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異世界コンビニ『戦場のファミリーストップ』開店です 〜足立区から出勤、本社と提携。手作り特大角煮おにぎりが爆売れ。夜は常連S級冒険者のほのぼの居酒屋に。  作者: 柿野たね
第1章 異世界でコンビニ始めました

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第70話 “This is a pen.”は必然だった? 〜美味しいものをいただきながら、夜のイートインは大人の寺子屋

「“This is a pen.” じゃなくていいの?」


「あゆみ、『でぃす、いず、ぺん』って、なんなの?」

「ジュリエット姉さま、高校の前の中学1年生の時から始める英語っていう外国語です。こっちでいう共通語みたいな国際語なんですよ。」


「米帝の言葉やなぁ」

「おばあちゃん、ちょと恨みが漏れ出てる。わざとね」(笑)


「あちらにも共通語があるのね。行けるなら習いたいわ。行けると思って、習っておこうかしら。」

「シナモン、英文学科よね。」

「あさ、りおんちゃんもでしょ。」

「あ、英語できない英文学科卒です。却下で…」


「ま、りおんちゃんよりはマシよね。私でよければ、今度教えます。」

「じゃ、その時はお酒を交わしながら、大人の勉強スタイル。奢るわね。」

「ごちそうになります。」

「僕も教えま…」

「りおちゃんには無理でしょ?」

「はい!」


「あさ、貿易の仕事してただから、一番得意でしょ。」

「一緒にやりましょ!」(笑)

「あさにもご馳走するわ!」

「ごちそうになります。」

「ついでに僕も!」


「「「女子会には入れません。」」」



 “This is a pen.”

 「これはペンです……?」


「あ、最初、書き方、綴り方だから、ペンの説明なんだ。」

「あぁだから、“This is a pen.” から始まるんだ。」

「中学生だと、普段シャーペンや鉛筆なのに、「これはペンです」。だから、変な例文って思ったわけだ。」

「寺子屋で文字から習うとイメージすると、すんなりするね」

「ペンを持つところから始める、書き方の勉強だから、“This is a pen.” なんだね。

「ローマ字先に習ってたから、おかしな例文だったんだ」


「でも、僕たちが使ってたの、シャーペンか鉛筆だよ。」

「Pencileだと難しいからだよ。」

「Pencileも例文にあったかも?」

「Sharp pencileだともっと長いよ!」

「シャーペンは商品名。英語だとMechanical pencilだよ。もっと難しい」

「1年の春にそれだと、むかつきそうね。」(笑)


「あゆみちゃんの単なるボケだと思ったら、クリーンヒットだったんだ!」

「こっちだと、ペンで覚えるよね。」

「でも、鉛筆と消しゴムのほうがいかな?」

「間違っても治せるほうがいいよね。」


「ちょっと文部省も、見直したわ。」

「1mmほどね。」

「あさちゃん、シナモンお姉さん、厳しい〜」

「あら、賢い人だから、それぐらい考えて当然でしょ。」(笑)


「それぞれ準備を、他の者も協力して、頑張りなさい。」

「アイデアあったら、取りまとめはあさじゃのぉ。」


「りおちゃんは、なんか勝手にやってそうだものね。」

「なんもしませんよ。あさ、よろしくね。」


「さ、イートインに行って、エリーのライムサワーとヒルルの濁酒(どぶろく)を飲まなきゃ!」

「冷奴で冷酒。楽しみでござる。」

「俺はとりあえず生だな!」

「「僕もとりあえず生だな。」」

「りおんちゃんと兄さんはまだ就業・残業時間中です。兄さんは社長室へ報告書確認して。」

「りおんちゃんは調理場かレジ。」


「「さっさと言って!」」

「柳田さん、見張っててね。」

「高校生組はタイムカード押して、今日はお疲れ様。」


「「「「じゃ、イートインで休憩して帰ってもいい?」」」」

「長っ尻するんじゃないわよ。姉さん寂しがるから。」

「算数の相談、乗ってね。」

「「「春ちゃん、まじめ〜」」」


「ついでじゃ、魔力トレーニングはしておこうかのぉ」


「「「「はーい、喜んで!」」」」(笑)


