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異世界コンビニ『戦場のファミリーストップ』開店です 〜足立区から出勤、本社と提携。手作り特大角煮おにぎりが爆売れ。イートインは常連S級冒険者のほのぼの居酒屋に。  作者: 柿野たね
第1章 異世界でコンビニ始めました

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30/52

第30話  カエデ画伯のファッションチェック

【本日3話投稿】3話目です。


 お婆ちゃんと一緒に女子会に登場したカエデ。人見知りなのに、何故か今日は店に出てきてる。大縄跳びの時は、店頭広場で頑張った。今はイートインでみんなと食事。あとで義姉貴に報告しなきゃ。

「そういえば、お婆ちゃんの横の可愛いのは誰? あゆみに似てるわね。」

「カエデです。人見知りなので奥で調理してます。あゆみの姉です。よろしくお願いします。」


 カエデがバックヤードから出てきた。頑張った⁈


「いつも、ジュリエットさんと、エリーさん、ヒルルさんの戦闘服がカッコよくて、奥から見てたんですけど、今日は普段着がとても綺麗で、間近で目に焼き付けたくて、頑張って出てきました。」


「えっ、そう? 私のために出てきてくれたの?嬉しいわ。ありがとう。」

「「私たちも嬉しい!カエデちゃん、よろしくね(にゃ)。」」


「エルフの私はマントを脱いだら、いつもこんな格好よ? 魔法使いじゃ無いから、杖は持ってないし。エルフは精霊魔法なの。草木や風の精霊が力をくれるの。だから風を感じる柔らかい衣装が好きなの。」

「私も防具外したら、こんな感じよ。身につけるものは少なくしてるの。身軽に走り回りたいからにゃ。」

「私はちょっと可愛いの着てきました。普段は聖女っぽく白で統一してるので。お仕事無い日は、花柄が好きです。でも、どちらもワンピースです。お仕事の時はフード付きのローブを羽織ります。ドボルジング様が作った結界の魔道具なんです。私も杖は苦手です。包帯巻いたりしてると、うっかり忘れると思うから、両手使えるように開けておきたいので。」


「そうなんですか? 仕事柄の工夫、が凄いです。みなさん素敵で、可愛いです。ヒルルさん、今日の小さなお花がかわいいです。ピンクのストレートヘアーで聖女って雰囲気ですね。肌も綺麗なのは魔法のおかげ?」

「ありがとう。体の表面に浄化魔法かけると、血行が良くなるの。」(笑)

「そうなんですね。魔法勉強したい。…」


「練習すればカエデにもできるわよ。」

「そうなんですね。…ジュリエットさんも、スタイル良くて、シルバーのストレートで抜けるような肌、魔法って美容に最適ですね。襟ぐりが広いストレートのワンピースが素敵です。花の刺繍ですか?」


「世界樹の木に巻きついてる蔦の葉と(つる)よ。魔力を高めて、結界が強くなるの。エルフの伝統柄よ。お婆ちゃまには何か作ってあげたいわ。長生きできるように…。」

「それは嬉れしいねぇ。でも、お迎えまでに間に合うかねぇ?」

「時間かかるけど、頑張ります。長生きして待っててね。」

「ありがとう、私も頑張ります。」

「「「「大婆ちゃん、よかったね」」」」

「「「大婆ちゃん?」」」

「あさちゃんのお婆ちゃんで、私たちの曽祖母(ひいばあちゃん)、大婆ちゃんなんです。」

「あさちゃんは、4人の叔母さんなのね。」

「叔母さん言わないで!」

「私たちじゃない。ジュリエットさんが言ったの。」

「ま、そうだけど、一応定番ボケだから。」(笑)


「エリーさんは、希少種の山猫って感じなんですけど、合ってます?」

「え、わかるにゃ?」

「豹のような柄が特徴のツシマヤマネコにそっくりなスマートな体型。見たからに身軽だってわかります。大縄跳び、優雅に回ってそうです。」

「うん、ずっと聞いてたら、やりたくなったにゃ。カエデちゃんとあゆみちゃんで今度、縄回してくれるにゃ?」

「「いいですよ。楽しみです」」(嬉)

「もっと大きなロープでも風の精霊に手伝わせたら、優雅に回せるわよ。」

「それ、いいですね。303人ぐらいで飛べるか、チャレンジしたいですね」

「なんで微妙な数字にゃ?」

「世界記録なんです。」

「そんな記録があるの?」

「変なところなんです。」(汗)


 誤魔化した。


「エリーさんの防具は、胸当てとアームガードぐらいですか?」

「身軽に避けれる方が大事だから、それぐらいしかつけないにゃ。胸当ては急所だけ守ってる。腕は切りつける時、一番近づくし、必要な時は受けるし。ズボンはショートパンツかミニスカート。スカートの時もかわいいショートパンツ履いてるにゃ。ドボルジンクさんに作ってもらった結界魔道具の小さめのベストは私も着てるにゃ。」

「今日の少し長めのスカートも素敵です。それぞれ自分の長所を活かして弱点をカバーする衣装なんですね。プロの知見はとても参考になります。」


 それからも3人や、周りのお姉さんたちとこっちのファッション談義が続いた。あゆみとことり、あさとミナさんも話題に加わって、ふむふむ言ってた。僕には分からなかったから、記憶から消えた。


