第76話 アニメオタクあさにとって、あさだけに魔法は朝飯前でした。
『頭の中に中のイメージがあって、そのままいちごの粒に触れるんだけど、うまく行っってるのかしら?』
あさは無言で魔法を放ったあと、手が何かを摘むように、大福の少し外側の周りを移動していた。
『あんこの中に移動して、取り出せるかしら。こっちに来ないかなぁ?
……おっ!これかな? 一つ取り出せたから、指の先に飛ばして……。』
「ほら、いちごの粒。これそうでしょ?
「あさ、あなた、天才なの?」
「いきなり凄いことする時あるんです。」
「あ、できる気がしたから、やってみたら、できたのかな?」
「「「天然だね。」」」 ×全員
「あさ、エリーの文字書いてあるのどっちなの?」
「こっち側です。」
「エリー、白い皮と中のあんこを外して、いちごの表面見てくれる?あんこと皮は、食べていいわよ。」
「やってみるニャァ〜。……このあんこ、美味しいにゃぁ」
「エリー確認忘れてません?ちゃんといちごの表面、見るのですよ。」
「あ、ジュリエット、いちごの粒々が抜けて、エリーって読めるにゃ〜!」
「あら、ほんとね。エリーって文字の分、いちごの粒がないわね。」
「「「見せてぇ〜」」」×全員
「ほら、エリーって書いてあるにゃ。」
翻訳魔法って、イチゴの粒で書いた文字も、読めるの?どう見えるんだろ?
「「「ほとだぁ〜」」」×全員
「あんこの中につぶつぶある?」
「あ、食べちゃった!」
「エリーさんが最初に食べるとこじゃないところにも入れてます。
「どれどれ……。ほんとにゃ!……ほにゃ!」
「「「ほんとにぁ〜」」」 ×全員
「これなら、腰や膝の中の柔らかい骨も治療できるやもしれぬのぉ。」
「はい、でも、動物や魔物で練習してからにしたいですね。」
「魔力はかなり、……使ってないわね。」
「他の子なら、半分以上減ってる量よ。あさとりおんはほとんど減ってないわよ。」
「どうなっとるんかのぉ?魔力量が多いのか、補充量が多いのか?」
「そうね、ちょっともう一度、これでやってみなさい。」
ジュリエットがもう一ついちご大福を出した。
「ずるい、ジュリエットも持ってたにゃ」
「あら、言う前にエリーが出しただけよ。」
「あさ、ジュリって、書いてみて。魔力の変化を見てるから。」
「あ、はい。もう一度やってみますね。」
「ふぅ〜」
また静かに手を動かし始めない。そのまま苺大福を見つめてるあさであった。
「はい。書きました。取り出したいちごのつぶつぶです。」
と手を広げてみせた。あさ。
「あら、イチゴの粒々、タネね。もう改良したのね。」(笑)
「どれどれ、……ちゃんとジュリって書いてあるわ。」
「魔力はかなり減っておったが、すぐに補填されておったのぉ」
「まぁ、素の量が多いから、減ったのは数パーセントってところね。」
「補填されてるの?」
「すごい勢いで、補填されてるわよ。1回目のはもうほとんど補充されてるわよ。」
「もう、これ食べていいにゃ?」
「いいわよ。堪能しなさいな。」
「いただきま〜す。」
目をぱちくりさせて、瞬き出すエリーさん。
「これ、めっちゃ美味しいにゃあ〜」
「そう、じゃぁ、私も食べよ。……いただきま〜す。」
「ヒルルも買ってたにゃ?」
「あら、私も食べようかしら。」
「ジュリエット姉さま、ジュリを見せてカラァ〜。……食べちゃった。」(悲)
「エリーと同じよ。」
「私もキープしといた。」
「シナモン、お前もニャァ〜」
「みんな狡いにゃぁ〜」
「だって、エリーが最初に立候補してくれたから、任せとこって思って。」(笑)
「エリーって、さすがって思ったわよ。」
「まぁ、美味しいの、最初に食べれたから、いいにゃ」
「大縄跳び見とるときに、いただいたのぉ。」
「はい。ドボルジンク殿と、お茶と一緒に美味しくいただきました。」
「最初に食べたと思ったのにゃぁ〜」
「うるさいエリーは置いといて、あさとりおんは合格ね。」
「「やったぁ〜」」
「魔力のコントロールは、必要以上に細かくできてるわ。
……もっと大雑把でもいいぐらいよ。」
「はぁ、手の抜き方がわからなくて……。」
「これまでのやり方教えようかと思ったけど、自分で考えなさいな……。」
「わからないことだらけですよ。」
「あさ、自分で考えて、わからなくなったら、聞く方がいいって、身に染みてたでしょ。魔法も同じよ。」
「はぁ、」
「一つヒントは、もっと大雑把に、傷口治れ!で、魔法は届くってことよ。」
「イメージがちゃんとしてたら、それで治るのよ。」
