第59話 最強エルフ、ママ友パワー祝福。黒歴史インカムから漏れ放題!
天童くんの告白の背景を知り、さらに義隆への興味を深めたジュリエット。興味というよりもはや恋? 気持ちを落ち着けに? ダンジョンへ…
「魔法、ぶっ放しに行くにゃ?」
「昂った気持ち沈めるには必要だよにゃ。」
「説明いらない、行くわよ」
「「「「ジュリエットさま、いってらっしゃ〜い」」」」
…
「「「「「「「ジュリエット姉さま、逃しませんよ!」」」」」」」
店の自動ドアの前で、ママさん軍団のバリケードができていた。
「「「「「「「家にいたみんなが、祝福したいって。私たち、先行隊なんです。」」」」」」」
大縄跳びを囲んでいたママ友会の輪が広がり二重になり、天童とジュリエットが連行されていった。
『天童&ジュリエット、囲まれ連行された。この後の展開は…!』
『『あの、りおんさんなにしてるんですか?』』
『あ、モニター見ながら実況中継。いらない?』
『見てたらわかる。確実に不要!』
「「「「「「「お姉さま、おめでとうございま〜す!」」」」」」」
「「「「「「「そこの店員、でかした!」」」」」」」
「お姉さまに言い寄る男って、ろくなのいなかったのよ。」
『おぉっと、ジュリエットの黒歴史が……』
『私だったら、今すぐ飛んで逃げるわ』
『ことりだけにねぇ〜』
「上から目線だったり、卑屈だったり。」
「俺に負けたら結婚しろってのも居たわよね。」
「居た居た。ファイヤーボール1発でのされてた。」
「ダンジョンの天井に飛ばされて気絶したのも居なかった?」
「それ、この間のオークと同じ。」
「あれ、あの時に思いついた技なのね。」
『修行にもなってる!』
『さすがジュリエット姉さま』
「あんなにいい女に、失礼な男ばかり。」
「次のやつが来たら、絞めて12階の鯛の餌にしてやろうと思ってたのよ。」
「アンタ、真っ赤な薔薇の花束を抱えて告白したんだって。」
「うちの旦那に爪の垢もらえる?」
「“あなたに惚れました”って、ストレートだったって言うじゃない?」
「「「「「「「直球よ〜キャァァァ〜!」」」」」」」
『フローリスト風花さんで赤い薔薇、今週は誰ももう買えないかな?』
『私はピンクがいいです』
『『『ミナちゃん!』』』(笑)
「完璧よ。男に強さなんていらない、誠実さが一番なんだから。」
「そうよ、姉さまが鍛えれば強さなんて後からついてくるわ。」
「天童っていうの? アンタ、しっかりしなさい。応援したげるわ!」
『部下を扱くのは私の特権だったのに、ジュリエットに譲るしかないわね』
『仕事の方は、引き続きシナモンでいいんじゃない?』
『そうよね。上司の特権は譲らなくていいわよね』
『上司の特権なのか?パワハラには気をつけてくれよ』
『あら兄さん。社長らしい発言』(笑)
ママ友ネットは異世界でもすごい。情報伝達が正確で、早い。あのジュリエットが一言も発することができていない。遠くから見てても、内容がわかる。あ、天童のインカムオンにさせといた。情報収集大切である。花束ロッカーから取り出す音も聞こえてた。
コンビニ関係者、全員聞いてる。(笑)
まじで、連行はちょっと緊張したからってのもある。
ママ友の輪で、祝福の連鎖が始まった。こっそり天童のタイムカードは退勤を押しておこうかと思ったが、まぁ、そのままにした。この街との関係構築。立派な仕事としておこう。
はてさて
「外の皆さんが落ち着いたら、お買い物に寄られると思われます。今のうちに、各自空きを見て休憩してください。」
子ども達は疲れて…無いですね。パパさんがちゃんとお世話して、おやつ食べさせてた。クールなパパが揃って、パパの前には大きなおにぎりが一つ二つ。子どもの前にはお婆ちゃんの小さなおにぎりが一つずつ…。コロッケを持ってる人も。唐揚げとビールのパパもいた。大縄跳びは、無理そうだね。
誠実そうなお父さんばかりだった。(汗)
「お買い上げありがとうございます。」
「店長、ママ達が大騒ぎですまん。」
「いえいえ、うちのあさやシナモンも合流するらしいです。」
そうなんです。ちゃっかり二人もついて行こうと、休憩の準備をしている。
「カエデも、ことりちゃん達もお疲れ様。休憩してね。行ってもいいよ。」
「私たち、休憩優先にします。ちょっとハードでした。」
「エリーさんの体力につられて、2時間以上連続で作って、その後も頑張ってました。」
「「「「「「「疲れましたぁ〜」」」」」」」
そう言いつつ、広場には行くんだろうなぁ〜(笑)
山野さんと国道くんもずっとレジ、実くんもサポートで飛び交い、全員疲れてた。
「じゃ、午前組は全員休憩。おやつ持って、広場のベンチもOKだよ。」
「「「「は〜い。休憩はりま〜す」」」」
「ことりちゃん、なに食べる?」
「かえでちゃんは?」
「疲れたし、サンドイッチぐらいかなぁ?」
「僕もそれ、天童とジュリエットさまにも持って行く?」
「あ、それ、私とシナモンが持って行くわ」
「お腹空いてるだろうし、男の子は、助六とかもいいかもね。」
「適当に、買っていきましょ」
「じゃ、それ賄いの経費精算したら、広場で見学昼食ですね。」
「山野さんも興味あるわよね。」(笑)
「しっかりこっちから見てました。国道先輩も。」(笑)
昼食を持って、午前組は揃って広場に楽しげに向かって行った。
「レジは僕と美味しい昼食を食べてハイヤーで帰って来た社長。イートインの留守番は柳田さん。」
「えぇぇ、僕もあの輪の見学したい。」
「無理です。人員いません。」
「社長、諦めましょう。」
「あゆみたち三人とミナさんは外の様子をちょっと見て来たら、戻ってクレープと“ちゃぱてぃー”の練習してね。美味しいの作るように。試食サイズの一つ目は食べていいよ。みんな食べたから。」
「「「「やったぁ〜」」」」
「クレープ生地とパン生地はあるから、焼くのを練習。分かんなかったら、僕に聞いて。そのうち、あさたちも戻ってくるから、そしたら春樹と康太はパン捏ねも練習。午後の後半は交代要員増やします。」
「「「「行って来まーす。」」」」
その輪の中では、渦中の人、天童くんとそれに男前の対応をしたジュリエット姉さんへのお祝いと質問の嵐が吹き荒れていた。次々と人が増えて、収まるのに1時間はかかった。
ダンジョンで気持ちの昂りをを発散させようとしていたジュリエットを待ち構えていたのは、プレオの街の冒険者女子。ママ友軍団でしたね。慕ってる姉さまだからこその、弄りまくりの祝福攻撃。「おめでとう」と思った方、いいねと感想を、二人の幸せを堪能したいなという方はブックマークをお願いします。【★★★★★】も嬉しいです。