「みんな、『喜んで』わざと使ったわね。」(笑)

「お店じゃ使っちゃダメよ」


「「「「はーい」」」」


「一息ついたら、りおん、アルノ、柳田、あさ、シナモン、お前らもじゃ。キリの良いところで、イートインに集合じゃの。」


 こうして、いつものようにイートインに流れていく御三方とギルマスであった。

 習いたい者がお願いして魔法を習っている。

 習いたそうにしてる者まで、巻き込まれている。


 イートインがすでに寺子屋状態と化していた。



 はてさて


「ジュリエット、会議終わった?」

「エリー、ライムサワー1本ちょうだい!いただけますわよね!」

「あ、冷やしてもらっといたよ。ことり、持って来てもらえる?」

「はーい、コップも要りますよね。」


「秋山さまは、冷奴と冷酒ですよね。すぐ出来ます。」

「ことり、ありがとうでござる。みんなの分も頼めるでござるか?」 

「冷奴7つですね。お酒は日本酒1升でいいですか? ……いつもありがとうございます。」


「7つ?」

「俺もいます。」

「半蔵、そういえば居たんだよな。」

「始めから居たっす。でも聞いてるだけで精一杯で、自然と隠密モードになったっす。」

「影としては、良い心がけだが、会議に出る時は損でござるの。……ことり、春樹たち4人の分も頼む。11個だな。」

「最初、少し頑張りました。」(汗)


「ギルマスはとりあえず生ですよね。」

「ドボルジンクさまは?」

「わしは…、今日はとりあえず生じゃ!たまにはギルマスに付き合うかのぉ。つまみは唐揚げと助六がええの。ギルマスもそれでええかの?」

「あ、それで頼む。」(首是)

「では、唐揚げ30個と、助六は5パックじゃ。エリーたちも食べるじゃろ。」


「「「いただきま〜す。」」」


「では冷えた2リットルの樽をお持ちしましょうか? ジョッキに注いで豪快に楽しめます。」

「ほぉ、豪快はええのぉ。」


「「「「生ビール飲みたいぃ!」」」」


「じゃ、とりあえず3本頼む。ジョッキは3個といつものタンブラー4個じゃの。あとジュースをカエデ達は好きなものを持っておいで。つまみも食べて良いぞ。」


「「「「ドボルジンクさま、ありがとうございます。」」」」


 重鎮は、特別待遇なのである。携帯端末、あってよかったね。



「ギルマス、ドボルジンクさま、生ビールです。ピッ、はギルマスで?」

「あさ、ありがとう。それがジョッキか。大きいな。…ギルドカードっと。これで頼む。」

 ピッ

「ありがとうございます。」

「唐揚げと助六とジュースはドボルジンクさまですね。」

「あぁ、これで頼むのぉ。」ピッ

「ありがとうございます。」


 携帯端末に慣れた、イートインの常連さん達である。(笑)