「普通は、イメージができないから、難しいのじゃが、あさとりおんはイメージしすぎて、難しくしとる。」(笑)
「まぁ、これ修行でござるな。」
「さっきも、いちごの粒が手元に飛んできたんだから、最初っから、抜いて飛ばせば、簡単だったでしょ。」
「あんこの中に埋めなくて、よかったのか。」(笑)
「リオンも、もう、そのMRIのイメージが出来上がったんでしょ。そのイメージでやれば、無詠唱で、中の映像を見えるわよ。」
「それをどうぞって、あさに渡すイメージをすれば、二人で見えるのぉ。」
「あ、りおちゃん、画面共有じゃない!私にiMax教えてくれるときに使った機能!あれと同じよね。」
「そうか、ジュリエットが覗いたみたいに、あさが僕の画面をのぞけばいいのか。」
「りおちゃん、いつも覗く側だったからね。」(笑)
『あさと脳内画面を共有』
『共有承認します』
「MRIのさっきの映像見えた!ほんと、iMax同士繋げる時と同じね。繋いでいいかってダイアログ出てたよ(笑)。クリックするか、考えるかの違いね。」
「えぇ?画面共有して、iMax教えてたの?夫婦仲良すぎよ!」
「お爺ちゃんにも最初繋いでたけど、システムの変更で、繋げれなくなったよね。」
「その節は春樹にも世話になったね。」
「繋がらないと、おじいちゃん、すぐリオちゃんに電話するもんね。」
「今でも月末家計簿つけるとき、印刷できないって電話がかかってくるよ。」
「それにしても、そういうのをイメージして、すぐに魔法使えるって、どういう夫婦なの?」
「「「「りおちゃんとあさちゃんすごすぎ!」」」」
「イメージする訓練と、魔力の使い方を練習すると、ここにいる誰もができるようになるじゃろうのぉ」
「鍛錬あるのみでござるな」
「色々やりすぎたのぉ。」
「みんなすごい才能ね。」
「ヒルルのヒール、追いつかれるぞ」
「エリーも魔法ちゃんとしないと、剣技だけだとカエデに負けるわよ」
「ここに寝とる奴らも、なんとかせんといかんござるな」
「そうじゃの、今日はそろそろ終わりとするかのぉ?」
「そういえば、会議の後から、お客様、いらっしゃいませんでしたね。」
「うむ、予想した通りじゃったのぉ。」
「明日が、初めの日でしょ。でも、本当は初めの日は前日の日の入りから、初めの日の日の入り後1時間までなのよ。」
「ほぼ25時間。創世神国の安息日と同じ時間間隔じゃの。」
「じゃから、パーティーや家族によっては、今ぐらいから晩餐を始めておる。」
「朝食からというパーティーもあるでござるよ。」
「ちなみに、私たちは、朝からにしてるわ。」
「ギルマスのパーティに合わせてるのよ。今日は早かったけど、いつもなら、今頃まで残業だから、朝からにしてるのよ。」
「本当は、夜からにしたい熱心な信仰なんじゃがのぉ」
「あれ?ギルマスは?」
「半蔵とギルマスは、アイスを買って、帰ったにゃ」
「魔法、楽しそうだけど、家族サービスも大事だからって、花火が終わったあたりで帰ったよ。」
「つまり、あさとりおんのすごい魔法を見逃したということじゃの」
「ギルマスとしては、かなりの失態でござるな」(笑)
「では、当分、二人には内緒にしておきましょう。」
「それがいいわね。」(笑)
「こんなすごい魔法、見せられたら、自分はモブなんだなって、実感しちゃうじゃないか。責任者出てこい!」
「誰か、社長に鏡持ってきてあげて!」
「いや、この魔法については、責任者はどう考えても、りおんくんとあささんでしょ。」
「そうですね。あんなのできる人と一緒に学ぶと、ハードル高すぎです。」
「一人ひとり、自分への賜物で、技を磨けばいいの。違って良いのよ。」
「イメージをもとに新しく作る魔法は、それぞれの経験が生きるのぉ。」
「アルノ殿にはアルノ殿にしかできない、柳谷殿には柳田殿にしかできない魔法を作れば良いでござる。」
「魔力量の違いも、細い魔法だとそんなに影響しないわよ。あのMRIと中のものをいじる魔法は、とてつもないけど、念話やサーチ、二人がやってた画像共有は慣れれば少しの魔力でできると思うわよ。頑張りなさい。」
「「「はーい」」」
「では、初めの日のお祈りをして、終わりとするかの」
ドボルジンク様が締めの祈り……。
こちらの世界の人間も魔法が使えるのかって心配してたのに、みんなすごい魔法が使えて、驚きですね。イメージの土台の知識が、現代人の方が豊富なのかもしれませんね。魔法の練習、やってみてくださいね。で、できたかどうか、感想欄に報告、お待ちしてます。




