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異世界コンビニ『戦場のファミリーストップ』開店です 〜足立区から出勤、本社と提携。手作り特大角煮おにぎりが爆売れ。イートインは常連S級冒険者のほのぼの居酒屋に。  作者: 柿野たね
第1章 異世界でコンビニ始めました

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31/50

第31話  開店4日目、本社で秘密保持魔法契約

【本日2話投稿】1話目です。


 流石に、三十路。3日間の過剰勤務は疲れたので、終業時間を1時間早めて、速攻全員帰宅。朝まで あさも僕も熟睡でした。

「おはよう!」

「おはよう」


 チュッ


「突然なによ」(恥)

「朝、のんびりしてるの久しぶりだから」

「そうね、昨日まで大変だったわね。」

「今日は、お店とみんなのこと、よろしくね。」

「本社に魔道具持って行くんだっけ?」

「うん。自転車でと思ったけど、駐車場入れて良いって言ってたから、車で行くよ。魔道具落としたら、大変だからね。」


「さ、顔洗って出社だ!」

「入館証ない時って、会社入るの面倒くさいよね。」

「IDカード忘れた時も大変なのよ。」


 入社1年目で辞表。十数年のフリーランス。取引会社の入館証で(らく)して来た。初めてオーナーとして本社に行く。入館証がない。受付面倒くさい。渡されてちょくちょく来いと言われるのはもっと面倒くさい。出かける用意をしてキッチンに移動した。



「朝ごはん、食べて行くでしょ。」

「うん。オムレツ作る?」

「お願いして良い?」

「春樹とおばあちゃんも食べるよね。」

「学校あるから、食べさせないと。」

「オムレツ3つ、ご注文ありがとうございます。」


「「喜んで!」」(笑)


「イートインで使わないよう、言っとかなきゃ!」(汗)

「なんだか、みんなには使わせたくない言葉よね。」

「そう思う。 なんか卑屈になんでも受けいれる言葉に聞こえて、やなんだよね。」

「思い込みかもしれないけどね。…あの子たち、ちゃんと自分で考えて接客してるわよ。」


「あゆみって、積極的に提案してるわよね。」

「ことりちゃんとミナさんも、楽しそうだったね。」

「カエデがお店に出てきてたわよ。電話でお姉ちゃんがちょっと泣いてたわよ。赤飯でも炊いてるんじゃ無い?」

「それほどのこと?」(笑)

「それほどのことよぉ〜。親って平気な顔して、悩んでるんだから。」



「おはよう〜」

「春樹、おはよう。よく寝た?」

「うん、帰ってきたら、すぐ寝た」

「なんか、僕らの査定してた?」

「ううん、カエデちゃんたちが頑張ってたねって話し。」

「カエデ姉ちゃん、昨日は大縄も一緒に回してくれたし、お姉さんたちのお話もよく聞いてたね。小さい時のように元気だったよ。」

「話してたこと、ここだけの話よ。内緒ね」

「はーい。…シャワー浴びていい?」

「いいわよ。大婆ちゃん、トイレ行かないか、聞いてあげてね。」

「大丈夫だって…」

「ご飯食べるでしょ。シャワー終わったら、大婆ちゃん呼んできてね。」

「はーい」


 お風呂広くしたくって、トイレも一体型の浴室にしたこの家のトイレルール「一声かけてからお風呂に入る」。お風呂入ってる時、トイレ行きたくなったら、大変だからね。


 それから得意のプレーンオムレツを3つ焼いて…。卵高くなったから、たまご二つずつ。お婆ちゃんとあさは半分こ。卵3つの方が形が整うんだけどなぁ〜。


 生クリームの代わりにお出汁を入れた和風オムレツ。ぷるっと焼いただし巻きオムレツ。次はこっちかな?お婆ちゃんも好きだしね。



 はてさて


 あさはお店、春樹と康太とあゆみは学校。ノエルとお婆ちゃんは家でお昼寝だって。


「行ってきま〜す」

「気をつけてね」

「はーい」



 ちょっと遅めなので、環七は少し空いていたけど、まっすぐ行けるルートはもっと近いんだよね。足立区の道ってさ、気がつくとスカイタワーが正面にある。ドライバーとしてはちょっと気に入ってる風景。

 ハイブリッド車はスーと走るから、楽です。開店準備でトラック運転したけど、エンジン車、苦手になっていた。オートマでもエンジン繋がる時ちょっと違和感を感じてしまう。スーが楽!