「ギルマス、ジョッキに注ぐ時は、ジョッキを傾けて、そ〜おっと注ぐといいですよ。泡が溢れそうになったら、まっすぐ立てていく。泡が2割ぐらいだといいですね。」

「ほう、半蔵、やってみろ。」

「俺っすか?」


 鍵を開ける手つきのように、そっとジョッキとタルを傾けて、注いでいく半蔵。


「忍びの入れる生ビール、美味しそうです。」


 なかなか器用である。3つジョッキを注いだ。


「半蔵、私のも後で注いでね。」

「姉さん、いつでも言ってください。」


 この日から、生ビールをジョッキに注ぐのは、半蔵さんたち、盗賊・忍者の担当になった。


「はい、ドボルジンクさま。……ギルマスもどうぞ。」

「乾杯じゃの」


「「「乾杯〜い」」」


「あら、先にずるわね。」


「エリーさんとジュリエット姉さまのラムサワーとヒルルさんのドブロクです。コップ3つです。ロックアイスはサービスです。」

「ありがとう、このコップ、綺麗でかわいいわね。氷も透明で美味しそう。どちらも宝石みたいだわ。」

「江戸切子のタンブラーです。あささんがどちらのお酒にも合うでしょって。」


「ロックアイスはお酒飲む時の氷なんですよ。工場でゆっくり凍らせて、真ん中に集まる空気の泡や不純物の水は捨てて、綺麗な氷を作るんですって。高級アイスと同じ冷凍庫に置いてます。」

「あさ、商売上手ね。この江戸切子?、タンブラーは売ってないの?」


「江戸切子は私たちの街、東京の伝統工芸品なの。手作りなのでコンビニでは売ってないんです。これは私のお気に入りなんです。」

「そうなのね、じゃ、また使わせてね。」

「はい。調理場の棚に置いときます。ことりちゃん、エレンちゃん使ってね。」

「割らないように、気をつけなきゃ。」

「結構丈夫だけど、よろしくね。」


「うん、これ、美味しい。氷入れても、薄くならないのね。」

「美味しいニャァ〜」

「冷たくて、甘くて、美味しい!」

「ロックアイス、溶けにくいんです。」


「ジュリエット、その氷、いいでござるな。」


「秋山さま、冷奴と冷やした日本酒です。このタンブラーもお使いください。ネギと生姜は、あささんのお庭で育てたモノなんです。ギルマスとドボルジンクさまもどうぞ。酒精(アルコール)が薄まるので、ロックアイスは大きいのを一つぐらいで。」

「エレンちゃん、生姜はご近所さんのお裾分けよ。家庭菜園仲間。」

「あさ、いろいろありがとうでござる。…エレン、支払いはこれで。」ピッ


「「「お買い上げ、ありがとうございます」」」


「冷奴はポン酢か醤油をかけてお楽しみください。」


 あさは、ちょっと良い醤油とポン酢をテーブルに置いた。


「ポン酢とは?」

「秋山先生、柚子とか蜜柑とか柑橘類と合わせた、お醤油ベースの調味料。ちょっと酸っぱめで、美味しいよ。」

「カエデは好きなのか?」

「ポン酢が合います。」

「では、先ほど醤油でいただいたゆえ、今度はポン酢でいただくでござる。」


「醤油も美味しかったでござるが、ポン酢は、味が深いでござる。冷酒にあう。」


「「「冷奴、私も食べる」」」

「「「俺も(わしも)食べる(ぞ)」」」


「甥っ子達がお邪魔してます。春樹、みんなも、ご迷惑おかけしないのよ。」


「「「「はーい」」」」



「人心地ついて、あさ達もひと段落したら、魔力トレーニングじゃ。」

「コツを覚えれば、いつでもできるでござる。」

「もちろん、夫婦仲良くやってもいいのよ。」

「ジュリエット、なんか…。高校生もいるのよ。」(汗)

「なに想像してるの?ふふふっ」(笑)



 そしていつものようにイートインで夜は()けて行った。

 この後、軽く魔法トレーニングということだが、

 熱心なお師匠と、すぐに白熱するファミプスタッフたち。


 軽くで終わるかなぁ?



 寺子屋デモンストレーションの相談してましたが、イートインでのひとときは、いつでも寺子屋のように、人の心と心が繋がって、さまざまな探究が飛び交っています。

 魔法の訓練、楽しみですね。


※ 現実の日本でも、“教会”という名称の成り立ちは明治政府が定めたという記録があります。“教会”が浸透した経緯はわかりません。本話は、明治期どんなことがあったのか探ってみたいと思いつつ描きました。公会とか集会では範囲が広くてちょっと違う気もします。江戸時代は禁教で名称自体を付けることができなかったのが日本の教会です。

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