)
「じゃ、実、私もお願いしますかね。」
おっ、柳田さんもやる気出してる。忍者の首領には魔法いるよね。(笑)
「ミナさん、僕もお願いします。」
「えっ、福田先輩、わたしも?」
「ダメですか?」
「ダメじゃないです。頑張ります。」(喜)
こうして花火の練習が始まり、難しい人もいるかと思ったが、福の神も柳田さんも一発でできた。
魔法はイメージ、何度も説明を聞き、お手本を見てきた成果でしょう。今日すぐにやっておいて良かったのかも……。
……
「さて、片付けも終わったし。明日の担当だけ発表するね。」
「ローテーション通りだと、朝一レジは康太、あゆみの高校生組と福くん。
午後レジは柳田さん、実くん、ミナさん。
調理、午前はあさ、午後は山野さんだけど、
新任組はお休みにしたから、午後は僕が入ります。」
「秘書課と特務室の新人さんは明日はお休み。引っ越し準備頑張ってね。親の説得もね。」
「シナモン先輩、問題起きたら、支援してくださいね。」
「「「「「お願いします。」」」」」
「まぁ、約束したからね。」(汗)
「明後日のローテーションも発表します。あ、まだ柳田さんと社長の決済は通ってないから、変更あったらごめんね。最終はメールで送るね。」
「あ、まだ確認してなかったっけ?」
「というより、暫定的に明日と明後日だけ入れてみてます。まだ変わるかも。」
「りおんさん、よく、あの忙しい中、二日だけとはいえ、できましたね。」
「柳田さん、脳内に大賢者スキルが棲んでるんですよ。」(笑)
「あの、魔王スライムの大賢者が住んでるんですか?」
「実、冗談になりませんよ。りおんさんの場合、本当にいらっしゃいそうです。」(汗)
「「「本当にいるよね?」」」 ×浅田・篠田両家(笑)
「明後日、朝一のレジは康太と春樹、実くん。午後は山野さん、国道くん。イートインはエレンさん。」
ここは華麗にスルー。大賢者、居てほしい。
「イートイン担当ですか?ちょっと嬉しい。」
「今回からイートイン担当を設けたけど、気分転換とか休憩でレジと交代も可です。」
「主がイートインでその場の指揮権もありとします。ということで、レジチームと考えてね。私もいる時は補助するわ。」
「この日は、実くんが引っ越し休みなので、変わって、緑山さん入ってもらえる?」
「あ、はい。大丈夫です。ちょっと親の説得が心配なので、トラブったら、お休みもらいたいかもですが……。」
「緑山の家、硬そうだもんね。いいわ。その時は、私が入る!」
「シナモン、その時は一緒に行ったげて。」
「そうね。私が行く必要ある時は、行くしかないものね。」
「他の人も、トラブルや引っ越しが間に合わない時は、私かりおちゃんに電話して。」
「お客の少ない日みたいだから、引っ越しを優先とします。」
「おっ!社長が宣言したから、大丈夫だね。困ったら、社長も交代要員だね。」
「えっ?明日、明後日は平日。本社業務があるんだけど。」
「あら、そのくらい、なんとかなるわよね。柳田さん?」
「シナモンさん、無理ですからね。スケジュール知ってるでしょ!」
「わかってるわ。でも、最悪はよろしくね。」
「シナモン、親の説得の時は、魔道具二つ忘れずに。」
「その時は、りおんちゃん、一緒に来てもらうわよ。ここの最高責任者でしょ。」
「えっ?僕じゃなく、社長でしょ」
「ジタバタしない。どう考えても、りおんちゃんでしょ。」
「まぁ、あの魔法見せて、僕じゃないって言われても、無理あるよね。」
「「「あるねぇ〜」」」×一同!
「まぁ、その時の様子で考えます。」
「緑山、下知はとったわよ。心配しないでいいわよ。」
「シナモン先輩と、りおん店長。心強いです。」
「以上で業務連絡終わり。」
「片付けや残りの業務、終わった?」
「「「終わりましたぁ〜」」」×全員
「じゃ、今日は終わり。」
「えっ?まだ21時ですよ。」
「お客も帰って、仕事も終わって、終わりでいいでしょ。」
「勤務は22時までにとしとくよ。サービス終業」(笑)
「5日間、よく働いてくれました。」
「俺たち、二日だから、得した気分」(笑)
「ええェ〜。国道たちずるい。俺たち損した気分」
「ねぇ、リオちゃん。聖なる書にそんなお話なかった?」
「あゆみちゃん、あるよ。『後の者が先になり、先の者が後になる』って御子さまのお話。」
=====
ある農園主が朝イチに労働者を雇いに出てきた。
1デナリの約束で雇われた。
お昼前にも1デナリで新しい労働者が雇われた。
お昼とお昼過ぎにも1デナリで雇われた。
夕方、後1時間で終わる時に遊んでた人にも声をかけ、
1デナリで雇われた。
終業時間。最後の者から順に1デナリずつ渡された。
最初の者はさらにもらえると思ったら、1デナリしかもらえなかった。
最初の者たちは、後から来たものはずるいと文句を言った。
最後のものなど1時間だけしか働いてないと……。
主人は言った。私が気前が良いと怒るのか?