「みなさんの衣装、心に収納しました。イラストに描いていいですか?」

「イラストって、絵画? カエデは絵描きなの? 描いてくれるの? 嬉しい!」

「「「「「よろしくね!」」」」」

「この子、漫画家目指してるんです。絵で描く物語です。少し読者もいるんですよ。」

「そんなのあるの? 今度見せてね」

「日本語なので、私もこっちの文字勉強したら、お見せできるかなぁ? 頑張ります。」


 同級生から無視されていたらしい。小さな頃から観察好きでなんでなんでと聞きたがり、知りたがる。いつも一緒にいる子供たちには、苦手意識が生まれて来たんだろう。どちらも悪くない。絵を描くには必要なスキルだ。


「そろそろカエデちゃん、ご飯食べないと、後カエデちゃんだけだよ。」

「あ、みんな食べたの?」

「うん、カエデが聞きたいこと全部聞いてくれてたから、私も先に食べた。」

「私はゆっくりだから、一緒に食べよ」

「はーい。大婆ちゃん一緒に食べよ。」


 それから、あゆみとことりとミナさんがお姉様方に色々聞いて、ドワーフさんのオフホワイトの薄い布の鍛治装束にドラゴンの皮のエプロン姿と、秋山さんの黒に近い濃紺のお侍さんの着流し姿にカエデが見入っていた。傍に置いた大刀と脇差がかっこよかった。秋山様は人族だが、修行の成果なのか長命種に移行したのだそうだ。成長や進化とは少し違うらしい。ステータスが変わる感じらしい。こっちも描く気満々。被写体多過ぎて、ドラゴニュートのお二人は、またねってことになった…。残念ながら、忍者のハンゾウくんは奥さんと一緒に帰っていた。忍者のコスチュームはまた別の日に見せてもらおう。

 あ、こっちも奥さんに会えなかった。人妻には会えない運命(さだめ)なのだろうか? ギロっ。液晶越しに睨まれた。何故に?



 夕方、ギルマスに明日は8時開店でいいですかね? と聞いたら、10時でいいんじゃ無い?きっと今朝と同じだよ。と言われたので、その時あたまたま居た社長と相談して9時出社、10時開店にして、ギルマスに案内を大きく書いてもらって、店頭に貼っておいた。


「ということで、今日は忙しい中でも片付けが終わってるのが多いので、9時の閉店で就業時間も終わりにします。僕と福くんもご飯食べるので、お邪魔します。」

「え、じゃぁ、店長も一緒に飲めるわね?」

「えぇ〜と、最後の戸締りと、チェックがありますので、またの機会に…。あと30分ほど、ご飯の間は、お酒抜きで福の神と一緒にお邪魔します。」

「まぁ、それで許してあげるわ。」


 そう揶揄いつつ、「またねぇ〜」と言って、お姉さま方はおかえりになられた。

 「また明日のぉ」とドワーフさんと秋山先生も帰って行った。


「みんな、お疲れ様でした。明日からは渡したローテーション表の通り、それぞれちゃんと休んでくださいね。福副室長は、午前と午後便の間、食事休憩の時間は長めにちゃんと休んでください。柳田さんから、明日交代するって言ってたのに、急遽社長が面接入れたって、だからごめんとの伝言です。明後日変わるよって。大丈夫?」

「大丈夫です。新しいドライバーが入ると嬉しいんだけどなぁ〜」

「入るといいね。」


「りおちゃん、僕たちは、じゃ、午後からでいいの?」

「私も30分だけだったら、午後からでいいの?」

「春樹と康太は午前中休み。あかりは1日休み。まっすぐ学校行っていいよ。カエデも午後からな。」

「いっぱい、お姉さんたちが描ける!」

「えぇ、あかりも午後からバイトしたいぃ。」

「だめ、休むのも仕事よ。夕方からはお姉ちゃんが3日間のお話聞きたいって。さっき電話したら、そう言ってたわよ。カエデも絵を描くのは家で描いておいで。お母さんパート休みなんだって。手ぐすね引いて、娘の話聞きたがってたわよ。」


「「じゃ、お母さんのお手伝いしとく!」」


「康太は明々後日、お母さんの手伝いね。」

「えっ、こっち来ます!説教いや!」(汗)

「「「「「「 (爆笑) 」」」」」

「お母さん途中から説教始まるんだもん!」


 事務所の中では携帯使えるように、家庭用基地局を電話回線で繋いでもらった。実際電波が弱い土地の家のために、そう言うサービスあるって知ってた? 必要な時、頼むと送ってもらえます。一応なんか調べて返事した覚えがある。東京23区でも必要なとこあるんだって。我が家がそうでした。


 明日はやっと通常ローテーションの始まりです。でも、おやすみのりおん、本社行ったり、店舗外の仕事が待っているようです。お店の外でも大忙しの店長です。

 カエデちゃん、こちらでは人見知りが治っているみたいですね。いろいろ有ったんです。でも、大人と子ども、人間とエルフや獣人、違いがあるからこそ、居心地がいいのかもしれない。高校生の時、大人に混じってバイトした時や池の鯉をさらった時、気を遣わなくて良いのが心地よかった。不思議と苦手な同級生とも話しをした。


 こちらの冒険者さんの明日も良い日でありますように。

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