 そんなことを考えてると、北千住のファミプ本社に到着。車は早い。立体駐車場に入れて、受付へ。オーナー証を見せてと言われて出したら、ピッ。OKだった。これも使えたんだ。店舗オーナー説明会で聞いてたかも。持っててよかった。(汗)



「いらっしゃい」

「暇なの…?」

「定番ツッコミですか?」

「ふふふっ。…昨日はあれから帰ったんですか?」

「うん、僕も家に帰らないと、怒られるから。タクシーで帰った」

「社長車じゃ無いの?」

「秘書兼運転手やってくれる?」

「やってもいいけど、無理でしょ!」(笑)


「おはようございます。二人で漫才やってます?」

「そんなもんですね。おはようございます。柳田室長」

「やっとなろうが取れました。」

「油断しないでくださいね。」(笑)


「こちらへ。みんな揃ってます。」


 魔道具を入れたデイバックを持って、会議室について行った。ジュラルミンのアタッシュケースにしようかと思ったけど、取り出す時、怖がらせそうでしょ。嫌なやつ思い出すし。

 あ、少しラフなジャケットと色違いのスラックス姿で、お邪魔した。会社員風にするのは苦手なんだよね。ことりちゃんよりちょっと年上の男女数人が待っていた。チラッと見られたけど、「なんで店舗オーナーが社長と?」って顔をしてた。そりゃそうだよね。スーツ持ってないの。ごめんね!




「おはよう。朝から集まってくれて、ありがとう。」

「おはようございます。特務室の柳田です。」

「「「「「おはようございます。」」」」」

「今日集まっていただいたのは、秘書室と特務室の合併のお話をするためです。」


「「「「「えぇぇ」」」」」


「もちろん、内示の確認も行います」

「社長室と秘書室は新しい特務事務所と本社の2箇所に設置されます。」

「内定の受諾確認の時に、少し話したけど、ここにいるメンバーは特別な興味を持っていることを確認して、内示を渡してるよね。」

「じつは特務室との合併を目指しての内示です。」


「私、異世界アニメオタクか?って確認されました。」

「僕は、異世界行ってみたい希望あるか?って…。これ、真面目に会社の質問ですか?」

「私は、エルフや猫っ娘にコスプレしてる写真を見せて欲しいって。社長に…。秘書室長と一緒でしたが、セクハラかと思いました。(汗)」

「異世界で秘書できるとしたら、やりたい?って聞かれました。」

「俺は、配送部署でドライバーなんですけど、トラックにアニメ本を積んでたのを、福の神に見つかって、好きなのとか、異世界行ってみたいよねぇ〜って聞かれて、行きたいって答えました。行けるなら、行きたいですよね。」


 行けるよ!連行されるよ!(悪笑)


「うん、私も行けるなら行きたい。」

「俺は、行きたいって即答しましたよ。」

「行ったら、怖いオークとかいるなら、ちょっと怖いかな?」

「怖いオークはダンジョンの中かな?」(小声)

「綺麗なエルフのお姉さんとか、かっこいい勇者様とかいます?」

「行きます!あっちでも運転できます?」



 集められてるのは、全員オタクばかりだった。うち3人の女性は新しく秘書課に配属って聞いてたんだけど、この会社大丈夫か? 秘書課はあと先輩秘書2人と秘書室長なんだって。秘書室長は社長の妹さん。先輩二人は先代からの秘書さんで、会長にあっちのこと説明する前に、妹さんが数日かけ搦め手からプレオ店のことを説明して、巻き込んだ…。あさの親友恐るべし。

 シナモンさんに魔道具をお貸しして、二人と会長にはそれぞれ『秘密保持魔法契約』を施した。もちろん、決定的な話をするときは、『一時記憶忘却魔法具』の設置した部屋で話したそうだ。なんで、今日、僕は来る必要があったんだろう? 妹さんが使えるやん。まぁ、その時以外は大体呼ばれてるんだよね。


「よかった。こういう返事をしそうな人たちに声をかけたんだよね。当たってた。」


「それって、これから会社がオタク向け商品を作るってことですか?」

「コスプレの衣装とか?」


「まぁ、もう少し聞いてくれるか? りおん店長、出してもらっていい?」

「いいですよ」

「ここに二つの水晶のついた道具があります。一つは『一時記憶忘却魔法具』です。この会議室を出たらここで聞いたことを全て忘れる魔道具。もう一つが重要です。『秘密保持魔法契約』をそれぞれと結ぶ魔道具です。」


・・・


「「「『秘密保持魔法契約』?」」」

「「魔法?」

「「ないない!」」


「「「あるよ!」」」


「「「「「ええぇぇええ〜えぇぇええ」」」」」(驚愕)

 本物? 社長が魔道具を取り出す会議って? 戸惑わないわけがない出来事が…オタク社員たちの反応は? 真面目そうなオタクほど、とんでもない奴だったりします。全員同意するのか? 新スタッフが集まるのか? お楽しみにぃ〜

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