私は、夕方来た彼にも1デナリを与えたいのだ。
あなたと同じように、支払ってやりたいのだ。
『このように、後の者が先になり、先の者が後になる。』
=====
「このお話でしょ?……いろいろな解釈がある物語なんだよ。」
「リオちゃんはどうと解釈してるの?」
「あゆみはどう思う?」
「ちょっとずるいって思うけど、それはダメなんだよね?」
「そうだね。いいなぁって、羨ましいなぁ思うのは、僕も思うね。」
「でも、神さまはみんなに1デナリ上げたいって思われた。」
「時給じゃないの?」
「短くても長くても1日分の日給1デナリなのね。」
「神さまは働きに応じて祝福を与えるのではなく、喜んで働くことを義しとしたんだよ。」
「「「「よし?」」」」
「神様が義しとされ無かったのは、自分を他より優位にさせたいという思い。」
「だから、先の者でも後に回されるよ。って叱られたの?」
「そういうことだね。」
「人より自分がって思いがダメなのね。」
「自分を優位にさせたいと思わなければ、後になっても不満に思わないでしょ。って僕は解釈してる。」
「1デナリの約束だもんね。ありがとうございます。だよね」
「教会にそういう人居たのが不思議だけどね。」(汗)
「そうなの?……お話聞いても、そう思えないの?」
「ランチタイムに最初に来て、自分の分をいっぱい取る長老のおじさんやおばさん。比較的裕福な方だったね。」
「食事係の人の分だ足りなくなるから配慮してってお願い何度もしたのよ!」
「先頭に並んだの?……最後まで待った農夫さんたちより、困った人たちだね。」(笑)
「1デナリって、労働者の日当分だから。多くもなく少なくもなくもないんだって。」
「当時、それだけいただければ、家族で数日過ごせる、ありがたい金額だったのよ。」
「仕事もない日も多かったらしいよ。」
「だから、遊んでた人も仕事もらえて嬉しかったんだと思うわ。」
「じゃ、みんなで嬉しいが正解だね。」
「御子さまが例え話、物語で大概語られたのは、私の語った物語をよくよく考えて、自分で答えを出しなさい。ってことだったんだと。僕は思ってる。だから今もあゆみに質問したんだよ。」
その後しばらく、みんなも色々なことを語っていた。
「ねぇねぇ、高校生は20時までなのに……。1時間残業で問題ない?」
「法律上は問題ないです。校則は?」
「バレなきゃ問題ないです。」
「バレようがないな!」
「保護者も了承してるしな。」
「保護者って、りおちゃん?」
「春樹の場合は、確実に……。後の3人も同様だな。」(笑)
「「こんばんわぁ〜」」
「あれ?……ほんとの保護者来た!」
「楽しそうなことしてるだろうと思って、ご飯終わって、見に来た。」
「ママ、そこは可愛い娘を迎えに来たっていうところでしょ」
「ママぁ〜。後少し早く来たら、1日分の日給もらえたかも。残念でした。」
「なになに、あゆみ、そんないい話あったの?」
「あったあった。」(笑)
「1デナリもらえたわね。」
「あさ、それどこの通貨よ!」
「さぁ?」
「じゃぁ、篠山夫婦も来たことだし、少しだけ、おつまみは……。寿司桶二つ残ってる。」
「もったいないから、おつまみにして、晩酌にしますか。」
「大人は日本酒かビール。未成年はジュースか好きなドリンク」
「あ、引っ越し準備大変な人、電車間に合ううちに、帰っていいわよ。」
「「「「そんなぁ、シナモン先輩殺生な!」」」」
「ママ、今日、すごかったんだよ。」
「あゆみ、やっぱり何かあったんだ」
「あゆみずるい!目撃者に譲れぇ〜」
「そうだね。カエデちゃんが話したほうがリアルよね。」
「でねぇ〜……」
こうして夜は老けていった。カエデの話し方が、とっても上手くなってた。
今日の事件といえば、衝撃的なあの天童の薔薇事案だよね。他は付属品。(笑)
あ、あれ、今日の事件だったんだ。……その後も色々ありすぎるから、何日も経ってる気分になる。一つ一つは短い時間だったのか。そうなんですよ。そうです。
ママたちの要望で、みんなで花火魔法の披露もした。二人の肩こりも治ったらしい。
明日はお客少ないらしいから、のんびりしよう。(喜)
あぁ 疲れた。あゆみちゃんたちのお話打ってたら、腰が痛くなったから、癒しの魔法花火、こっちの部屋でも打って欲しい。そう思いません?……思うよね。
次回はいよいよ『初めの日』。物語が始まって、六日目です。後二日で1週間が終わります。えっ?初めの日が七日目じゃないのかって?この物語、プレオの火曜日、風の日から始まってるから、初めの日じゃなく、月の日で区切りなんです。
1週間すぎると、事件の発生も減りますかね?一日一つずつ位になればいいなぁって思います。
※聖なる書の「後の者が先になり……」のお話は聖書『マタイの福音書20章1〜16節』からの引用です。このお話に合わせて、砕けた文章で短くまとめてあります。興味がありましたら、聖書をお手に取ってご確認ください。解釈は著者の解釈です。違う方もいるかもです。それぞれの思いで善しとしてくださいね。




